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【ホワイトデー】平和ときどき怪奇?
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●感謝を貴方に
「ええ!? お婆さま、それ、ほんとです!?」
星の綺麗な夜、とある屋敷からそんな声が響いた。
フィリップ・ヨソナラ
の、あわあわとしたトーンが。
明日がホワイトデーという日だと、そして日本では先月のバレンタインのお礼をする日だと、たった今祖母から聞かされたのである。
いつも素敵な思い出をくれる彼女、
ミルカ・アハティアラ
の姿がすぐに頭に浮かんだ。先月会った際にも、日頃の感謝の気持ちはミニブーケと共に十分に伝えたつもりではあるけれど。
―― まだまだ、伝え足りませんです!
フィリップの明日の予定が、光速ないきおいで頭の中に立っていく。仕上げとしてフィリップは、まだ遅い時間じゃないですよね、と時計を確認した後、明日を一緒に過ごすお相手へと電話をかけるのだった。
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「こんにちは、ミルカさん!」
待ち合わせ場所に向かうと、ちょうど向こうからもツインテールをふりふり揺らしてやってくるミルカの姿が視界に入る。お互いに見つけ合えば、同時に駆け出して待ち合わせ場所ジャストの位置でご対面。
先にフィリップが口を開くと、春のように温かな笑顔が返される。
「こんにちはフィリップさん! アイザックも!」
「おんッ」
先月フィリップと出かけた際には場所柄来れなかったフィリップの家族、ドーベルマンのアイザックも約束通り一緒してくれるのが嬉しくて。フィリップにしたのと同じようにペコリッとミルカがご挨拶すると、彼(=アイザック)も凛とお座りの状態で応えてくれた。
そのやり取りを微笑ましそうに見つめてから。
「ミルカさんにもらったクッキー、見たアイザックはとても喜んでいました! アイザックも、お礼が言いたいです。ね?」
「え! ほんとうですか?」
彼(=フィリップ)に倣ってちょこんとアイザックの前にミルカもしゃがみ込むと、ちょうど目と目の高さが同じくらいに。問いかけるように小首傾げたミルカの頬へ、鼻先を寄せると一度すりっと顔をくっつけるアイザック。なんとも控えめ且つスマートなお礼である。
「わあ! アイザックがお礼してくれました! バレンタインのプレゼント、喜んでもらえてわたしもとってもうれしいです!」
「ミルカさんも喜ぶくれて、良かったですねアイザック」
長い尻尾をパタリと動かして同意を示すアイザックを確認してから、では行きましょうかと先に立ち上がれば、フィリップは自然な動作でミルカの前に片手を差し出す。
嬉しそうにその手をとって立ち上がったミルカ、一人+一匹な紳士たちにエスコートされて歩き出したのだった。
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フィリップがミルカを連れてきたのは、ドッグラン。広々とした芝生内で、すでにたくさんの犬たちが解放的に走り回っている。
「ドッグランは初めて来ました」
「ここならみんなで一緒に遊ぶ、できるかと思いました。まだ少し寒いですが、いっぱい動けばあったかいですよ」
「そうですね!」
なにして遊びましょう……鬼ごっこかな? なんてミルカが考えている横で、フィリップはカバンから何かを取り出す。気付いたミルカが振り向くと、まぁるく平たい円盤のような物が瞳に映った。
ニッコリと微笑んだフィリップが目で合図すると、おもむろに二人から距離を取るように走り出すアイザック。その動きが『準備オーケー』と伝えるように立ち止まると。
「見てください、アイザックはフリスビーが上手になりました!」
フィリップ、アイザックの方へ軽い助走と共に思い切りフリスビーを投げた。綺麗な回転と軌道にのって、アイザックの頭の上を通り過ぎればそれを追いかけ、低空になったところで華麗にジャンプ。
着地したアイザックの口には、しっかりとフリスビーが咥えられていた。一部始終を見終えたミルカ、パチパチパチッと盛大に拍手。
「す、すごいです! フィリップさんもアイザックも、かっこいいです! 息ぴったりですね!」
「ありがとうございます。ミルカさんも投げてみますか?」
「え、わたしもやっていいんですか……?」
「もちろんです」
笑顔と共にフリスビーを差し出されて、おそるおそるそれを受け取るミルカ。フリスビーとアイザックを交互に見やった後。
「じゃあ、よろしくお願いしますね、アイザック」
ひょろりら~
先程のフィリップがやったのの、見よう見まねでフィリスビーを放った。しかして回転の甘い円盤は、風の抵抗を受けヘロヘロとすぐに高度を下げてアイザックの目前にて地面にポトリ。
アイザック、冷静にそれを口で拾ってミルカの下へ。がっくりするミルカへフリスビーを差し出した。
その目はとても優しく、さながらこう言っているかのようである。『どんまい』。
「最初は誰でもそうなるです。コツを教えますね」
「は、はい! がんばります!」
投げる邪魔にならないよう、フィリップはミルカの背後に回ってその小さな手を取ると、投げる角度や姿勢を丁寧に伝える。
フィリップの腕の中にすっぽりと収まるような態勢で、ちょっぴりはにかみながら、それでも真面目にコクコク相槌を打ちながら練習するミルカの姿があった。
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ドッグランで一通り戯れた後。二人と一匹は隣りにあるカフェを訪れる。
「カフェもアイザックと一緒に行けるなんて、素敵なお店ですね!」
「犬のためのケーキやお茶もあるですよ。ここなら、アイザックも一緒にひとやすみ、できます!」
「一緒に休めるところあって良かったです。わたしにいっぱい付き合ってくれて、アイザックも疲れちゃいましたよね」
「おうん」
まるで、そんなこと無いと気遣うように、ミルカを穏やかに見上げるアイザック。フィリップもそれに続く。
「ミルカさん、最後の方は飛ぶ距離も長くなってましたし、アイザックも楽しそうにキャッチしてました」
「フィリップさんの教え方がよかったのです」
「ミルカさんが、がんばりやさんだからですよ」
思いやりいっぱいな言葉の押収、はたと目と目が合えばおかしそうに笑い合った。
お腹がすいた、と訴えるようにフィリップの足を鼻先でツンツンし出したアイザックに気付いて、思い出したようにスタッフへ手を上げて何やら予約云々の単語を告げるフィリップ。
まだメニューも見ていないのに注文が済んだ様子に、不思議そうに見つめてくるミルカへと視線を戻して。
「実はここのカフェ、ホワイトデーの特別のケーキがあります! それを、ミルカさんにプレゼントしたいと、思って来ました」
「プレゼント、ですか……!?」
予想もしていなかった言葉に、大きな瞳がこぼれ落ちそうな程パチクリ見開かれる。
程なくしてスタッフが『こちらご予約いただいたケーキになります』と、ミルカの前にお皿を置いた。
そこに乗っていたのは、真っ白なケーキ。粉砂糖と刻んだホワイトチョコを表面に降らせ、その上に丸く並んだのは生クリームや苺では無く、砂糖菓子で作られたピンポンマム。赤と白のコントラストが可愛らしさを演出している。
「雪が降り積もったみたいなケーキ、なんだかクリスマスを思い出してしまいますね」
「どうでしょう、たくさんありがとうできたでしょうか?」
「とても、とてもうれしいです! フィリップさんありがとうございます!」
輝く笑顔で心から嬉しそうに言葉を紡ぐミルカ。フィリップはホッと安心の吐息をついた。
一緒に運ばれてきた犬用のクッキーを美味しそうに食べているアイザックを見やって、ミルカはケーキを自分とフィリップの真中へと置き直す。
「ひとりで食べるのはもったいないですし、フィリップさんも一緒に食べましょう!」
「え? 僕もいいんですか?」
「一緒に食べた方がおいしいです!」
こうして二つのフォークで仲良くケーキをついばむ2人は、さてスタッフのにこやかな視線に気付いているだろうか。
『サービスの砂糖菓子の形、ピンポンマムをご指定してくれた素敵でかわいらしいカップルさんが居てね☆』なんて、ピンポンマムの花言葉を知っていたスタッフが他スタッフへ微笑ましそうに、どこか誤解を伴って噂していたり。
アイザックだけが、時折ぴくりと垂れた耳を動かしつつも聞いていないフリな大人対応をしていたとか。
「フィリップさんの気持ち、すごくあたたかくて、いっぱい伝わりましたよ!」
そんなカフェの裏舞台など露知らず、あくまで無邪気に、そしてとても幸せそうにミルカは言葉を紡ぐ。
いつだってその笑顔で、自分にあたたかい気持ちをくれるコ。先月と今日の、特別な日にありがとうを伝えられて、受け止めてもらえて、フィリップも心からの笑顔を返した。
「また一緒に遊びに行きましょう、もちろん、アイザックも!」
「はい。遊びに行きましょう」
自分の名前も入っていれば、アイザックは満足そうに二人を見上げる。
星のような色を讃えた二つの銀色が、楽しそうに揺れて瞬いているのが見えるのだった ――。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月01日
参加申し込みの期限
2017年03月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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