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おわりの月のはじまりに
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この日の放課後、
御剣 刀
は
橘 千歳
と
小山内 海
をミルクホールに誘っていた。
三人揃ってパンケーキを、それから千歳と海が紅茶を、刀が珈琲を注文し終えると、早速本題に入る。
「バレンタインデーのチョコレートをもらったし、ホワイトデーでお礼をしたいんだ。二人は行きたいところとかある?」
三人で過ごそうと決めたバレンタインデーでは、事前にたてていた計画を、刀の思いつきで変更することになった。それはそれで楽しかったと海も千歳も不満はなかったのだが、刀は気にしていたらしい。
「今度こそ二人の希望に沿いたいんだけど」
「そうね……希望と言われても……」
完全に聞く姿勢になっている刀の顔を暫し見つめ、千歳は「小山内さん、何かある?」と一度海の方へ首を回した。自分はすぐに思いつきそうにない。
一方感覚の人海は、すぐに紙の上にペンを走らせ始めた。
『行きたいところかぁ。
お花見……にはまだちょっと早いよね?』
「花見か~」
刀は腕組みした。海が希望する花が『桜』だった場合、ホワイトデーはまだ季節ではないだろう。花より団子な刀でも、それくらいは知っている。しかし今度こそ希望は叶えたかった。
それならば、と刀は手を打った。桜も品種によって開花日が違うと言うし、もしかしたら——もあるだろう。
「ピクニックで見られたらラッキーくらいの気持ちで行ってみようか? どんな桜があるか分からないが」
『梅の花なんかがその時期だっけ? 確か』
「確かそうだったな。千歳はどう?」
「少し早いかもしれないけど、ピクニックと考えれば確かに問題はないわよね。私はそれで構わないわよ」
ホワイトデーは三人でピクニックに行く、と千歳は決定事項を繰り返した。
花についても下調べが必要そうだから、目的地を決めるのはまた今度になった。仲の良い三人だから、いつもこうやってトントン拍子で話しが進む。
千歳が当日の弁当について考えている間も、刀と海まで同じ発想をしていたようだ。
「よし、じゃあ弁当は俺が作ろう、これでも独り暮らししているんだちゃんと料理できるぞ。
大丈夫だ、問題ない」
『刀君の手料理……。うん、楽しみにしてるね。私も作っていこうかな。なにか簡単なデザートあたりを』
「デザートか! 弁当箱に入れるなら、そうだな果物とか……いや、なんでも良いから腹いっぱい食いたいな!」
刀の白い歯を一瞥して、千歳は頼もしいような不安なような気持ちだった。
原因は、弁当を作ると言う料理の腕ではない。それは信じてもいいが、量が心配なのだ。
今も刀の前に運ばれたものだけが、三枚の皿のなかで異彩を放っている。
「お待たせしました、パンケーキ追加で、トッピングが——」
「多いわね」
「そうか?」
刀は相槌をうちながら器用にも、そして皿も見ずにパンケーキを切って口に運び始めている。
「うん、うまい。本当に美味いよな〜、うまうま」
『刀君よく食べるね』気持ちは分かるけれど、と海は興味深そうに刀の食べる様子を見守っている。
皿の上のパンケーキは刀の口に吸い込まれるように、みるみる内に消えていく。
「まあ、男の子だものね……」
と一旦納得しようとした千歳だったが。
「あっ、お代わりください」
パンケーキではなかなか聞かない言葉が出た時には、流石に目を剥いた。
毎日の献立はカロリーや栄養を考えて、食べるスピードや噛む回数も気にしている千歳からすると、信じられないペースだ。
「刀君……少し食べるペース早すぎない?」
「パンケーキ美味いぞ、パンケーキ。伊橋に大道寺も食ってるか?」
背後から声をかけられた二人は、振り向きざまに刀の食べっぷりに「大丈夫?」と苦笑している。
「太るとか気にするな、食った後に運動すれば大丈夫だ! 千歳や海だって大丈夫だろう? ……大丈夫だよな?
というか二人とも痩せてないか? 抱えた時軽すぎてビビったよ。肉付けた方がいいぞ肉。肉食おう!」
刀はバンバン背中でも叩きそうな勢いの笑顔だったが、千歳の反応は冷え切っていた。
彼女が纏う『圧』の強さは、陽毬と紅緒がそっと三人から視線を外しているくらいの凄まじさだったので、刀も徐々に異変に気付き始める。
「私も小山内さんも特に重くなる必要ないと思うけど、刀君」
千歳から出た低い音を聞いて、刀は「えっ」と肩を震わせた。慌てて海を見ると、彼女も諌めるように眉を寄せていた。
『女の子に対してその言い方はデリカシーがないよ』
「本当にね、小山内さんの言う通りよ」
矢継ぎ早に出る女性陣の言葉に、返す言葉も見つからない。
「……あっはいゴメンなさい」
椅子の上ではやらないが、脳内のイメージはさながら正座での謝罪だ。
「何だろう、二人には遠慮する必要がない……訳じゃないんだけど、他の人より確実に気安いんだよ」
「親しき仲にも礼儀ありって言うでしょう。もう少し考えて発言した方がいいと思うわ」
全くもってその通りであり、刀はしゅんと首を垂れている。
「ここで摂った分は、調整するし。
刀君も、パンケーキや肉もいいけど…量だけじゃなくてちゃんと栄養も考えた食生活しないとダメよ」
「あっ、うん、バランスは大事だよなバランスは……」
しかし、運動をしている男子高校生の胃袋は、そのくらいではめげなかった。
千歳のお小言を頂きつつお代わりのパンケーキを頂いていた彼は、皿を傾けて近くを通り過ぎようとしていたレナートをじっと見つめた。
「えっと、じゃあこれが最後で。もう一枚下さい」
本来二つ返事であるべきところだったが、レナートは「んー……」と顎に指の関節をあてている。そして人の飼い犬に餌を与えて良いか飼い主に伺いをたてる時のように——、或いは子供にお菓子をあげていいかその親に尋ねるように、千歳の方へ首を回した。
「いいの?」
「よく有りません」
「だってさ」とレナートは笑い、刀の前から皿を取り上げて去っていく。声なき嘆きを追いかける手で表している刀へ、千歳は更に追い詰める言葉を投げた。
女性たる彼女の地雷原で踊るような真似をしたのだから、当然の報い……かもしれない。
「あとね、刀君。パンケーキも肉もいいけど……量だけじゃなくてちゃんと栄養も考えた食生活しないとダメよ。
ピクニックのお弁当には、刀君の為にたっぷりお野菜をいれておいてあげるからね」
「えっ!? いや、野菜はいいよ……ほら、ちゃんと自分で用意するから大丈夫です、ほんとほんと。もんだいない」
その後はある、ない、と応酬が続く。
果たしてピクニックのお弁当箱の中身がどうなるのだろう、とワクワクしながら、海は二人を微笑ましく見つめていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月23日
参加申し込みの期限
2016年12月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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