this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
39
つぎへ >>
「日曜日だし鐘鳴るの変だよねぃ、武道君ー?」
呼びかけながらも、
呉井 陽太
は書類から顔を上げていない。なにせやることが多すぎる。赤ペンを手に使用可の書類にはマル、不可のものにはバツをつけ、懸念事項ありや要再考のものには三角をつける。こうしてどんどん、年度末に向けて書類仕事をこなしているのだが、内外の活動が盛んなこの学校である。山積みになった書類は、読んでも読んでも一向に減らない。
生徒会の仕事というのは、一般に思われている以上に地味だ。
しかも退屈で、量が多い。これで無給なんだからマゾのやる仕事だという気もしてくる。
――まあ、好きでやってんだけどね。
それにしても、こうして改めて知るのは
海原 茂
の偉大さだ。むっつりスケベだとかなんとか茶化されがちな彼だが、茂が仕事でひいひい言っているところを陽太は見た記憶がなかった。彼がこんな風に日曜出勤しているところだって想像もつかない。それでいて、茂が残した資料は完璧なのだから恐れ入る。
生まれながらの生徒会長、ってお人だったのかもねぃ――。
そうそう、それならば、現在絶賛発展途上の我らが会長はどうしているだろうか。
仕事に夢中でよく聞かなかったが、さっきぐわらんと、変チクリンな校鈴が鳴り響いた件について、
志波 武道
はまだ、一言半句とて口にしていないではないか。
「武道君ー?」
と振り仰いで、むっ!? と陽太はメガネの位置を直した。
武道は陽太の斜め前のデスクで、ペンを手にしたまま機能停止している。
そう呼ぶしかないではないか。うたた寝でもしているのなら可愛げもあろうが、そういう牧歌的なノリは皆無だった。正面を向いてはいるが目は焦点を結んでおらず、口を半開きにしたまま、体を硬直させているのである。前後左右にわずかな動きはあるが、それは呼吸がもたらすものでしかない。
「武道君の様子が変だー!」
陽太は思わず立ち上がって、近づいて武道の顔を眺める。
これで「驚いた?」と破顔一笑でもしてくれればいいのだけれど、もちろんそんなことはなく、やはり武道は心をどこかに飛ばしたままだった。
この様子……症状(?)に、陽太は見覚えがあった。
先日、鼻岬の洞窟で見たのと同じだ!
黒の螺旋が、ゆっくりと武道の世界をかき回している。
かき回して、もう一つの『現実』に彼を誘っている。
取り込まれる……何かに……。
「またフツウな事態かクソッ!」
明るくも暗くもない皆既日食下のような街で、武道は何かから逃げていた。視界は悪い、四方に黒い霧が立ちこめているからだ。
追ってくるのは、手。無数の黒い手が伸びてくる。手先だけは人間のそれだが、腕はどこまでも長い。それらは見通せないほど遠い場所から生えているようだ。
どっとおしよせる手を、すんでのところでかわし建物の隙間に隠れる。窓一つない煉瓦作りの建築物。その表面には、汗をかいているかのように水滴が浮いている。
けれどこの場所も安全地帯ではない。一本の長い手がするりと押し入ってきたからだ。足元に巻き付かれる。激痛が走ったがもう片方の足で、武道はこれをぐいと踏みつけて拘束から逃れ、さらに奥へ奥へと逃げる。
別の通りに出た。空は黒みを増している。武道の背後で、さっきまで隠れていた建物が、こんにゃくのようにくにゃりとゆがみ、どろどろと溶け出していた。そしてまた手が、たくさんの手が、溶けた建物の下から這い出してくるではないか。
しかし武道の心に怖れはなかった。正確には、あるにはあったがそれを越える強い意志の力が合った。
それでも俺は負けられない!
そう決めていた。
だが……何のために、誰の為に……?
曇りかけた武道の目を見たのか、手の集団が勢いを増してくる……。
けれどそれは一時のこと、たちまちカッとまばゆくなった武道の眼光を浴び、黒い無数の手は殺菌されたかのようにカラカラに乾いて消えた。
そうか――武道は理解していた。
自分は、役に立ちたいのだと。
折れない光になりたかったのだ
と。
武道の周囲に霧はない。彼が元来た道を引き返すと、霧のほうが彼を恐れるように、どこかへ逃げていく。
いい気分だった。
よく熟れた蜜柑の皮を、ばりっと剥いたような香りがした。
頬が熱い。
熱いというか、痛い……?
「武道君、起きてーっ!」
ぺしぺしという音が頭の中でするかと思えば、それは武道の真正面で、陽太が彼の頬を両側から、平手で叩いているからなのだった。
「痛たたた! 痛い痛い!」
「おおっ! 武道君! お帰りぃ!」
口調こそ軽いが、陽太は心底ほっとした表情をしている。
「お帰り、って……」
ここで武道は、うん、と顎を引いた。ずれていたメガネを顔に戻す。
「ありがとう……どうやら、別の世界に心がふっ飛んでいたらしい」
痛いといえば、手につかまれた足首の痛みは嘘のように消えていた。
「まったく」
はあー、と大きく溜息をついて、陽太は自分の椅子にどっと背中を預ける。
「まあこういうの二回目だけどさ……本当、心配したんだよ。オレ」
何があったの、と問う陽太を前にして、武道は多少、ためらわないでもなかったが、結局は正直に明かすことにした。
「あのチャイム……『ん?』と思ったよ。でも、そこから、ちょっとおかしかった」
体験した『現実』についてぽつりぽつりと語る。
「気になったのは、前に体験した過去とちがって、今回は俺、実年齢だったんだよな」
「つまり……過去の体験じゃないってことだねぃ?」
からかわれるかと武道は思ったが、陽太はいたって真面目な表情のままだ。
「ああ。SF的だけど、実際にいるどこか別の宇宙、別の世界の俺に乗りうつったような……そんな風に思った」
「他ならぬ武道君の言うことだ。信じよう! 前もそうだったのかもしれないね」
「前……そうか、鼻岬の……そうかもな。前は、その転機は洞窟内で訪れた。でも今回は……」
「この学校で起こった、ってことだねぃ。気になるよ」
陽太は携帯電話を取り出し、メールを打ち始めた。
「どうするんだ?」
「武道君、今日、たまたま学校にアリーセちゃんと悠月君も来てるって知ってた?」
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
39
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!