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寝子島高校
せんせいといっしょ:早川先生編
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【ぬくぬく猫たちと夜空】
寝子島高校の図書室がこんなにも素敵で楽しい空間であるのには、もちろん
恵御納 夏朝
を始め、図書委員の皆さんの奮闘のたまものではありましょう。けれど同時に、司書教諭、早川先生の柔軟かつ細やかな指導が功を奏していることもまた、その大切な一因です。
夏朝は、そんな風にいつも彼女の大好きな図書室をやりくりしている珪先生を、とても尊敬しているのでした。そのため、こうしてミニコーナー作りに誘ってくれた先生のためにも、彼女は一生懸命に取り組んでいます。
「先生。これ、作ってみたんだけど……置けるかな?」
「へえ、すごいね! 良くできてるなぁ。うん、もちろんこれも置こう」
快くそう言ってくれた先生に、夏朝はほっとすると同時に、先生が認めてくれたことが嬉しくて、胸がじんわりぽかぽかとしてきます。
じんわり、ぽかぽか。夏朝が机の上にかたんと置いたのは、まさしく、それを体現する代物であったかもしれません。
そう……夏朝といったら、自他ともに認める無類の猫好き。勢い余って自作してしまったのはなんと、猫用のこたつ! 木製のがっしりとした骨組みに角の丸い天板を乗せ、にゃんこ柄の可愛らしいお布団までも敷いた、実際に使えてしまいそうな本格的な工作でありました。
「これは、良い出来だね。この上に本を飾るのかい?」
「あ、先輩……うん。こたつの四方と、天板の上に一冊ずつ」
お隣で作業中、ひょいと覗きこむのは、
染井 湊
です。夏朝のこたつを見つめて、へえ、ほほう、などと興味津々な様子。
おまけに早川先生も、
「ほら。天板の下の、ここの棚に、湯たんぽを入れられるようになってるんだよ」
「なるほど、これはあったかそうですね。僕もこの中で、ぬくぬくと読書にふけりたいものだ」
「あはは、猫用だからね。染井君にはちょっと小さいんじゃないかな」
なんて、ふたりしてこたつについて盛り上がってくれるもので、かたわらで夏朝はちょっぴり照れくさく、ほんのりほっぺを赤くしたりしました。
「えっと、それで……この本を、置こうと思うんだ」
そう言って、夏朝はこたつの四方へ本を置いていきます。猫がすっぽりとこたつの中へ収まり、ちょうどよく本をぺらぺら、ページをめくれるような位置へ、一冊ずつ。目立つよう、天板の上にも一冊を飾りました。
「定番の、『幾億回生きたねこ』に……『
にじいろねこたちのぼうけん
』も」
「ああ、これは僕も読んだよ。名著だよね」
湊が指差すと、夏朝は嬉しくなって、こくこくとうなずきます。
「『
夏の朝、子猫の散歩日和
』は……読書感想文を書いたから、すごく印象深い本なんだ。それから、『
猫の住む島 ~寝子島のいまとむかし
』」
「はは、さすが恵御納さんだね。可愛らしい猫がたくさん並んでて、いかにも目を惹かれてしまいそうだよ」
先生の言うとおり、言わずもがな、夏朝のミニコーナーのテーマは、猫! 飾り付けまでも猫用こたつと凝りに凝って、おまけに布団をぺろりとめくってみますと……中には親子の猫ぬいぐるみが、ごろにゃーん! くつろいでいたりします。
机の上はにゃんにゃんふにゃんと猫づくし、何とも楽しい空間が出来上がりました。
「あら……楽しそうね。何をしているのかしら」
仙藤 紫
は、ひょい、と夏朝の肩口から、机に広がる猫づくしを覗き込みました。
「あ、仙藤先輩も、こんにちは。今、本を紹介するミニコーナーを作ってて……」
「やあ、仙藤さんもどうかな? コーナー作り」
夏朝と珪先生が勧めてみると、そうね、と紫は思案顔。無事に受験も終わり、大学の入学準備のため、必要な書類を取りに登校した彼女。何とはなしに顔を出した図書室にて、息抜きにちょっぴり、そんな楽しそうなイベントへ参加してみるのも、良いかもしれません。
と、紫はふと、夏朝の猫こたつの隣、置いてあった本が目に付いて、
「あ、これ……」
「それは、僕が紹介しようと思ってる本だよ」
興味を持ってくれたらしい彼女へ、湊はクールに、けれどちょっぴり嬉しそうに、制作中のコーナーを紹介します。
「僕は、『ねこじゃらし探偵の事件ファイル』シリーズを紹介しようと思ってね」
「……き、気になるタイトル……!」
そんな響きには、ぴくり、と夏朝も反応してしまいます。
「これは、猫と会話できる特殊な能力を持つ主人公が、事件現場の目撃猫の証言をもとに犯人を追い詰めていく、ミステリーコメディなんだ。さっき、早川先生とこの本について、すっかり盛り上がってしまって……ね、先生」
「うん。これはなかなか面白い本だと、僕も思うよ。コメディとして上質な笑いもありながら、謎解きの仕掛けもすごく良くできててね。それでいて、冒頭からキャラクターの心理描写の巧みさにぐいぐいと引き込まれて……」
「そうそう。猫と会話できるといっても、彼らは気まぐれだから、主人公は必死に猫たちのご機嫌取りに奔走するんだよ、事件そっちのけで。それがおかしくてね。でもミステリーとしてもすごく力が入っていて、特に後半の怒涛の伏線回収がすごくて、最後のほうはもうページをめくる手が止まらなくなって……僕は特に、4巻の時計塔のシーンが好きなんですよ。先生はどのシーンが好きですか?」
「僕は、そうだなぁ。やっぱり、2巻の迷宮館が印象深いね。5巻の雪の山荘も、定番のシチュエーションなのに意外なトリックが使われて……」
「ああ、分かります。あのシーンはすごかったですよね。それに7巻の倉庫街での突然の銃撃戦も……」
等々。湊と先生はふたりですっかり盛り上がってしまい、紫と夏朝は苦笑いまじりに顔を合わせたりしました。
「ところで……ちょっと、気になっていたのだけど」
と、紫はどこか控えめに、港のミニコーナーの一角を指差します。
「この絵は、何を表しているのかしら?」
湊の形作る空間は、何とも、こう。独特の味わいに満ち満ちておりました。
紫が示したのは、へにゃへにゃへにゃんとひん曲がった、ヒトデのような、カニのような……はたまたキュウリかナスに爪楊枝の足を差した、お盆の時期にはおなじみのアレでしょうか? ともかく何だか良く分からないものが、本の内容を紹介するカードの中に、ででんと描かれているのです。
湊は胸を張り、自信タップリ。言いました。
「もちろん、猫だよ」
「……猫」
「うん。猫だよ」
染井画伯の、本領発揮!
「あはは、個性的で良いじゃないか。僕は味があって好きだな。仙藤さんもどう? 紹介したい本があれば、好きなところにコーナーを作ってくれて構わないよ」
「ええ……楽しそうだわ。ぜひ、やらせてください」
紫は、二冊の本を紹介することにしました。色々あった一年、大変なことも辛いこともあったけれど、それももうすぐ終わり、新しい生活が始まります……その前に、お世話になった図書室や珪先生へ、恩返しの意味もあったのかもしれません。
「それじゃ、私は、ふたりのコーナーの上を借りようかしら」
「うん。じゃ、脚立を持ってくるね」
「はさみに糊に、画用紙に折り紙に。道具が必要なら、ここに揃ってるよ」
「ええ、ありがとう」
夏朝と湊、それに珪先生ももちろん手伝ってくれて、紫は作業を開始します。
図書室にも収められている、二冊の本。どちらもお気に入りで、今でも折に触れて何度も読み返している、思い出深い作品たちです。
「麦垣手穂著の、『
一千一猫物語
』か。不思議な本だよね」
「ええ……だからこそ、引き込まれてしまうのかもしれません」
目を細めて表紙を撫でた珪先生に、紫は、言葉少な。独特の世界、独特の語法を持って展開される唯一無二のこの世界を、紫はかつて、『詩的な繊細さと、クリスタルのような質感を伴った幻想的な世界』と表現したことがありました。
「こちらは、『
星降る夜の旋律
』だね。これも、何だか透き通るような読後感の、気持ちの良い本だったなぁ」
美しい詩として語られる、『彼女』や『彼』、『少年』や『老女』に、紫は幾度となく自身を重ね添わせて、真夜中のひと時を心安らかに過ごしたことがありました。
どちらも、紫にとって大切な、大切な本たちです。
画用紙とカラーペンで、作る飾りはシンプルに。あくまで主役は本なので、表紙の佇まいを邪魔してしまわないように。深いブルーのグラデーションに塗った画用紙を木の板に張り付けて、小さくて綺麗なラメを、ほんのり散らします。板から吊るしたふたつの小さな棚へ、紫は本たちを、大切そうに、そうっと乗せました。
夜空の下にゆらゆらと揺れる、本たち。
「仙藤さんは字も絵も綺麗だから、すごく雰囲気が出たね」
「そう、ですか? ありがとうございます……」
珪先生に素直な調子で言われて、紫はちょっぴり、ほんの少し、照れてしまいました。
夜空の中には、見やすいようにやや大きめ、けれど繊細な文字で、美しい物語を紹介する解説文が添えられています。といっても、内容はごく簡潔なものです。二冊の本が持つ空気感……紫の豊かな感性に照らし合わせて表現するところの、硬質な水晶にも似た語感の手触り。星灯りのそれを思わせる、やわらかくてまぶしい言葉のきらめき。そんなものを損なってしまわないよう、それでいて見た人の興味を惹くように。
イラストは、それぞれの物語を彩る、個性的なキャラクターたち。珪先生の言うように、紫は文字もイラストもなかなかに達者であるもので、出来上がったコーナーはなんとも、別世界のような幻想的な空気をかもしだしておりました。
「うわぁ……! 何だか、僕たちのコーナーまで、綺麗になっちゃった気がするね」
「相乗効果だね。僕の絵も映えるし。ありがたいな」
夏朝と湊も、完成した三つのミニコーナーを一度に眺めて、ぱあっと明るい笑顔を浮かべます。
きらきら星の瞬く夜空の下、こたつでくつろぐ愛らしい猫の親子に……探偵と猫、らしき不思議な、それでいてどこか味のあるイラストも。
「うん、すごくいいよ。三人とも、ありがとう」
珪先生も、太鼓判。図書室を彩る、素敵な空間が出来ました。
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墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月26日
参加申し込みの期限
2017年02月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月02日 11時00分
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