this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【ホワイトデー】平和ときどき怪奇?
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
21
つぎへ >>
●美の出会いは悲しみに満ちて
「はー、サッパリした!」
銭湯「杜の湯」の暖簾をくぐり、両手を空に向けてぐいーっと伸ばす
真境名 アリサ
は、下ろす流れで腕時計を確認した。
ん、まだ余裕ね。
本日はホワイトデー。ここの銭湯でもそのイベントに乗っかったのか、カゴに入った小さな飴が置かれていたり出入り口付近には白い風船が可愛らしく結わえ付けられていたり。
先月のイベント時とは違い、職場では特に今日にちなんだ特別な催しは予定していない。更には、副店長に昇進してからは今までのフロアー仕事だけでなく、まだささやかとはいえ事務仕事も増えており、今日も副店長としての出勤が午後に控えていた。
だから今日のイベントはあまり自分には縁が無さそうに思えたのだが。こうして行く先で少しでも日常よりちょっとだけ特別な雰囲気を味わえるのは素直に楽しいと思えた。
―― これがないと気分もリフレッシュしないのよね。いつもお世話になってます♪
もう一度、銭湯の暖簾と風船を見やって笑顔を向けてから、アリサは歩き出した。あと少しだけ時間に余裕があるけれど、さてどうしようか。それとも、やる気を見せる意味でももう早めに職場に向かってしまおうか。
そう思案していたアリサの頭に、コツンと何かがぶつかりそして足元に落ちた。しゃがみ込んで見ると、まぁるい小さな球体。よく周囲を見渡すと黄色や赤、青、とチラホラ落ちている。
「飴? 誰か転んでばらまいちゃったのかしら?」
と、立ち上がるとまたもコツコッツンと頭に違和感。
空を見上げたアリサ、ここでようやくこの飴たちが空からもたらされたものだということに気付いた。
どうして飴が降ってるんだろう。あ、島あげてのイベントだし派手にやってるのかな。
基本ポジティブ思考なのもあったり、伊達にイチゴが不気味みかんに変貌するのを目の当たりにしていない。アリサ、適当に納得してしまえばついつい、ハンカチを取り出して広げると、落ちてくる飴たちをキャッチまたキャッチ。
―― 違うわよ。決して食い意地はったとかそういうんじゃないのよ? ほら立ち仕事だしたまに頭も使うし、糖分として持っててもいいかなって。
どこかへカメラ目線で心の中で呟いた。大丈夫です飴玉拾ったりキャッチしたりする可愛らしい姿を頂いたのでノープロブレム。
仕事柄、肌を露出するためにプロポーションキープは欠かせない。日頃は甘いものなど高カロリーな物は控えているが、飴玉を一日1個程度ならとハンカチにある程度詰まれれば、満足そうに袋状に縛ろうとして。
あら? クッキーまで入ってる?
とりあえずその星型をしたクッキーだけ手につまんで、ハンカチを茶巾縛りにトートバッグへ入れると、周囲を確認。
落ちた物を拾ったわけじゃないもの。って、意外と皆食べてるのかしら。
一応視線を気にしてみるも、どうしてか先程より人通りが少なく感じつつ(※結界張られちゃった影響)、目につく人は一様に口もごもごと美味しそうな顔をしているのを見つければ、安心してクッキーをさくっと口にいれた。
「すごい! おいしい!」
パァッと瞳を輝かせたのも、束の間の事だった。
今まで胸の内に沈ませていたものが、次第に顔を上げてくるようなそんな感覚。副店長としての責任、自分が昇進したことで多少なり変わる職場での人間関係、今はまだ何事も起きていないけれどもしもこれから、自分が副店長であることへの不満を誰かにぶつけられたら……。
持ち前の明るさで無意識に日頃我慢している負の思いか、突然アリサの脳裏に様々な不安が押し寄せる。
―― なんで今そんなこと思うのあたし……だ、大丈夫大丈夫、今いる人たちは良い人ばかりだもの。
自分へと言い聞かせようとするが、視線は勝手に下がっていき俯かれてしまう。
ならその不安が本当にあるか、確かめればいい。アリサはどこか重くなった自身の足を奮い立たせるように、このまま職場へ行こうと決意した。己の足を応援するように、下を見ながら前へと進んだそのちょうど曲がり角で、向こうから曲がってきた人物と衝突するのだった。
◆
◆
◆
◆
◆
◆
この数十分前。
早めにHRが終わり、帰路についていた
花椿 涼太郎
の脳天にも件の飴が突撃していた。
「おや、僕の髪に何か降り注いだかと思ったら……」
丁寧にとかされた光沢ある黒髪へ引っかかった物体を手に取ってみた涼太郎、『飴?』と首を傾げ空を見上げてみる。
広がった雲たちからもたらされる彩り豊かな飴たちを目にすれば。
「はっ! そうか、きっとこれは妖精さんたちが現世の天使と称えられる僕の美しさに感服し
祝福の飴を降り注いでるんだね! きっとそうに違いない」
一応のもれいびたる涼太郎も、寝子島における不可思議現象には耐性があるゆえに驚かない、……という理由では彼の場合無いわけで。
少しでも日常と外れた事象、不自然な事柄などは、自分を讃える妖精さんたちの悪戯心☆ と変換されているのである。
よってこの飴たちも、涼太郎にとっては『天上界の天使たちが美し過ぎる僕にホワイトデーのプレゼント☆』と結論づけられた。
「ああ、何と僕の美しさは罪作りなんだろう、はーっはっはっはっは……もがっ!?」
ならばその口へ直接贈り物、とばかりに降ってきた星型クッキーが見事に、ちょうど大口開いた涼太郎へとダイブ、イン。
「……美味しい……!」
実家が駄菓子屋な涼太郎、お菓子の味には多少なり舌が肥えているつもりではあったが、これはうっとりする程美味しいっ。
まるでワインを嗜んでいるが如く、ゆっくりゆっくり、口の中でほどけていく生地を堪能する。
うっとりし過ぎて目を瞑っていたらしい。曲がり角に気付かず、どん、と何かにぶつかった衝撃でぱっちりと瞳を開いた。
そこには、不安そうな表情を浮かべた艶やかな黒髪ロングの女性が一人。
何かと戦っているような、泣き出しそうな、怒っているような、そんな上目遣いと視線が交わった瞬間、はぁぁぁぁっ! と涼太郎は突然崩れ落ちた。
「なんということ……僕が光輝き過ぎたばかりに、一人の女性の目をくらませてしまうなんて……! 時に人を不幸にしてしまう程の美、これも課せられた運命……!」
悲劇的な角度で膝をつき、悲しむ涼太郎。
ほんの少し、これが前の出来事であれば彼にとっての『負』はまた違ったかもしれない。唯一、涼太郎の記憶に影を落としていた事。仲の良かったコに自分の個を否定されるような言葉を受けた事。
しかしもそれは一つの王冠の形をとって、鏡へと差し出してしまった記憶。涼太郎自身に記憶が残っていなければ、もはや『無』も同然である。
よって、全ての感情左右する事柄は、『現代に舞い降りた美の化身』たるこの美貌へと起因するのである。
目の前、正確には自分の足元で何やら劇のアドリブでも始まっている様子に、思わず不安を一瞬忘れ呆然と見入っていた
真境名 アリサ
だったが。
「あっ、ご、ごめんなさい! よく前を見ていなくて……もしかして、怪我させちゃった?」
「!! しまいには妖精のように美しいフェイスに謝罪を紡がせてしまうなんて……っっああ妖精の王よ許したまえ!」
悲劇に染まり過ぎてアリサが妖精にすら見え始めている涼太郎が、優雅によよよと涙すれば『いけないっ、頭を打ってしまったのかも』と慌ててハンカチを取り出すアリサだったが、そのハンカチが茶巾袋の形状になっているのを見てどこか落胆する。
「ああもう……飴なんて包んじゃうから満足に手当てもしてあげられない……今日はダメなのかしらあたし」
「泣かないでおくれ妖精のマドモアゼル……そうだ、君たちがもたらしてくれた飴っ、とても美味しかったよ。気分転換にお一つどうだい」
「……ありがとう」
『負』の増長同士、足されるとプラス作用が働くのか、互いを慰め合うように会話を交わすアリサと涼太郎。
たまたま、よよよポーズで手を天空へ掲げたところへ落ちてきた水色の飴を、涼太郎はどこからか取り出したる薔薇の上へのせてそっと差し出す。まるで薔薇の涙。絵画のようで、アリサの心が少しどこか浄化された気がした。
しかし水色の飴である。説明調になってしまうが『負』である。現在のアリサに更に『負』が追加ということは……
「はぁぁぁっ……あたしなんてやっぱり副店長に向かないんだわ! きっとこの後お店でいじめられるのよ!」
「妖精さんがいじめられるなんて! ああもしかしたら君が受け継ぐはずだった美貌を、僕が受けて生まれてしまったのか……っ」
商店街の片隅で、悲劇の舞台が華麗に繰り広げられていた。そして残念というか不運だったというか、ここへ通りがかった一人の男の勘違いによって、二人はとうとう空へと飛ばされることとなる……――
(※ちょっぴり次ページへ続く)
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
21
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【ホワイトデー】平和ときどき怪奇?
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月01日
参加申し込みの期限
2017年03月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!