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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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回向亭茶話 ～今なら不良坊主も同席につき。
それは、一晩中吹き荒れる嵐の夜のことでした。
よい子は海に近づいてはいけません。そんな風にテレビのお天気お姉さんが海の傍で宣っていたので、なんとはなしに海を見に来た入江 みつびちゃん。
そうしたら、なんということでしょう――荒波に押し流されて打ち上げられ、難渋しているネッシー君を見つけてしまったのです。
「大丈夫！？」
駆け寄って様子をうかがいます。どうやらネッシー君、浅瀬に仕掛けられた刺網にうっかり引っかかってしまい、そのまま行くも帰るもままならぬ、という様相でありました。
これはいけません。
せっせせっせと網をほどきにかかるみつびちゃん。嵐の夜、波は高く、足をとられそうになり雨にぬれ、それでも頑張ってほどききった彼女に感謝するかのように、ネッシーはつい、とあたまをよせてきて、みつびちゃんの肩へと懐いて見せるのでした。
「えへへー、気を付けてね～♪」
ぎゅっと頭を一度抱きしめ、海に帰っていくネッシーを見送ったみつびちゃん。
「おっといけない、帰らなきゃ風邪ひいちゃうかなー……それにしても、あのネッシー君、イケメンだったなー♪」
また会えたらいいのに。お嫁さんになっちゃうのにな～、そんな風に独り言をつぶやきながら、彼女はおうちへ帰っていきました。
そんなみつびちゃん。数日後、台風一過、嵐が過ぎ去った海の中をろっこんの力を借りて自由に泳いでいると、近海に住んでいる、ねりものちっくな肌のかまぼこ魔女さんに偶然であったのでした。
「かまぼこ魔女さん、こーんにーちはー！」
四方山話をする中で、話題は先日のネッシー君へとうつります。
「おや、王子を助けたのはあんただったのかえ……？」
どうやらネッシーの国の王子様を助けたヒトのことは、海の世界でもひとしきり話題となっていたようでした。
「本当に王子様だったんだ！？ あぁん、結婚できる身分じゃないのねー！ ああみつびちゃんったらなんてかわいそうなのかしらっ！」
「方法がないわけじゃないがねぇ」
流石は怪しさ爆発海底一のかまぼこ魔女さんです。王子と結ばれるのは人魚だけだから、人魚になる魔法をかけてあげようと囁いてくれました。
脳内にリフレインするイケメンネッシー王子に夢中なみつびちゃんにしてみれば、渡りに船。あっという間に両足をチョコレートコーティングしてもらい、尾びれに変えてもらったのでした。
「いいかい、次の満月までにはちゃあんと結ばれるんだよ、さもないと――」
泡になってしまうんだからね。
でもでも、そんな魔女さんの言葉は今一みつびちゃんの耳に響いていないようで。
「ネッシー君、待っててねー！」
聞いている聞いてないは置いといて。次の満月までに王子様と結ばれなければ泡になる運命を背負ってしまったみつびちゃん。
さあ、ネッシーラブ作戦のはじまりです。
「えええ、これは負けてるって認めなきゃかなぁ！」
時にみつびちゃんよりキレイで泳ぎもうまいライバル人魚達と、王子の夜会に出るために競争し。
「ふふーん、なんだかんだいっちゃって手伝ってくれるんだからいいヤツだねぇ♪」
いじわるだけど何故か味方をしてくれるウツボ君。
「あんた、このままじゃ泡になって溶けちゃうよ。どうだい、この短剣で王子を殺せば呪いが溶けると、そう言ってんだ。さぁ迷うことはなかろうに」
王子が別の人魚と一緒になる婚約発表のパーティの日。現れたかまぼこ魔女はそう言って、何故だか短剣ではなくかまぼこを渡してきたりして。
「でもでも。やっぱり殺すとか、そんなのできないよねぇ……」
あわれみつびちゃん。どうにもできず、座して死を待つのみでした――と、その時です。
隣国のメガロドンの一団が、いきなり婚約会場へ攻め込んできたのでした。
「おいこら王子！ 俺様が狙ってたビューティーちゃんをゲットしようなんざ、8500万年はえーんだよ！ 爬虫綱のくせに生意気な！」
さぁ大変です。会場は大パニック！
王子様のおつきの兵隊も散々にやられてしまい、勇敢に立ち向かう王子様でしたが、数の暴力に圧倒されそうになってしまいました。
「ええい、どのみち今日死ぬんだったら、この国守って死んであげるんだから！」
なんということでしょう。みつびちゃん、コーティングを割れば死ぬと言われたチョコレートのひれを岩に叩きつけ、破砕し自由の身になってしまったのでした。
「おみせしよう、海中ボビナム いいわね、いくわよ？ かまぼこ3段蹴り！ チェストー！」
自由になったその足で、泡になるまでにとばかりに、メガロドンの一団をなぎ倒し、王子の前に仁王立ちになるみつびちゃん。
――ありがとう。
そう語り掛けてきた王子が、いつかのように肩口に懐いてきてくれます。
「えへへー、守れてよかった――また会えると、いいね♪」
小さく笑って王子様の頭を撫でたみつびちゃん。泡になりゆく身体をゆるゆると動かして、目じりにきらりの雫を拭いて、ぎゅっと彼の頭を抱きしめ微笑みあったのでした。
めでたし、めでたし。
よい子は海に近づいてはいけません。そんな風にテレビのお天気お姉さんが海の傍で宣っていたので、なんとはなしに海を見に来た入江 みつびちゃん。
そうしたら、なんということでしょう――荒波に押し流されて打ち上げられ、難渋しているネッシー君を見つけてしまったのです。
「大丈夫！？」
駆け寄って様子をうかがいます。どうやらネッシー君、浅瀬に仕掛けられた刺網にうっかり引っかかってしまい、そのまま行くも帰るもままならぬ、という様相でありました。
これはいけません。
せっせせっせと網をほどきにかかるみつびちゃん。嵐の夜、波は高く、足をとられそうになり雨にぬれ、それでも頑張ってほどききった彼女に感謝するかのように、ネッシーはつい、とあたまをよせてきて、みつびちゃんの肩へと懐いて見せるのでした。
「えへへー、気を付けてね～♪」
ぎゅっと頭を一度抱きしめ、海に帰っていくネッシーを見送ったみつびちゃん。
「おっといけない、帰らなきゃ風邪ひいちゃうかなー……それにしても、あのネッシー君、イケメンだったなー♪」
また会えたらいいのに。お嫁さんになっちゃうのにな～、そんな風に独り言をつぶやきながら、彼女はおうちへ帰っていきました。
そんなみつびちゃん。数日後、台風一過、嵐が過ぎ去った海の中をろっこんの力を借りて自由に泳いでいると、近海に住んでいる、ねりものちっくな肌のかまぼこ魔女さんに偶然であったのでした。
「かまぼこ魔女さん、こーんにーちはー！」
四方山話をする中で、話題は先日のネッシー君へとうつります。
「おや、王子を助けたのはあんただったのかえ……？」
どうやらネッシーの国の王子様を助けたヒトのことは、海の世界でもひとしきり話題となっていたようでした。
「本当に王子様だったんだ！？ あぁん、結婚できる身分じゃないのねー！ ああみつびちゃんったらなんてかわいそうなのかしらっ！」
「方法がないわけじゃないがねぇ」
流石は怪しさ爆発海底一のかまぼこ魔女さんです。王子と結ばれるのは人魚だけだから、人魚になる魔法をかけてあげようと囁いてくれました。
脳内にリフレインするイケメンネッシー王子に夢中なみつびちゃんにしてみれば、渡りに船。あっという間に両足をチョコレートコーティングしてもらい、尾びれに変えてもらったのでした。
「いいかい、次の満月までにはちゃあんと結ばれるんだよ、さもないと――」
泡になってしまうんだからね。
でもでも、そんな魔女さんの言葉は今一みつびちゃんの耳に響いていないようで。
「ネッシー君、待っててねー！」
聞いている聞いてないは置いといて。次の満月までに王子様と結ばれなければ泡になる運命を背負ってしまったみつびちゃん。
さあ、ネッシーラブ作戦のはじまりです。
「えええ、これは負けてるって認めなきゃかなぁ！」
時にみつびちゃんよりキレイで泳ぎもうまいライバル人魚達と、王子の夜会に出るために競争し。
「ふふーん、なんだかんだいっちゃって手伝ってくれるんだからいいヤツだねぇ♪」
いじわるだけど何故か味方をしてくれるウツボ君。
「あんた、このままじゃ泡になって溶けちゃうよ。どうだい、この短剣で王子を殺せば呪いが溶けると、そう言ってんだ。さぁ迷うことはなかろうに」
王子が別の人魚と一緒になる婚約発表のパーティの日。現れたかまぼこ魔女はそう言って、何故だか短剣ではなくかまぼこを渡してきたりして。
「でもでも。やっぱり殺すとか、そんなのできないよねぇ……」
あわれみつびちゃん。どうにもできず、座して死を待つのみでした――と、その時です。
隣国のメガロドンの一団が、いきなり婚約会場へ攻め込んできたのでした。
「おいこら王子！ 俺様が狙ってたビューティーちゃんをゲットしようなんざ、8500万年はえーんだよ！ 爬虫綱のくせに生意気な！」
さぁ大変です。会場は大パニック！
王子様のおつきの兵隊も散々にやられてしまい、勇敢に立ち向かう王子様でしたが、数の暴力に圧倒されそうになってしまいました。
「ええい、どのみち今日死ぬんだったら、この国守って死んであげるんだから！」
なんということでしょう。みつびちゃん、コーティングを割れば死ぬと言われたチョコレートのひれを岩に叩きつけ、破砕し自由の身になってしまったのでした。
「おみせしよう、海中ボビナム いいわね、いくわよ？ かまぼこ3段蹴り！ チェストー！」
自由になったその足で、泡になるまでにとばかりに、メガロドンの一団をなぎ倒し、王子の前に仁王立ちになるみつびちゃん。
――ありがとう。
そう語り掛けてきた王子が、いつかのように肩口に懐いてきてくれます。
「えへへー、守れてよかった――また会えると、いいね♪」
小さく笑って王子様の頭を撫でたみつびちゃん。泡になりゆく身体をゆるゆると動かして、目じりにきらりの雫を拭いて、ぎゅっと彼の頭を抱きしめ微笑みあったのでした。
めでたし、めでたし。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年01月08日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年01月15日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年01月15日 11時00分
