this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
回向亭茶話 ~今なら不良坊主も同席につき。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
10
つぎへ >>
「アリサは就職じゃなくて進学がいいんじゃないか?」
高校二年の最初の頃のことだ。
そう言った進路指導主任の言葉が、全てのきっかけだった。「高校出たら内地に行って働こうかなー」、といった程度にぼんやりとしていた
真境名 アリサ
が、ふとその気になって真面目に勉強し始めた。
そうして迎えた、二年後の春。
「新生活だわー!」
電車を降り、駅を出て。ふるさとに近い海の近くの大学がいいなという、そんな単純な動機で選んだ木天蓼大学に通うべく、18歳の少女は寝子島へと降り立ったのだった。
「……さむっ!?」
時は四月。ふるさと沖縄では夏も間近な頃合いだが、関東地方の海の傍は、まだまだ春と冬が入り混じる、そんな季節のことだった。
それからの大学生活は、それなりに充実した日々だったと言えるだろう。
何の気なく進められるままに選んだ、法学部法律学科だったが、とりあえずは、と真面目に勉強したり、サークルの先輩に誘われてインターンに行ったりする中で、「弁護士っていいなぁ」「検事もかっこいいよねー」「難しそうだけど、なんとかなるさー」、と極めて楽天に思い始めたり。
司法試験を受けるためにはしっかりと勉強して、まずは法科大学院へ行かねばならない。
「――っていっても、やっぱり日々の潤いって大事よねっ!」
ぷはぁ、と二十歳を超えた特権を居酒屋で満喫しながら、アリサは横にいたゼミの女友達の背中を叩きつつ声をかけた――つもりだったが、いつの間にか席をチェンジしていた別の男子が座っていたようで。
「あっと、間違えた。ごめんごめん」
まったくすまないと思ってないアリサの様子に、当の男子も苦笑しながら、「いいよ」と返す。
その彼と付き合い始めるのに、それほどの期間は必要としなかった。
つい昨日見たばかりの話題のアニメ映画の話で意気投合して。
バイト先の本屋に彼が本を買いにきたり、何となく意識する機会が多くなり……。そんな、流れでの付き合い方だった。
「え、もう別れちゃったの?」
付き合い始めて二ヶ月ほどたった頃合いのことだ。
寝子ヶ浜海岸の浜辺で、泳ぎ着かれて休憩しているところで、一緒に泳ぎに来ていたゼミ仲間が、呆れたような声を上げた。
「だって、なんか合わないかな~って思っちゃったから」
海の家で買ったコーラを飲みながら、そう答えるアリサ。
「あんなイケメンをもったいなっ!?」
「まーちょっとばかし凹んだけどさー。いいのいいの、またそのうちどうにかなるわよー」
「今日はがっつり泳いでがっつり憂さを晴らすよー!」――そう嘯いてコーラを高々と掲げ、太陽の下でかんぱーい、と声を上げるアリサに、洋子は小さく肩をすくめた。
「あんた前の彼氏の時にもそんなこと言ってたけど、全然こりてないわねー……でもそういう前向きなとこ、うらやましいわ」
「へっへー、誉めてくれてありがとう☆」
「いや、あんまり褒めた気がしないんだけど――」
時は過ぎ、冬。miaoでのバイト帰り。書店員が子供へのプレゼント包装で追われ忙しい季節だったが、それはそれで楽しい季節だった。
ふと気が向いて、寝子島入り口駅から寝子島線の電車に乗った。
何となく、夜の車窓からの景色が見たくなったのだ。
ガタンゴトンと揺れる電車の窓から外を眺めれば、あっという間に寝子島から本土。車窓からの電気や、夜の海の景色を眺め続けているうちに、気づけば終点の鎌倉駅に到着してしまっていた。
ただ折り返すというのもなんなので駅の外に降り立ち、ゆるゆると由比ガ浜への足の向くままに歩き出す。
冬の海は静かで寒さがコートの下から忍び入る。けれど故郷の島々と違って、風はそんなに強く吹いてはいなかった。
島を出て、夢中で歩き続けてきた大学入学後の三年間。最初はどこに進んだらいいかすらわからない森の中、けれども歩く道は、いずれ森の終わりへと続くのだと――そう思える日々を過ごしてきたんじゃないか、と思う。
時々は台風のような嵐の夜もあったけれど。真夏の陽ざしに後押しされるような時間も同じくらいあって。
ほろ、と一筋の涙が頬を伝っていた。
「――あ、れ?」
吹き抜ける風の音と、緩く打ち付ける波の音。気づけば、数年ぶりの涙を、何故か流している自分がいて、アリサはとまどった。
「なんでかねー……」
知らず、ふるさとの言葉が漏れる。バイト用にしっかり作った顔が、涙で崩れるほどに、嗚咽すらなく、ただ静かに涙を流していたアリサの背から、知らないはずの男性の声がする。
「どうか、した?」
声に反応して振り返った瞬間――アリサがいたのは、回向亭の中。不思議の扉の前だった。
「やー、すっかり大学生活を堪能してた気がするわねー」
珈琲を手に、朗らかに笑うアリサ。ありえたかもしれない、もう一つの今。
それはそれでアリサらしく、過ごせていた気がする。
「あちらの方がよかったかい?」
老人が穏やかな声で問いかけてきたが、アリサは小さく首を振る。
「ま、今は今で楽しんでるし、面白いし、いっぱいいろんな経験もしてきたし――これはこれで、人生ってもんじゃないですか」
あ、でも。
とアリサはいたずらっぽく片目を閉じ、人差し指を立てて、小さく口の前にかざす
「泣いてたのは、内緒――ね」
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
回向亭茶話 ~今なら不良坊主も同席につき。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼李月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月08日
参加申し込みの期限
2017年01月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!