this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
<< もどる
1
2
3
4
5
…
39
つぎへ >>
CDはすぐに見つかった。放送室のコンソロールボックスの上に置いてあった。
鴻上 彰尋
はプラスチックケースを開け、中身を確認してパチっと蓋を閉じた。CD入れをジュエルケースとはよく言ったもので、パチっと閉じるとなるほど、貴重品が入っているような気にもなる。
ずっと昔、イギリスにまだ『大英帝国』なんて大仰な呼び名が似合った時代のモッズバンドのアルバムだ。パンクの元祖と言われることもあるらしい。当然、オリジナルは彰尋が生まれるずっとずっと前に発売されている。雑誌の特集で読んでなんとなく気になり、安いリマスター盤を試聴もせず購入しただけのものだったので、それほど強い思い入れはない。
なのに忘れたことが気になっていちいち日曜に取りに来てしまったのは、やはり気に入っているということなのだろうか。中身の音楽だけならリッピングしたファイルで聴けるはずなのに、ジャケを手に取りながら、解説や歌詞を眺めながら聴きたくて、つい行動を起こしてしまったというのは、そういうレトロなスタイルで鑑賞したくなる作品ということなのかもしれない。
「……?」
放送室に施錠し、階段を途中まで下りたところで、放送室の方向から物音を聞いたように彰尋は思った。
扉が開くような音だ。
日曜日の校舎内はがらんとして、ほぼ無人だ。グランド方向からは体育会系部活のかけ声がうっすらと聞こえてくるものの、ひんやりと暗い校舎内には、人っ子一人見あたらない。
とはいえどまあ、来ている人があってもおかしくはない。少しは人もいるだろう。実際に彰尋も今日、途中の廊下で
五十嵐 尚輝
の姿を見かけて挨拶をしていた。
さらに階段を降ったところで彰尋は足を止めた。
そういえばさっき、ドアが開く音の前に、鍵が外された音も聞こえたような――という気がしてきた。
施錠されているといえば、放送室が気になる。
だが放送部に盗むものなどあるだろうか。しかも、目立ちやすい昼間に進入してまで。
それにもう随分来てしまった。玄関は目と鼻の先だ。
このとき、ためらう彰尋を驚かせたのは、だしぬけに鳴り響いた重々しいチャイムの音だった。日曜の校舎で鐘が鳴る、それだけでもおかしいのにこの音色ときたら……。
やはり放送室に異常があったんじゃ――彰尋は階上を見上げて思う。
しかしすぐに、彼はその考えを打ち消していた。歩調を速めて校門のところまでたどりつく。
――それどころじゃない、ぼんやりしている暇はないはずだ。
もっと優先すべき事態があったではないか。なぜ忘れていたのか。
「彰尋君、もう来てたんだ」
七夜 あおい
が、校門の陰から小走りに現れた。
彼女は薄手のジャンパーにジーンズという軽装である。考えてみれば彰尋も同様に動きやすい装いだった。これは彼女と事前に打ち合わせておいた通りだ。
「ごめんね、つきあわせちゃって」
あおいは今日も瑞々しい。うっすらと、柑橘類のような芳香を帯びている。
「気にすることないよ。俺も、今度のことは看過できないし」
きっかけは、あおいからの一本の電話だった。テオが厄介事に巻き込まれたみたい、と彼女は言った。ざっと概要を聞いただけだが、不思議とはいってもありえない話ではない。ゆゆしき事態というやつだった。そもそも、お願い、解決に力を貸して――そうあおいに言われて、断れるはずがないだろう。
「ありがと。頼りにしてるから!」
あおいは満面の笑顔を見せて彰尋の手を取った。
「行こう!」
彼女はしっかりと、想いを込めるように彰尋の手を握っている。
彰尋はうなずいて握り返す。あおいに頼られる喜び、一緒に行動できるという幸せ。
――泣きそうなほどに甘い、理想的な『現実』だ。
えっ、と彰尋の声が出かかった。
どうして自分はこの状況を、わざわざ理想的、とまで思ったのか。『現実』という言葉を頭の中で強調したのか。
それは、これが現実ではないとわかっているから……?
しかしその、水中に垂らした墨汁のような淀みを、消し去るようにあおいが声を上げていた。
「まずはここを脱出しなくっちゃ」
「あ、うん、そうだね……そうだよ!」
そうだった。いま、魔宮と化した学校に、自分とあおいは取り込まれようとしているのだ。
――長居をすると、かつての野々さんのように長く自分の存在を見失うかもしれない。
「……あれ?」
今度は声が出ていた。
野々さん、と、急に
野々 ののこ
の名前が出てきたことに彰尋は戸惑った。
今は直接ののことは関係がない話、だったはずだ。
ののこが自分を見失ったときというのは、先日、鼻岬の洞窟に彼女が囚われていたときの話だったのではないか。
あのときの詳細は、友人の獅子目悠月から聞いている。『Amrita』と名乗っていた正体不明の人物……香川という男が、ののこをさらうことで彼女の周囲の人間、とりわけ『ろっこん』の持ち主を集め、そのエネルギーを蓄積させてなにかを企んでいたという。
黒の螺旋
という言葉を香川は使っていたらしい。それは、『ろっこん』のエネルギーで動く呪術、あるいは機関のようなものではないか。黒の螺旋を用いて香川は、なにかを起こそうとしているようだが――。
「……君、彰尋君!」
彰尋の考えは中断された。彼に顔を寄せて、あおいが大きな声を上げたからだ。
「どうしたの? ぼーっとして。私の話、聞いてなかった?
「えっ!? いや、それはあの……ごめん」
「彰尋君が謝る必要ないよ。私が、早口になってたんだね。じゃあもう一回説明するよ。スフィンクスは謎かけのかわりに三つの試練を課していて、最初の一つに失敗したテオは悲劇の沼に……」
そうだった。スフィンクスの試練をクリアし、ここから脱出しなければならないのだ、自分とあおいは。
なんとしても、協力し合ってここから抜け出す手段を探さなければ。
ここから抜け出す手段を探さなければ――。
抜け出す手段を――。
抜け出す――。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
39
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!