this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
39
つぎへ >>
軽音楽部、部室。
作詞ノートを開いたまま、
黒依 アリーセ
の鉛筆は止まっていた。
自分の長い髪を、空いたほうの指に巻き付けたり解いたりするのだが、肝心の利き手のほうは石のように固まったままだ。
どうしても、ブリッジの歌詞が出てこない。それこそ単語のひとつとて。
コーラス部分、いわゆる『サビ』の歌詞はすぐ書けたし、歌い出し、つまりヴァースの歌詞は考えるまでもなくすらっと出てきた。なのにそのコーラスとヴァースをつなぐ重要な部分、ブリッジにぴったりの歌詞が出てこないのだ。これではまるでエンジンのない自動車だ、歌詞の中の物語が一向に走らない。
そろそろ彼が来る頃だろう。
本日彼女はここでこうして、見学に来るという獅子目悠月を待っているのだった。手ぶらで帰すのは悪い――という彼女らしい気づかいにより、アリーセは手作りの卵蒸しパンのバスケットも用意してきている。生徒会室には会長の志波武道と一緒に呉井陽太も来ていると陽太から聞いた。なので彼らへの差し入れの意味もこめ、カップケーキ大のものを十数個用意してきているのだった。
ふと視線を落として蒸しパンを眺め、アリーセは小首をかしげずにはおれない。
レシピ通り作ったし、味も美味しくできたと言い切れる。なのになぜだろう……いずれも形が個性的で、残念ながらきれいに真円型のものはなかった。
「なぜ……ひょっとして、ろっこんが関係しているのかしら?」
そんなことを呟いている。歌詞といいパンといい、上手くいかないときは、とことん上手くいかないもののようだ。
このとき、ぎょっとしたようにアリーセは目を見開いていた。
誰かが入ってきたからではない。出し抜けにスピーカーから鳴ったチャイムに、不審なものを感じたからだ。
今日はじめて鳴った鐘、鳴るはずのない鐘、割れるような不吉な音……。
アリーセもまた、タンジェリンの香りを嗅ぐことはなかった。
ただ悪い予感を抱いて、落ち着かず腰を浮かせたばかりだった。
放送室でなにかがあったのだろうか。テスト放送だろうか。
それとも……非常事態だろうか。
歌詞の悩みは置いておこう。いっそ様子を見に行こうかと、アリーセが腰を浮かせかけたときである。
ノート脇の携帯電話がぶるぶると震えた。メールが来ている。差出人は、
「呉井さん!?」
今の、聞いたよね? 無事?
急いでアリーセは自分の無事を返信した。
良かった。窓の外を見たら判るように……ちょっと大変なことになっているみたいだ。生徒会室で落ち合わない? 悠月君とも落ち合うことになったよ。
「窓の外を……?」
残念ながら部室の窓からは、人の姿は見受けられない。
アリーセは掃除用具入れを開け、ちり取りを取り出した。ホウキを振り回すのは彼女の手に余る。だがちり取りなら……なにか不測の事態を防ぐことができよう。たとえばそう、『蟲』の攻撃のような事態を。
◆◆◆
寝子島一、日々の移動距離が大きい文具屋店員! それはきっと
豊田 華露蘿
だろう。配達、回収、営業に新製品即売会、と、あらゆる文具屋仕事に率先して乗り出すのが彼女だ。パソコンやインターネットの設定関係の依頼でも、フットワーク軽く飛び出していく。ときに便利屋、ときにアドバイザー、ときにはキャバ嬢への変装業務(?)もこなす、そんなスーパー文具店員華露蘿なのである。
さて本日、華露蘿が向かった先は寝子島高校なのであった。内容は理科実験器具の納品。ちなみに休日出勤だ。
大抵の人なら渋りそうなこの業務も、華露蘿は心軽やかに引き受けている。休日手当がしっかり出るのはもちろん、店長から「帰りに行っといで」と、ランチバイキングの招待券までもらってしまったのである。納品を済ませればあとはご馳走で直帰、なんだか遠足気分? そう考えるだけで胸はときめく。
というわけで行商人ぽく行李を背負って、
「おじゃましまーす」
と華露蘿は門をくぐった。
学校特有の埃っぽい匂い、彼方から聞こえる運動部のかけ声、鉄筋コンクリートの校舎……門をくぐれば、ちょっと懐かしい世界が広がっていた。日曜なので生徒がまばらなのが、寂しいではあったが。
右手首を返して腕時計(店でも取り扱っているチープながらクールなデザインの逸品。通称『チプカジ』である)の文字盤を見る。
「11時5分か……」
時計から顔を上げたところで華露蘿は、何気なく見やった方向にいた女生徒と目が合った。
少女は渡り廊下の途中で手すりにもたれ、意味深な笑みを浮かべこっちを見おろしている。髪の長いいわゆる美少女だけど……どことなく猫のような雰囲気だ。
なぜだか照れて華露蘿は、足早に化学実験室を目指した。
「の、納品の予定は11時15分過ぎだし、丁度良いタイミングだね」
などと独り言を言ったところで、校内にチャイムの音が響き渡った。これがびっくりするくらい音が大きい。それに、かなり調子外れである。幼児が大太鼓をメチャクチャに叩いたような印象を受けた。
まあそれでも、タイミングよく鐘がなったので華露蘿の気分は上々だ。
「ほら、お誂え向きに鐘まで鳴って……」
と呟くも、そのまま語尾は消え入り、彼女は首をかしげていた。
……て、今日は日曜日だよね?
おかしな話だ。
それに鐘の調子が悪そうだし、修理中なのかな?
パソコンにはそれなりに強いものの、チャイムの機械ともなると華露蘿にはさっぱりだ。だから深く悩むのはやめ、そういうこともあるだろう、と思うことにする。
さあ、サクッと納品済ませてランチバイキングランチバイキング!
化学実験室の方向はわかっている。すぐに向かうとしよう。
<< もどる
1
…
10
11
12
13
14
…
39
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
FEAR THE FORCE:変異-METAMORPHOSE
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
FEAR THE FORCE:前哨
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月22日
参加申し込みの期限
2017年01月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!