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寝子島高校
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
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朝から出ている雲が、だんだん濃くなっていくように感じる。
お出かけ日和とはいかないようだ。降水確率半々という話だったから。
チェスターコートのポケットに両手を突っ込んだまま、
獅子目 悠月
は校舎に目を凝らした。生暖かい春風が、束ねた後ろ髪をはたはたと揺らす。
長い睫毛は伏せ気味だ。
なんとなくだが、悪い予感がする。外出は気が進まなかった。
虫の知らせ、というものをあまり信じたくはないのだけれど、このところ悠月のそれはよく当たった。
今日は軽音部の練習を見学に行くと、友人の黒依アリーセと約束している。それがなかったらきっと、悠月は部屋でこの日を過ごしていたことだろう。
いよいよ学校、というところで悠月は足を止めた。
止められた、と表現したほうが正確だ。
大きく歪んだ音に、身がすくむような思いを味わったのである。
学校のチャイム……か……?
奇妙だ。最近調子がおかしいのは知っているものの、これは格別異常な音だったから。しかも今日は日曜日ではないか。
悠月は右手を頬に手を当てる。冷たく強張っていた。
予感はまた的中したようだ。なかば観念したように、なにか事件が起こっていると思う。学校に駆け入りたい。入って、せめてアリーセの無事くらいは確認したい。
けれども悠月の中にある冷静な部分が彼を向かわせたのは、校門ではなく近くのコンビニエンスストアだった。手ぶらで突入するのは避けたい。
飲み慣れたホット緑茶のペットボトルと、緊急の救急用具セットをカゴに入れ、レジに立ったところで悠月は息を呑んだ。
若い女性店員が目を見開き、口を半開きにして立ち尽くしているのである。「いらっしゃいませ」はおろか、あらゆる言葉が出てきそうもない。急病? それとも……。
振り返って悠月は、この異変が店員ひとりに起こったものではないことを知った。立ち読みをしていたとおぼしき中年男性は、雑誌を戻しかけた姿勢のまま、やはり忘我の状態にあった。冷蔵庫の前でぺたんと座り込み、ぼんやりとしている中学生くらいの少女もいた。(スカートの中身が見えそうで、慌てて悠月は目を逸らせた)
まともじゃない――!
だが、こんなときこそ『まとも』であることが重要だ。
悠月はレジに商品を置き、スマートフォンを取り出すと電卓機能を呼び出して、几帳面に消費税まできっちり計算した上で代金をレジ前のカウンターに置いた。メモ帳を破って、代金です、と書き置きまで残しておく。
店を出てまた風に吹かれる。
原因は容易に推察がつく。あの鐘だ。あれが何かをもたらした。
自分がそれに毒されていないのは、単なる幸運なのか、それとも他に理由があるのか。
それはわからないが――悠月はコートの前ボタンを外す。締め付けていたら、活動しづらい。
それでも、悠月にわかることがひとつあった。
それは、あの鐘の音の発生源に向かわねばならないということ。
校内に踏みいっていくらもせぬうち、悠月のスマホがメールの着信を知らせた。
差出人は、呉井陽太である。
◆◆◆
タッチの差で遭遇はしなかったものの、悠月が出たばかりのコンビニを訪れた姿がもう一つあった。
……なんだろうね、あのチャイムは? 高校、だよなあ。
単なる雑音、というにはあまりにも、暗くて重い音だった。葬送の曲に聞こえたといっても言い過ぎではないだろう。快い音ではなかったのに、あのチャイムは蔵人の頭に、妙なひっかかりを残している。ある種のノイズミュージックのように。
機械の不調、と切って捨てていいものではない気がする……またなんか悪い事が起きなきゃいいけど……。
などと考え振り返り振り返りしながら、とりあえずコーヒーでも買おうと、
南戸河 蔵人
は自動ドアから入店したのだった。
多忙な時期は朝昼晩、ついでにオヤツで一日四度、コンビニを訪れることもある蔵人だ。すぐさま彼は不審を抱いた。コンビニ内がおかしい。店内BGMもかかっているし人の気配もあるのだが、流れる空気は営業中の店のそれではない。
「起きなきゃいいけど、なんて思ったけど実際、明らかにまた異常事態だな、こりゃ」
状況を理解して、蔵人はやれやれと帽子のつばを引き下げた。
店員が変だ。
彼の目の前、雑誌に手を掛けているオジサンも、そのままの姿勢で呆けたように止まっている。目の前でひらひらと手を振ったところで、オジサンは瞬きすらしなかった。叩いたら起きるかもしれないが、逆に、自分もこの状態に引っ張り込まれるかも……という懸念がある。
「うーん、返事もないし……場所を動く様子もないなあ。今彼らにできることは何もなし、か」
無闇にうろたえるより先に、作家として彼は、世界中がこんな風になってしまったのかと想像をめぐらせた。
だがまもなく、いや、それはないなと否定する。ありうるセンは、寝子島高校から響いたチャイムが、この引き金となったというものだ。だとすれば、現象発生の範囲は、せいぜい鐘の音の届く範囲に限定されるはずだ。
「いつまでも私も無事だとは限らないよねえ。たまたま避けられただけで、あと2、3回カランコロンが来れば、たちまち木偶の坊になってしまう可能性もあるわけで……」
目の前のオジサンは滑稽な様子であるが、そこはかとなくもの悲しくもある。こんな風になってしまうのは、正直残念だと思う。
だから一番安全なのは、急いで鐘の範囲から逃げることだろう。できれば、耳を塞いで。
しかし蔵人は物書きである。好奇心豊かな書き手である。いや、そもそも好奇心が豊かでなければ、この職業に就くことはなかったはずだ。ここでみすみす、怪現象に立ち会う機会を逃すつもりはない。
店を出て周囲を探れば、やはりコンビニの人たち同様になっている姿が散見された。日曜の午前中で、人がまばらなのは不幸中の幸いだろうか。
まあ……異常が起きたら普段と違う所を探せ、ってのは基本かな。
蔵人はチャイムの発生源、つまり学校に足を向けた。卒業以来とんとこういう場所には縁がない。少なくとも、仕事に関係なく門をくぐることはなかったと思う。
「あー、学校か……」
ぽりぽりと頬をかく。これぞまさに、アポ無し取材というやつだ。
うーん、とうなりつつ門の向こうを見れば、やはり数人、様子のおかしい人がいる。
一方で動く姿も見えた気がする。生存者、という言い方が物騒なら、鐘の影響を受けなかった人間は他にもいるのだ。
ならば、すべきことは一つだ。
「うう、学校に入って不法侵入に問われないかなあ」
校内でなにか異変に遭遇することよりも、侵入をとがめられることを恐れつつ、蔵人はおっかなびっくり寝子島高校の門をくぐった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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