this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
<< もどる
1
…
28
29
30
31
32
…
39
つぎへ >>
屋上のドアを開け放ったのは、筋骨隆々たる尾鎌蛇那伊だった。
眠たげな瞼を一度閉じて開ければ、もうそこにあるのは、狼の眼差しのみ。
蛇那伊という狼は飢えている。腹を空かせて昂ぶっている。
闘いに、飢えている。
それは彼の胸筋から、うっすら水蒸気のように熱が上がっていることからも明らかだろう。
がらんと広い屋上だが、給水器やさまざまな計器、ガス管などが通っており身を隠せる場所はある。足場は、コンクリートの打ちっ放しで愛想などない。
「悪党とヤギは高いところが好き、っていうわねえ」
屋上に踏み出すと、蛇那伊は大きな声で呼ばわったのである。
「出てらっしゃいな、ナターシャ。聞けば、いわゆる『ろっこん』が絡む相手はドクターって人が担当するそうじゃない? すると君のほうが、『ろっこん』外の肉体言語担当なんでしょ?」
足場を確かめながら歩く。
「私が話しに来て上げたのよ……もちろん、肉体言語のほうをね」
「よくしゃべる奴だ。言葉は、肉体のほうだけにしときな」
読みは当たった。
すっと物陰から、スウェットのような黒いボディースーツ、銀行強盗風の黒のラバーマスクの女が現れたのだ。均整の取れたファイター体型、身長は190近いだろう。
「悪党が高い場所が好きだって? ま、悪党で結構だが」
フン、とナターシャは鼻を鳴らした。ところが蛇那伊はオーバーアクション気味に肩をすくめて、
「違うわよう。あんたは、ヤギのほう」
ぴく、とナターシャの体が反応するのが見えた。
「ヤギはね、狼に食われるのよ。もちろんアタシが狼……がおー」
頭に血が上ったのだろう。ナターシャはコンクリートを蹴った。
捻りのないタックルだ。蛇那伊はかわそうとして、急に下腹に寒いものを感じ飛び退いた。
予感は当たった。
ナターシャはタックルの姿勢をにわかに崩し、スライディングをかけたのである。
蛇那伊の反射が遅れれば、たちまち足を取られていただろう。
マウントワークになれば軍隊格闘術が有利、たちまち関節技を極められ無力化させられていた可能性がある。
――これこれ、こうじゃないと!
攻撃が単調で意外性ゼロの蟲たちとはちがう。こういうのがほしかった。こういう緊張感が!
蛇那伊の五感が大きく解放される。第三の目が額に開いたかのように。
目の視界は広がり鼻はアドレナリンの匂いを嗅ぎ、汗の混じった甘い空気を舌が味わった。
耳には相手の息づかいが届く。伸ばした手指のその先まで、闘気に触れているのを感じた。
蛇那伊は二度フェイントした。掴もうとした腕を急に引き、背後をわざと取らせバックハンドの一撃を狙った。
けれどナターシャはいずれにもかからない。逆に、急迫して手刀をふるい、離れて脚を見舞ってくる。
雷鳴が轟いた!
否とよそれは、ナターシャの脚が雨水管を踏み砕いた音だった。幸い水は流れておらず音が立っただけだが。
「チーッ」
舌打ちと呼ぶには大きな音がナターシャのマスクの奥から聞こえた。
蛇那伊の先読みが的中したったのだ。焦らして焦らして、焦れきったところで彼女の無意味な攻撃を誘った。
これでナターシャの胴が空いた。
組み付くか、だがそれで額に肘を受け割られたら?
蹴りに行くか、しかし避けたばかりでバランスが悪い。骨に届くほどの一撃にはなるまい。
ならば、
拳。
それも、少林寺拳法でいうところの『縦拳』。
拳をやや傾けた縦型にして、気を込めて急所の位置を正確に狙う。
入った。
殴り抜けはしない。拳を繰り出すのと同じ勢いで、引く。
いや待て。
今の手応えは変だ。
浅い――と思ったときにはもう、蛇那伊は鼻の下、唇の上の位置にナックルを浴びていた。
まさか……これを誘ったって言うの!?
よろめくもここでコントロールを失えばたちまち絞め技の餌食だ。蛇那伊は軽業師のように錐揉みして飛び退いた。
そうだった。
鼻血をぺろりと舐めて蛇那伊は微笑んだ。
「ナターシャくらいの相手だったら、一手や二手先を読んでるだけじゃダメ。数手先、それこそ二百手先の対応を頭の中で瞬く間に組み立てて動く必要があるわよね」
あえて思考を口に出したのは、自分を鼓舞する意味もあった。
対するナターシャは何も答えず、目を歪めて見せた。
といっても今の攻防、やや蛇那伊が劣ったとは言え痛み分けとは言えそうだ。
ナターシャは打たれた脇腹を一度さすったから。
それに……脚もさすった。きっと無意識だ。
――脚を痛めてるの?
負傷した場所を狙うのは格闘の定石、しかし、あれが演技でないという保証もない。
楽しいわあ、と蛇那伊は思った。
本当に楽しい。ナターシャと、ずっと闘っていたいくらいだ。
<< もどる
1
…
28
29
30
31
32
…
39
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!