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せんせいといっしょ:早川先生編
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【いとをかし】
確かにそれは、クールな秀才、
八神 修
のイメージからはいささか縁遠い、意外な着眼点であったと言えるかもしれません。
「なるほどね、これは思いつかなかったなぁ。こういう切り口もあるとはね」
「発想の転換ですよ、先生」
感心して彼のミニコーナーを眺めた珪先生へ、修はいつものように、自信タップリ! 語ります。
「興味がない物事というのは、どうしても目に入らないものですからね。だからまずは、興味を持たれそうな目を惹くネタで、引っ張り込む……題して、『あのジャンルをもっと本』!」
修のコーナーは、本屋さんで良く見る回転式の四角い本棚、アレの小さいバージョンとも言うべき、自作の本箱に集約されています。そして、四角の1面ごとに配置した4つの作品はいずれも、知っている人は知っている、それなりの知名度を持つアニメやマンガたちの、いかにも目を惹くキービジュアルです。
『パンツァー&ガールズ』……通称パンガルは、少し前に放送されて話題を呼んだ、ほのぼの戦車アクションアニメです。登場キャラクターの女の子たちの可憐さに加えて、こだわり抜いた緻密なミリタリー描写が特徴のこの作品の脇には、戦車の仕組みや歴史に関する本、登場する世界中の戦車たちになぞらえた旅行本に、各種ミリタリー系の書籍を並べました。
『ライターと錬金術士』、通称ライ錬の周りには、修が選び抜いた、近代文学の傑作たちを配置。
人気のグルメバトルマンガ『食激のトーマ』には、もちろん料理関係の本を各種取り揃えて置きました。入門書から実践レシピ、果ては海外食べ歩き指南本まで、色とりどり。
『剣霊舞闘会』、刀を擬人化したイケメンたちが活躍するブラウザゲームには、実在する日本刀の逸話などを紹介した本や、日本伝統の剣舞を美しく映し出した写真集、刀が活躍した時代にまつわる歴史本を添えました。
アニメ×マンガ×ゲーム=本! みんなが大好きなサブカルチャーをきっかけとして、関連本を紹介し、そこからディープな読書家へと誘う……それが修の、実に考え抜かれた周到なプランなのでした。
「それにしても、八神君がこういう発想をするのは、少し意外な気もするね」
「そうかもしれません。ただ、本を手に取ってもらうキッカケとしては、こんなのもアリではないかと」
「うん、そうだね。盲点だったよ」
本を、読書を愛する修。多くの人が、そんな自分と同じ感覚を共有してくれたなら、どんなに嬉しいことでしょう。どんなに楽しいことでしょう! そのためなら、修はいくらでも柔軟に物事を考えることができました。
うんうん、とうなずいた珪先生へ、彼は自身の思いを込めて言いました。
「誰しも、好きなことには情熱を注ぐものです。何であれ、やり込んでいる人は、ものすごい知識を持っていたりするものですからね……そういう感覚を、この本たちを手に取る人にも、味わってもらいたいんですよ」
それに……と、その先は、口には出しませんでしたけれど。
何気なく料理本の一冊を手に取り、修はちょっぴり、あの大好きな笑顔へと思いを馳せました。
(あおいにも、楽しんでもらえたらいいな……)
「はいはいはい! その料理本は、私がチョイスしたのですよー! 作り方簡単ですっごく重宝するのです」
「寝子島書房から出てるラノベとかも面白いよー、一緒に置いちゃう? あ、置かない?」
修のコーナーの近くに場所を構えるのは、いつも全力元気印な、このおふたり。
椿 美咲紀
に、
桜庭 円
であります。
珪先生はそんなふたりへにこやかに笑いつつ、まずは美咲紀が構築中のコーナーに目を留めまして、
「椿さんは、古典文学の特集か。こういうの、好きなのかい?」
そう尋ねると、美咲紀はにっこり、こくこくとうなずきました。彼女は修のコーナーに置くレシピ本のチョイスなども手伝いながら、自身の作業にだってもちろん、手を抜くつもりはありません。
彼女のコーナーには、誰もが一度は聞いたことがあるような、名だたる古典の名著がずらり、顔を揃えています。古事記、万葉集といった最古の文学から始まり、古今和歌集、竹取物語、源氏物語に義経記、平家物語……御伽草子に仮名草子。東海道中膝栗毛!
「でも教科書とかに乗ってるの、そのまんまじゃ、なかなか読む気しないっしょ?」
というのが、美咲紀の理由なのだそうです。そこで彼女が選び出したのが、
「へえ~、古典の紹介マンガかぁ。確かにこれなら、さらさら~っと読めるかも。え、このマンガ、一冊で源氏物語が全部読めちゃうの?」
「そうなのです! 気になるでしょ? でしょでしょ?」
ぱらぱらとページをめくる円に、美咲紀は何とも、嬉しそう。
つまり、彼女がピックアップして作り上げたのは、古典文学をコミック化して分かりやすく紹介、解説した、初心者に優しいマンガ本コーナーなのでした。
「源氏物語は、一冊で全部網羅できるアラスジ漫画を。更級日記や枕草子は、漫画で紹介的なコミックエッセイ風のを置いてみたのです。雨月物語とか和泉式部日誌なんかの漫画は、文庫でシリーズがずらーっと出てますから、それをまとめて置いちゃいました。こーいうところから、原典にも興味を持ってもらえたらいいなーっと!」
「うん、これも八神君と似た切り口で、素晴らしいと思うよ。確かにマンガなら手に取りやすいし、内容に興味が湧けば、その原典にも触れてみたいという気になってくれそうだ」
枕草子を手に取り、うむっとうなずいた珪先生には、美咲紀も小さくガッツポーズ! 手ごたえバッチリです。
「古典に書かれてるようなことって、実は今のSNSで書かれてるよもやま話と、あまり変わらないのね。多少いろんな道具が便利になったりしても、そんなに変わらないのです。あの頃から、ネカマだっていたのです!」
「ネカ……ああ、紀貫之の土佐日記か?」
なるほどなー、と納得顔の修へ、美咲紀はここぞとばかり、
「そう……ふっ。人は、一千年経っても、変わらない……」
ちょっぴり遠い目。決め顔を浮かべて、ご満悦でありました。
「で、円ちゃんはやっぱり、これなのですねー」
そして、みんなが作る数々のミニコーナーの中でも、ある意味でひときわ異彩を放ちまくっておりますのが、円のコーナー。美咲紀の口にした、『これ』です。
「きゃったつーきゃったつー。天井吊りっていいよねーかっこいいし、って届かない! 脚立ぐらぐらする! 先生助けてー!」
「だ、大丈夫かい? 支えてるから、ほら。気を付けてね」
珪先生に手伝ってもらって、円が飾り付けたのは……電飾、ピカピカ! 天井をまばゆく輝かせるこれは、クリスマス用の飾りのようです。おまけに円ときたら、どこかのお店の業務用みたいな、でっかいドラムタイプの延長コードまで用意しています。
そこに浮かび上がるタイトルは、そう。円ときて本ときたらもう、これしかない!
『嘘か真か寝子島書房』! どどん! ご丁寧に、『自身の常識を、君は打ち破れるか!』なんて、フキダシのアオリ文句まで添えられておりました。
「寝子島書房か、面白いよね」
「えっ、先生もしかして詳しい?」
「まぁ、うちの図書室にも、結構置いてあったりするからね」
寝子島書房。それは魅惑の、そして危険な知識の殿堂……何はなくともあることないこと飾り立て、時に面白おかしく、時におどろおどろしく、つとめて大真面目に物事を紹介する奇書、怪書の数々……その独自の書き口には、魅せられる者後を絶たず。円はその熱心な読者のひとりであり、どうやら珪先生もまた、いくらかその知識に触れたことがあるようです。
「……提案なんだけど、桜庭さん。まずは、入門的なのから紹介したらどうかな」
「奇遇だね先生、ボクもそう思ってた」
そのとおり。円も魅了する寝子島書房の深淵はとてつもなく深く、ニッチかつマニアックにして、常人にはいささかディープに過ぎるものでして。
「じゃ、まずはこれかなー」
ピカピカ電飾きらめく天井から吊るしたラックに、脚立に乗った円がひょいっとセットアップしたのは、『寝子島書房探索隊が行く、月の裏側』。オカルトなニオイ漂う、いかにもな一冊です。
「実は、月の裏側には、何者かが建てた黒曜石のピラミッドがあったんだよ!! っていう本だよ」
「いっそ清々しいタイトルとネタだな……」
リアリストに見える修はううむっ、と眉をひそめていたりしますけれど、そこは懐の深い彼。こと読書に関してはすこぶる雑食で、単純にちょっと興味が湧いてきてしまったのでした。
「これも置いとこうかな。『物理メンタルカウンセリング、鉄先生の簡単入門』、これは分かりやすくてオススメ!」
詳しく内容を聞いてみますと、頭のツボを押して、記憶を飛ばしてトラウマを克服するって概論のカウンセリング術の本……だ、そうです。こ、怖っ!
「最終的には、鍛えに鍛えまくって精神を同調させて、トラウマと戦いに行く……とか書いてあって、面白かったよ」
「これ、本当に入門書です? ディープなほうのやつじゃないのです?」
「? 軽いほうのやつだよ、これ」
とにもかくにも、寝子島書房の泥沼のような魅力を紹介する、円渾身のコーナーもまた、天井へと完成したのでした。
アニメやマンガから読書へ誘導するという、巧みに練り込まれた修のコーナーに、古典文学をやさしく読み解くため、マンガ本を揃えた美咲紀のコーナー。イラストやビジュアルをふんだんに用いたこの一角は、見た目にも分かりやすく、大いに足を止めてもらえそうです。
おまけにその上には燦然と輝く、『嘘か真か寝子島書房』がこれでもかと自己主張しております。
「そういえばさ。先生は、どういう本が好きなの?」
出来上がったコーナーを前に、悦に浸っていた円が、ふと珪先生へ尋ねます。その問いには、修も美咲紀も興味ありげに、
「おすすめの一冊とか、ありますか? 俺も聞いてみたいな」
「聞いてみたいのです!」
「僕のおすすめかい? うーん、そうだなぁ。好きな本がありすぎて、ちょっと絞り切れないけど……」
しばし悩むそぶりを見せた後に、何やら悪戯っぽい顔を浮かべながら、珪先生がひょいと手に取ったのは、
「これなんかも、意外とね。面白いよ?」
ある種、円へのちょっとしたサービスだったのかもしれませんけれど。ともかく彼の手に掲げられているそのタイトルは、寝子島書房刊『至高の筆職人・漫 念必の謎を追う』でありました!
「っは! こ、この本はもしかしてー!?」
「知っているのか美咲紀!? って、やらせるなよ……」
「ノリいいなー」
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3人まで
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日常
学校生活
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月26日
参加申し込みの期限
2017年02月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月02日 11時00分
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