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FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
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あの洞窟の一件は、
藤堂 静
にひとつの事実を自覚させていた。
体が鈍っている、ということだった。
誰に指摘されたでもない。自分でその結論に達したのだ。平均的な30代半ばからすれば十分すぎるほどの低体脂肪率で筋力があり、中年太りの兆候すら見られない静であっても、かつてボクシングをやっていた頃、バウンサーに就いていた頃に比べれば、さすがにいくばくかの衰えはあった。そのことを彼は、実戦を経験して知ったのだった。
以来静は最近、日課のロードワークを増やしている。
さすがに現役水準は難しいとはいえ、少しずつ、その時代に近いものへ向けて増量していた。
ちょうど今もランニングの途上だ。生ぬるい風のなか走り続けている。
やってみると苦しいが、楽しい。この数週間でかなり調子も出てきたと思う。息の乱れは減ったし、心拍数も安定してきた。なにより、引き締まってくるような感覚がいいではないか。
約1時間ひたすらに走って、静は目指す場所に到達した。寝子島高校を見おろすような丘にある小さな公園だ。まだ昼前のせいか、遊ぶ子どもの姿はない。よくいる散歩老人も見かけなかった。
パーカーのフードを払いのけ、ゆっくりとストレッチして一息ついていたところで静は、ちらりと見えたものに驚いてしばし息をするのを忘れた。
「何だ……?」
蛇だろうか。
薄墨色の長い紐状のもの。生物めいているが蛇というにはいくらか太く、しかも前脚が確認できるものが、曇り空を横切るのが見えたのだった。竜を思わせる雰囲気なれど、その頭部は大きな楕円形の複眼で、口は太いストローのような針だ。薄い翅もある。おかしな進化を遂げたトンボのように思った。
あの感じには見覚えがある。
前に洞窟で見た針口虫、あれと似ている。
まったく同じではないものの、同族という風に考えていいのではないか。
そういえば、硫黄のような匂いが漂ってこないか……?
「あの洞窟限定の事象じゃなかったってことか」
黙って見逃すわけにはいくまい。
龍のような長い蟲(むし)は、学校のほうに飛んでいった。
根城をあそこに変えたのか、それとも、これから学校を襲撃する気か。
静はもう一走りすることに決めた。
下り坂を駆け下りる途中で、彼は奇妙な鐘の音を耳にしていた。
学校から聞こえた……まさか鳴らしたのはあの針口虫か。それとも――。
◆◆◆
コンロの炎は蛇の舌のようにに、ちろちろと鍋を温めている。
究極の弱火、カレーの仕上げには最良とされる勢いの炎なのだった。最弱と弱の中間くらいの絶妙のポイントである。
ここは家庭科室、職人の目で火加減を調節しつつ、ホーロー鍋の蓋に手をかけたのは、カレーの鉄人
鬼河内 萌
だった。
「……うん、いい感じ」
蓋を開くやほんわりと、スパイシーで食欲を刺激する香りがひろがる。本日、萌はここで『究極のカレーを求める会』の同好会活動に邁進しているのだった。独りで。
湯気を上げる鍋の中身は、萌の期待通りのできばえだ。煮加減は上々、色つやも最高、とろみも存分についている。もう少し火にかけるか寝かせるかすれば、それはもう今年最高の一皿になりそうだ。すでにご飯は炊きあがっていた。あとは味見を……といったところで、萌は怪訝な顔をした。
不協和音、そんな風に彼女には聞こえた。
おかしな勢いでチャイムが鳴ったのだ。日曜日に鳴ること自体異例だが、そのブレた音色は、特殊メガネをかけずに3D映像を見ているようなストレンジさで、萌の顔をしかめさせるに十分なものだった。
「このチャイムは、いい感じじゃないよ!」
最近ときどきチャイムがおかしいのは知ってはいたが、こんなに気味の悪いのは初めてだ。デスメタルのなかでも、ゴリバリに音質の悪いインディーズバンドの地下録音カセットテープを聴いた気分である。
とっさに窓の外に目をやり、萌は自分の直観が間違っていなかったことを知った。チャイムの影響だろうか。校庭ではすでに数人、生ける屍のごとく棒立ちになっている生徒の姿が見える。いずれもぼんやりとした、心ここにあらずといった様相だ。魂でも抜かれたとでもいうのか。
これは……出番だね!
萌はたちどころに嗅ぎ取ったのである。カレーではなく、ミステリーの匂いを。
彼女はカチリとコンロの火を止めた。そして、
「『究極のカレーを求める会』の活動は、一旦休止! ここで到来!」
バサッとマントを翻す。といっても実際にマントを着用しているわけではないので心のマントだが。
「MMR出動の時間だよ☆」
MMRとは、この世の奇妙奇天烈摩訶不思議を解き明かす使命を帯びたミステリーハンターこと鬼河内萌が、数多くの仲間たちとともに神秘の謎に挑んでいくという特務機関の名称なのであるッ! なお現在メンバーは萌ひとりなので、『仲間たち』という言葉は予定であることも記しておくッ!
宣言するなり萌は、ロケットのごとく家庭科室を飛び出したのだった。
だが、
「おっと」
すぐに家庭科室に戻り、なにやらごそごそ準備すると、
「再スタート! MMR出動の時間だよ☆」
と、小瓶を手に再びロケットのごとく家庭科室を飛び出したのだった!
一応、萌は護身用に包丁も携帯しているということも書き加えておこう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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