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FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
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「どこの誰か知らないけど、ありがとうこんな世界を見せてくれやがって……」
七枷陣は苛立ちを隠さない。この怒りをどこに持っていけばいいのだ。
「最高に気分が悪いわ!」
あれからも二度、合計で三度『現実』を見させられた。
二度目は、
やはり仮称『紅子』と、ゲーセンでクレーンゲームに興じる内容だった。どうしても取れないアイテム獲得に熱中して次々連続してコインを投入する彼女を、陣は「廃課金」とからかったものだ。ついに取れたとき、嬉しさのあまり彼女が抱きついてきた感触、その髪の匂いまで
覚えている。
三度目は、
唐突に彼女が、陣の部屋にやってくるという内容だった。都合良く(?)陣の母親はおらず、陣はぎこちない手つきでコーヒーを淹れようとしていた。
だが三度目、陣はついに「ええ加減にせえ!」と叫び、壁に頭をぶつけることによってみずから『現実』から脱したのである。
もう騙されない。
あんなものまやかしだ。
実際は、fox_onthe_run33のアカウントを見つけるのが関の山だった。話しかけはしたが、返答はなかった。そもそもfox_onthe_run33がまだ、ねこったーを続けているかどうかすら怪しい。
これが正真正銘の現実だ。甘くなんてないのだ。嫌と言うほど思い知らされた。
――そんな近況であの幻を見せられたらムカッ腹立つのは当たり前だよなぁ!?
校内で数人、呆然としている姿を陣は見かけた。彼らもまた、自分の都合良い世界にいるのだろう。一種の催眠状態にでも陥っているのだろうか。
原因はまずまちがいなく、あの気味の悪いチャイムだ。三度とも、鐘の音を聞いたと同時にあちらの世界に迷い込むはめになった。
だから陣は探した。
放送室ではなく、学校全体の分電盤を。
悪意のある第三者がこれを仕掛けているのだとしたら、放送室は固く守られている可能性がある。大本の電源を断つほうが早いはずだ。
陣が飛び込んだのは職員室だった。鍵は開いていた。
大抵、こういうのって職員室にあったりするからな――その読みは的中していた。
陣は間もなくして、それらしい計器をたくさん発見したのだ。ブレーカーというやつだ。
どれがどのスイッチかなんて、ゆっくり調べてはいられない。また鐘が鳴ったら、また引き込まれないという保証はない。
「やってやんよ!」
陣は迷わず『ろっこん』を使った。
念じればそれがトリガーとなる。陣はたちまち常人の数十倍の速度を獲得し、すべてのブレーカーを一息で落とした。
「よし!」
能力を解除するや副作用があらわれ、陣の全身は筋肉痛で悲鳴を上げはじめる。
けれど後悔はなかった。
◆◆◆
随所で蟲が出現したものの、五人はこれを排除しながら進んでいた。一方で、歩きながら積極的に意見交換もしている。
「みんなの、それから、悠月くんたちの情報を統合して思ったんだが」
と切り出したのは志波武道である。
「首謀者……香川は、校内にいるんだろうか」
「学校の外にいるってことですか?」鴻上彰尋が問う。「それで、どこかから学校を観察していると?」
可能性は否定できないと彰尋は主張するも、武道はためらいがちに言った。
「うん、彰尋くんの意見もありえると思う。けど……俺が思ったのはそうじゃなくて、なんと言うか……悪い。待って、少し整理するから」
かわって黒依アリーセが手を挙げる。透明度の高い青い目に知性の輝きをたたえて、
「あの……少し本題から外れるかもしれませんが、私、図書館やインターネットで『乳海攪拌』って言葉について調べてみました」
「それ、あいつ……あの香川って男が口にしたキーワードだよな」
獅子目悠月はいささかムッとしたような顔をしていた。意味ありげな言葉だけ残して姿を消した香川のことが思い出されたのである。
あのとき「『黒の螺旋』を使って何を起こす?」と問われたドクター(ドクトル)香川は、『乳海撹拌』とだけ答えた。説明はない。謎めいた言葉だけをほのめかし、あとは想像に任せるというのは質問の答にはなっていないだろう。自分は高みの存在であると、実際以上に誇張しているように聞こえて、正直、気に入らなかった。
その気持ちはわけるけど――と言うようにアリーセはうなずいて返した。
「乳海撹拌、ってひらたく言うとヒンドゥー神話の世界創造の話よね……でもそれで正解ってわけじゃなさそう。神話に沿っているというだけなのかも」
「俺の読みでは、様々な『現実』を混ぜ合わせることで何かを生み出すことがヤツの目的だって気がする」
「『アムリタ』というのはヒンドゥー神話では不老不死の薬のことらしいけど、究極の目的、という意味で使っているのかもしれない……だとすると、香川博士の『アムリタ』って何なのかしら?」
「さあな。新しい世界を創造しようとしている、とも考えられるが、黒衣の言う通り不死薬のようなものを作りたいだけかもしれない」
乳海撹拌にまつわる神話には、『ヴァスキ(またはヴァースキ)』という名の大蛇が重要な役回りを担うという。藤堂が見たと言う空飛ぶ蛇または龍とは、このヴァスキではないかという見解も成り立つ。
また、神話では撹拌器には動力が必要とされるが、本件では『ろっこん』のエネルギー(神魂)がこの動力に相当するものであったという見方もできるだろう。無論すべては偶然かもしれないが、奇妙な一致ではある。
「んー……ま、深掘りしはじめるとキリのない話ではあるよねぃ」
呉井陽太は、自分のこめかみを指でつつきながら言った。
「やっぱり香川博士も、自分の『現実』にこもってる気がするんだなぁ。ほらあの人、博士号に妙にこだわってたみたいだし。やっぱり、成し遂げられなかった過去に悩んでて、理想であるところのカギカッコ付き『現実』と、自分のおかれている現状のギャップに悩んでるのかも……」
同情するってわけじゃないけど、と前置きして続ける。
「うーん……人さら攫ったり急に意識飛ばされるのは問題あるから、博士も、それ以外の方法で成果を得られたらいいんだけどなぁ……なんて考えちゃうオレはズレてるのかなぁ」
苦笑する陽太の肩に、武道は手を置いていた。
――俺たちは香川を『敵』としてしか認識してなかった。実際その通りだけど……なのに陽太くんは、そんな香川のことすらおもんばかってやっている……。
「おう? 武道君、どうかしたのん?」
「いや……さっき彰尋くんに言いかけてやめたことが、やっと頭の中で整理できたと思って」
そして武道は全員の顔を見回し、提案を行ったのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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