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FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
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御剣刀よりやや遅れて、
優木 遥斗
も武道場に向かって歩いている。
竹刀を入れた袋を肩に、胴着を入れた鞄を右手に提げていた。
――春、か。
天を見上げて思う。
空は薄曇りで、うららかな好天とは言えない。けれども風には、硬直した真冬とは違う柔らかさがあった。ただそれは、ぬるくなってしまったコーヒーのような、落ち着かない柔らかさなのも事実ではあったが。
だが、いずれにせよ春なのだ。
春は変化の季節と言われる。この春は、遥斗にどのような変化をもたらすだろうか。
人の感情の機微、というものに遥斗はあまり敏感なほうではない。遠回しなあてこすりや皮肉は通じないほうだし、ときとして冗談も、文字通りの意味で受け取ったりする。といってもそれでトラブルに巻き込まれたこともないので、それはそれでいいと考え自若としている。だから心の読みあいや駆け引きというのは苦手だ。
けれどそれは、遥斗が鈍感であるということを意味しない。
彼には、戦闘者としてのすぐれた感性があった。古の剣豪のように、平時から戦(いくさ)へと瞬時に己を切り替えることができた。世が世であれば、遥斗は剣ひとつで身を立てていたことであろう。
学校の敷地に足を踏み入れたときから、すでに遥斗は、無意識ながら緊張に包まれていた。必要ならいつでも鞄を捨て、竹刀を抜き放てるよう両腕の筋肉が収縮している。しかも、歩を進めるたびにこの収縮が強まるのである。まるで行く手に、凶刃を握った待ち伏せがあると教えているかのように。
遥斗はまだその理由を悟っていない。しかし、ただならぬものが待ち構えていることだけは予想していた。
「……?」
このとき、空から落ちてくるように鐘の音が轟いた。
ただの音だ。けれど音圧がすさまじい。心の中の弦がびりびりと震えていることも、感じる。
日曜なので来ている生徒は少ない。その少ない生徒に、あきらかな変異が発生していた。
何かにとらわれているのか。取り憑かれたか。魂が抜けたように呆然としているのである。ただ、金縛りというのとは違うようだ。わざわざ道の真ん中を避けて、ベンチに腰掛けて呆けている姿もあったからだ。
我が身に変異が訪れていないことを確かめると、遥斗は近づいて生徒の様子を見る。
命の危険はないらしい。だが自失の状態ではあろう。声をかけても反応らしい反応がない。揺さぶってでも起こそうとすべきか、手を触れずに置くべきか迷ったが、周囲を確認して安全は確保されていると判断し、そのままにとどめおくことにした。
遥斗は携帯電話を取り出した。
泰葉
の無事を、確認しておきたい。
なにか彼女にも、害が及んでいるのではないかと思ったのだ。
「……急にすみません。今、電話して大丈夫ですか」
「ええ、大丈夫だけど。どうしたの、優木君?」
電話の向こうの声は、いたって落ち着いている。
「今日は休みだけど……会いたいの?」
大丈夫という言葉には安堵するも、後半の問いかけはあまりに予想外だ。遥斗は電話を取り落としそうになった。
「い、いえ。元気そうなら、それでいいんです。失礼しました。何でもありません」
この現象にトリガーがあるとすれば、それは鐘の音に違いない。おそらく泰葉の住居はシーサイドタウンの近辺だ。鐘が聞こえない場所には影響はないのだろう。
「そうなんだ」
と告げる泰葉の言葉がどことなく平板に聞こえた理由を、遥斗はつかみかねた。なので、
「ただ、できるだけ外出しないようにしてください」
と早口で述べ、泰葉の返事だけ確認してすぐに電話を切ったのである。
小さく溜息をつく。この非常時に自分は――という気持ちと、「会いたいの?」という泰葉の言葉が、交互に胸をよぎった。けれども、勝ったのはもちろん前者だった。
原因はおそらく、校内だろう。
竹刀を抜いたとき、遥斗の心から泰葉の問いかけは消えている。
◆◆◆
おいおい、と、
夜海霧 楓
はぼやいて、ハンチング帽を被り直した。
なんだこりゃ、みんな一斉に催眠状態にでも陥ったか。
楓が目の当たりにしているのは、一変した日曜午前中の光景である。
さっきまで話していた主婦たちが、買い物カゴを脇に置き、ぷつんとスイッチが落ちた人形みたいに立ち尽くしている。交番では、立ったまま警官がうつらうつらしていた。泥棒でもあったらどうするんだ。……いや、その泥棒もこんな風になっているなら同じか。
小鳥や猫など、動物には効いていない様子だ。人間にだけ作用するものなのだろう。
――うん? 猫?
楓の頭に疑念が浮かんだ。この明かな非常事態に、どこぞの猫(
テオドロス・バルツァ
)はなぜ噛んでこないのだろうか。
テオは我関せずという態度も見せることはあるが、それでもなにか騒動があれば、「切り離したぞ」とか「後は任せた」的なメッセージくらいよこしてきそうなものだ。それが今回も、一切の沈黙を守っている。
少し前にもあったような気はしなくもねーな、こういうこと――。
まず思い当たるのは鼻岬の鍾乳洞のことだ。それなりに大がかりな事件だったはずだが、テオは不思議なくらい近寄ってこなかった。ちょうどそこだけ、忌み場所として迂回するように。
とはいえ、テオが絡んでこなかった件といえば、楓が把握しているだけでもそれなりにある。星幽塔の話も、テオは影すら見せなかったではないか。なにか理由があるのだろうか、それとも、これが猫族特有の『気まぐれ』というものだろうか――。
だが楓は他力本願な考え方はしない。むしろ、誰も動かなくても率先して事態解決に動き出すほうだ。
自分は鐘の影響を受けなかったからといって、無関係で済ませるわけにはいかないだろう。
この背後には人為的なものがあると思われる。それを突き止めたい。
とすれば、調べに行く場所はおそらく寝子島高校だ。
カソリック系の学校でもないし、校舎に鐘楼や鐘つき台なんてのはなかったはずだな。とすりゃ疑わしいのは放送室だろうが……そうそう簡単に、バレバレな場所に仕掛け人がいるとは考えにくい。
ならば屋上か。
なぜなら、犯人がこの『異変』を確認しようと思うのであれば、屋上から校内および周辺を一望するのがもっとも安易な方法であろうから。
いずれにせよ、ここにとどまっていたところで真相には近づけないだろう。
敵が校門や裏門を見張っている可能性がある。
念のために楓は、塀を乗り越えて侵入することにした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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