this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【星幽塔】第八階層 妖精のオーブと2人の乙女
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
…
25
つぎへ >>
●とどめ
悠月の放った一矢は、状況に変化をもたらした。
「しめたっちゃ! 大蜘蛛が子蜘蛛吐き出さなくなったっちゃ!」
目を1つ射貫かれた大蜘蛛は、子蜘蛛どころではなく頭を振って苦しがる。子蜘蛛の大群に攻めあぐねていた海斗はすかさずロングソードを手に走り出した。
まだまだ床にいる子蜘蛛を斬って捨てながら海斗は勇敢に、大胆に大蜘蛛に近付いた。
「この脚を叩き斬ってやるっちゃ! 脚さえなんとかなっちまえばお前さんはだるまと同じだっちゃな」
そう言うと海斗は突然大声で、
「突撃準備よーし!」
と叫んだ。海斗のろっこん<旧軍の亡霊《勇》>だ。途端に海斗の血液にアドレナリンが流れ込み、その闘争本能と共に筋力が増加された。
海斗はそのままブン! と目の前の大蜘蛛の脚に向かい大胆に剣を振る。毛が生えたぶっとい脚に剣はガキンと見事に当たった。
「かってえなぁ!」
言いながらも海斗は容赦なく脚を斬って斬って斬りまくる。苦しむ大蜘蛛は海斗に頭を向けるとガアッとその口を開け襲ってきた。
「来なすった!」
海斗はすかさず剣の先に子蜘蛛の死体をひっかけ、大蜘蛛の顔めがけてぶんと投げる。びしゃりと死体は見事に当たり、その牙が海斗に刺さる事はなかった。
「蜘蛛に容赦する理由は特にねえっちゃよ!」
大蜘蛛に言い放つと、海斗はまたその脚に攻撃を始める。すると大蜘蛛の別の脚が浮き上がり、海斗めがけて毒液が発射された。
その時、突然上空から羽音がして、海斗の体はすうっと浮き上がった。
「服部さん!」
剛に腰を抱えられながら海斗が叫ぶ。にっと剛が笑った。
「危ないとこやったな、鈴野」
剛と海斗を背中に乗せ、アルスがバサリバサリと飛ぶ。剛が海斗を振り返り言った。
「でも自分の攻撃は悪くないと思うで。次はどこの脚狙う?」
「もうあの脚はあいつはまともに使えないから……反対側だっちゃ!」
確かに上空からでも大蜘蛛の動きが鈍ったのが分かる。剛が笑いながら頷いた。
「了解。あっち側やな。ちょっと荒っぽくいくで!」
グンとアルスが一直線に大蜘蛛に降下する。そして蜘蛛すれすれにぐうっとまた軌道を戻した時、海斗はポンと飛び降りた。
また大蜘蛛から離れるアルスと剛に剣を高々と挙げると、海斗はまた大胆に攻撃を始めた。
「さーて、今が攻め時やな。俺らも行くでアルス!」
高い高い天井から吊されているシャンデリアをうまく避けながら、柱をくぐり抜け、アルスは剛を乗せ、大蜘蛛すれすれに飛んでいく。そして大蜘蛛の背面に来るとその斧槍をぶんと振り下ろした。
柔らかい腹部の上にざっくりと斧が入る手応えがあった。また上空に舞い上がるアルスの背中から、剛は大蜘蛛を見下ろし言った。
「図体ばっかでかいからな。上がガラ空きや」
その言葉が聞こえたのか、大蜘蛛が尻を上空に向け、アルスと剛めがけて蜘蛛糸を発射した。
「おおっと!」
アルスの背から剛が飛び上がる。アルスも首を曲げて急旋回し、蜘蛛糸はべしゃりとシャンデリアに貼り付いた。
剛はそのまま落下していく。しかし彼の瞳には何の焦りもなかった。パッと剛は下を見る。そこにアルスが滑り込むように到着し、剛がアルスの首を掴むとまたアルスはギュイン! と上に急旋回した。
「ナイスやアルス」
気心しれた相棒の首を剛は撫でる。アルスは大蜘蛛に向かい、怒り心頭とでもいうようにその口から衝撃波をお見舞いした。
「よし、アルス、ここが正念場や。頼むで」
低い姿勢を取りながら剛がアルスに言う。アルスは吠えるように応えると、また再び大蜘蛛めがけて舞い降りた。
そしてアルスが方向を変える直前、剛はくるりと斧槍を逆さにすると、大蜘蛛の背中に飛び降りた。
ザクッ! と斧が深々と刺さる。たまらず大蜘蛛がぐうっと背を反らすが、剛は斧槍をしっかりと握ってやり過ごした。
「鈴野の攻撃が効いてるようだな。こいつうまく動けなくなっとるで」
剛はそのまま大蜘蛛の背に仁王立ちになると、大蜘蛛の背面に何度も何度も斧を突き刺しまくる。蜘蛛が暴れる度、しがみつきながら、何度でも。
(俺にはアルスがいるからな。落ちたって何度でもアルスと一緒に攻撃してやる!)
周囲も一斉に大蜘蛛に攻撃を始めた。
子蜘蛛が減り、近づけるようになった亮はその出で立ちに相応しくスチャリとボウガンを構えた。
(やはり狙うのは目だ)
蜘蛛の目は複数ある。1つ潰したくらいではまだまだその視界は奪えないだろう。
異世界のロビン・フッドは大蜘蛛の目に冷静に狙いを定めると、風の魔法を乗せた矢を発射する。
―――ヒュン!
風の威力と共に矢は一直線に大蜘蛛の頭に吸い込まれ、見事にその目に突き刺さった。
「よし!」
グッと拳を握った亮に、大蜘蛛が暴れながら発射した蜘蛛糸が襲いかかる。そこに後ろから火球が飛び、蜘蛛糸は亮に辿り着く前に焼け落ちた。
「すまない、時高!」
振り返り礼を言う亮にクレオは微笑む。そしてそのまま自分に飛んできた子蜘蛛を、右手で殴るようにして放った火球で黒こげにした。
「そんな攻撃当たらないわよ!」
そこにいるのはまさに緋の魔導師。蜘蛛を怖がるクレオはいなかった。
(今が、好機……!)
刀は冷静に判断した。これだけの大きな蜘蛛を自分1人の斬撃で倒せるとは思えない。刀はチャンスが来るまで大蜘蛛を観察しようと心に決めた。
頭や脚の動き、重心のバランス、そして気配。そもそも寝子島にこんな巨大な蜘蛛などいないが、生き物と戦うなら気を付ける事は全て一緒だ。刀は子蜘蛛をその長い刃で一刀両断にしながらも、大蜘蛛の動きを読み取り攻撃の射線を見切る。そしてその射線から常に体を外すよう立ち回った。
そして今。大蜘蛛は目を、脚を、背中をやられ暴れまくっている。飛んでくる毒液を無駄のない動きで避けながら、刀は上を見た。
「鎌八!」
そこに、シャンデリアから飛び降りた人物がいた。彼の手から糸が伸び、ペタリとシャンデリアに貼り付いた。そのままぐーんと振られると、その人影は自身の糸を切りクルリと1回転して刀の前に粋に立った。そう、蜘蛛男まもるだ。
まもるは笑って刀に言った。
「どうする? 仕掛ける?」
どうやら考えていた事は一緒だったようである。刀は静かに頷いた。まもるがパチンとウインクする。
「じゃあ、オレは腹の方を狙おう」
「分かった。では俺は胸から頭にかけて刀を振るう」
「OK。カウボーイと侍の共闘だね。頑張ろう!」
さっとまもるが手を挙げる。カウボーイというよりスパイダーマンじゃと、刀は内心思ったが、黙って彼も手を挙げる。パチン! と2人の手のひらが小気味良い音を立てた。
(これで終わらせてやる)
刀は頭の中で、ガチンと撃鉄を落とした。ろっこん<加速>だ。すっと刀の姿が消えた。
刀は高速で移動していた。闇雲に暴れ、毒液や糸を射出し続ける大蜘蛛に向かって行く。
自分の隙を殺せ。敵の隙を暴き立てろ。
敵の間合いを潰せ、自分の間合いを生み出せ。
もう人の目には彼が避けている姿も見えない。
精神が加速して凍り付いたかのようにゆっくりと動く世界の中を、加速したその肉体で刀は空気を足場に大蜘蛛めがけて一気に駆け抜ける。
まもるは一気に蜘蛛糸を飛ばし、シャンデリアへと移動していた。
彼の武器は魔火の光を宿した蜘蛛糸と、蹄鉄だ。蜘蛛糸を蹄鉄に絡め、まもるは今まで蹄鉄を連投して大蜘蛛と戦っていたのだが、その蹄鉄を彼は両手にメリケンサックのように握った。
「さーてと、『炎の蹄鉄1万馬力』をお見舞いするか」
冗談とも本気ともつかない事を呟きながら、まもるは下を見る。そこには仲間達に攻撃を受けて暴れまくっている大蜘蛛がいた。
そのでかい図体をまもるはマジマジと見る。自分も蜘蛛になるのに、これだけ大きいとかなりグロテスクだ。
「……蜘蛛怖いっていう奴らの気持ちがちょっとだけ分かったよ」
思わず苦笑すると、まもるは大蜘蛛めがけてヒュッと飛び降りた。
蜘蛛糸をつけながらふわりと着地したのは大蜘蛛の腹の下。もう大蜘蛛は脚も背中もボロボロだ。
「よーし、でかいの。下ががらあきだぞ。いくぞ、炎の蹄鉄1万馬力……流星パーンチ!!!」
何かさっきより名前が長くなったが、ともかくまもるは海斗に脚を斬られて重心を崩した大蜘蛛の下腹に、炎を纏った蹄鉄を叩き込んだ。ぐにゃりと蹄鉄が腹にめり込む。そのまままもるはその体内に炎の魔法をお見舞いしてやった。
腹部から大蜘蛛が炎を上げる。海斗は転がるように脚から離れ、剛も飛んできたアルスの背に飛び乗る。まもるも腹の下から壁に蜘蛛糸を貼りつけ滑り出てきた。
その時、大蜘蛛の頭上に突然刀が姿を現した。
「くたば……れ!」
空気を駆け上がった刀は落下と共に勢いよく大蜘蛛の頭に刀を振り抜く。頭を貫くように刃が蜘蛛を胸の下まで一気に斬り裂く。皆を苦しめていた大蜘蛛がそのバランスを崩し、床にどうっと倒れる。そしてその全身に腹からの炎が回り、とうとう大蜘蛛は動かなくなった。
黒く焼け焦げていく大蜘蛛。その姿を見ながらまもるが小さく呟いた。
「お前がポニテだったら味方になってたよ……生まれ変わったらいいコになるんだゼ」
「やった……のか?」
今までキリアやトワを守りながら戦っていたエイロスが呆然と呟く。キリアがカランとその細身の剣を手から落とし、自身の顔を覆った。
殆ど子蜘蛛もいなくなった広間を、サナは窓に向かってヒラリと飛ぶ。そして外を見て言った。
「エイロス、見て! 森の方からも合図の狼煙よ! ピレーが助かったんだわ!」
その言葉を聞いて、エイロスは目を見開いた。ぐうっと唇を引き結ぶが、その涼やかな瞳の端からボロボロと涙が零れ落ちる。そして全ての思いを込め、絞り出すように言った。
「ダソスは救われた……ありがとう、勇者達」
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
…
25
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【星幽塔】第八階層 妖精のオーブと2人の乙女
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月24日
参加申し込みの期限
2016年12月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!