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回向亭茶話 ~今なら不良坊主も同席につき。
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桃川 圭花
が回向亭の扉を開けたのは、実にたまたまのことである。
いつも通りにウィンドウショッピングをほどほどに楽しんで、目当てにしていたクッキーの専門店を尋ねたっぷりと戦果を収めた、その帰り道のことだった。
ふとそれまであまり気にも留めなかった小路の先にある喫茶店らしき店舗の看板が目に入り、誘われるままにふらふらと尋ねてみた次第。
歩くのに疲れたから――それ以上でも、それ以下でもなかったわけだが。扉を開き、中を見回しながら足を踏み入れたところで、ちょっとした既視感を覚える。
「――あれ、なんか、どこかで見たことあるような……」
店に入るなり目に入ったマスターの姿や顔かたちをしげしげと眺め、ぶしつけな視線を投げつける圭花に、「おや、久しぶりじゃの。そこへ座ったらどうじゃい」と店主が笑って声をかけた。
進められるままに歩み寄ってほどなく、圭花は記憶の底の顔に思い至る。
「あ、ども――っていうか、あの時の貸衣装屋さんでしょ!」
「おや、覚えとったか」
水を差し出しながらそういう店主に、圭花が「まぁねー」と肯いた。
「髪の毛のない知り合いはあんまりいないからね。そうそう忘れないわ。なになに? 喫茶店は副業なの? あ、あっちが副業で本業はこっち?」
「嬢ちゃん元気やなー――でも、爺さん困っとんで」
興味の赴くままに問いかけてくる圭花のすぐ近くから声がした。視線をやってみれば、今まで何故いることに気付かなかったのかと思うくらい、目立つ美僧が座っていた。
「別にこまっとりゃせんよ、源」
苦笑を浮かべた店主が、ただし、と付け加える。
「注文くらいは取らせてもらいたいのー、とは思っておったがの」
それはそうだ。
はたと気づいた圭花が、いそいそと腰を下ろしながら店内を見回した。
「飲み物は……とりあえず紅茶お願い。あんまり苦いのは嫌だからよろしく。ここ、甘いものとかないの?」
「もちろんあるとも。ラズベリーのケーキとショコラムース、チーズケーキが今ならあるが、どれにするかね」
思ったよりも選択肢があった。
「んー、じゃ、ショコラムースで! ……にしても、このお店って前からここにあったっけ? 昨日今日建った感じじゃないのはもちろん見たら分かるんだけど……こんなとこに喫茶店、ねぇ」
「それはまぁ、気づいた時が在った時ってとこで――新発見、おめでとさん」
軽くカップをかかげウィンクしてくる隣の坊主に、圭花は「そうね」と肯いた。
「あんまりうちの客をナンパしないでもらえるかね」
そう言って笑いながら、紅茶とショコラムースを差し出してくる店主。
ここだけは礼儀正しく、「いただきます」と手を合わせ、紅茶を一口。ついで、ショコラムースに手を伸ばした圭花である。
「――意外、っていうのもなんだけど、美味しいじゃない」
「妙な副業やってる割には、かね?」
年季の入ったからかい口調で尋ねられ、圭花は小さく肩をすくめて答えて見せた。
「美味しい甘味と紅茶を出してくれる店なら、大歓迎よ――そういえば、さすがに、もうそろそろ本格的に春って感じね」
ふと室内から外の小路を眺めやり、お向かいの店のフリージアの花に、圭花はひっそりと変わりゆく季節を何とはなしに噛み締めた。
「私、季節の変わり目っていつも風邪とかひきやすかったりで苦手なんだけど、これくらいあったかくなったらひと安心って感じ。学校でもちょっと前まで体壊してる子も結構いたし……」
「そうなん? もしどっか悪いんやったらおにーさんが、はよ治るようにおいのりしたるよ?」
インフルエンザとか、肺炎とか。
「え? 私? 私はこの通り健康体だからいらないかな……あ、でもでも」
んー、これは治らなくていいかもだけど、どうしようかなー、おじさん詳しくなさそうだしなー。
そうひとりごちる圭花に、むむ、と唸った源が、少しだけ前係に問いただす。
「なんや、気になるとこでもあるんか? あるんやったらお兄さん聞いたるで?」
カップをおいて、にやりと笑みを浮かべた圭花。口を開いたのは、たった一言。
「……恋の病」
聞いた瞬間、横の青年が額をぴしゃりと叩くと、からからと笑った。
「そらあかん、これだけは誰にもなおせんわ」
「珍しく、見事に一本とられたな」
やはり笑みを浮かべる店主に肩をすくめた源。年が離れている割にはそう変わらぬ精神性を見せる二人の関係や素性が気になって。
「一本とったんだから、ご褒美にお坊さんのこと聞いてみたいわね。病気なおしたりとかできる人なの? お医者さんには見えないけど、あれかしら、新興宗教の教祖的な感じ?」
ぶはっ、と店主が噴出した。目の前の坊主の青年は青年で、みょうちくりんな顔をしてしまっている。
「まぁ、ある意味そうやといえばそうなような、違うといえば違うような……あれやあれ、おみくじ作ったりしてるんよ。お守りとかな。せやから病魔退散! とかやってお金稼げたらええなっていう感じのこれでそれな」
「詐欺師?」
再び店主が噴出した。先ほどまでの老爺の落ち着きはほぼほぼ見当たらず、腹を抱えて笑うのみ。
「もうそれでええわ――」
ふたたび額を叩いて天を仰いだ青年の様子に、まぁ違うわよね、となんとなく思いはしたものの、じゃあ何かしらという思いはぬぐえない。
とはいえあんまり突っ込んで聞くのも野暮だし不躾というものだろう。
そう思い、追撃はそこまでとした圭花は、「面白かったからおごってやろう」という店主の言葉に甘えることとし、店での残りの時間について、新しいケーキに挑むことで消費することを決めたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼李月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月08日
参加申し込みの期限
2017年01月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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