『という訳でここもオーブが消えてるのよー! みんなよろしくなのー!』
―――ヒュー……ガツン!
ステラの声と共に
時高 クレオは突然見知らぬ小屋の中に落とされた。
「いった~い!」
お尻をさすりながらクレオが体を起こす。
(何だか最近召喚の仕方が雑になってるんじゃないかしら……)
そう思いながら視線を上げると、何と目の前でいきなり妖精2人が言い争いをしていた。
「もうオーブが消えたままでもいいんじゃないか?」
「だめよ、絶対!」
「でも彼女が出たくないんなら……」
「暗い影がどんどん森に広がってるわ! それに誤解なんだから解かなきゃダメでしょ!?」
突然の異世界。突然の妖精。それでもクレオは何度目かの星幽塔でだいぶ適応力がついていた。男女2人の妖精の間に人指し指をそっと差し入れ、笑顔で話しかけた。
「まあまあ……。どうしたの? 話を聞かせて?」
********
「オーブが消えてるの?」
クレオの問いに、妖精2人はコクンと頷いた。
「オーブは私達妖精と、祝福の乙女ピレーが守っていたんだけど……」
妖精の女の子が言い淀む。男の子の妖精が言葉を続けた。
「ピレーはある事で随分落ち込んでたんだ。そこに変な影が出てきて、彼女に色々吹き込んだんだ」
「影?」
クレオの顔が険しくなる。今までの階層にいた奴らだろうか。クレオの言葉に男の子は大きく頷いた。
「そうだよ。それで影がオーブの火を消しちゃって、ピレーを洞穴に閉じ込めちゃったんだ」
「だから騎士だったエイロスに何とかしてもらおうとこの小屋に来たのに、いないし!」
ぷんと女の子は上を向いた。
「お城に大蜘蛛が出たらしいから、退治に行っちゃったんだわ! 幼馴染みの王女様キリアがいるから」
そして女の子は不満そうに口を尖らした。
「王女様よりもピレーを救い出すべきだわ! オーブのためにも」
男の子もうーんと腕を組んだ。
「そもそもエイロスの手紙が届かなくなったからピレーは落ち込んじゃったのになあ」
話を聞いていたクレオは驚き訊いてみた。
「つまり……三角関係?」
妖精達が顔を見合わせた時、バタンと勢いよく小屋の戸が開いた。
「「エイロス!」」
妖精2人が同時に叫ぶ。扉を開いた見目麗しい騎士はクレオを見て、ぱちくりと瞬きをした。
「君は……誰だ?」
こんにちは、KANです!
実は今まで私は星のサーカス団見習いでしたが……、
いつの間にやら団員に昇格してしまいました!
ビックリです。いや、げに恐ろしきステラちゃんの裏の力……(嘘です
ガイドには時高さんにご登場頂きました。ありがとうございます。
もしご参加頂ける場合には、自由にアクションをかけて下さいね。
第八階層。
バトル自体はそんなに難易度は高くないので、お気軽にご参加下さい~♪
ステージ
森と共にある自然豊かな国、ダソスが舞台です。
人々は自然や様々な生き物と仲良く共存してきましたが、オーブが消え、森の奥から影が浸食して来ています。
モンスターが城まで来ている状態です。
皆さんでオーブに火を灯し、この国を救って下さい!
ミッション
【城】か【森】での行動になります。
【城】
大蜘蛛が城の内部まで入り込み、王様や王女キリアを捕らえてしまっています。
蜘蛛は肉食。このままだと王様達が食べられてしまいます。
城に行き、大蜘蛛から「姫のキリア」を助ける
がこの城での目的です。
女の子の妖精サナが同行。
【森】
オーブを持った祝福の乙女ピレーが、影によって洞穴に閉じ込められています。
洞穴には大きな岩がはめ込まれ、常人の力ではどうしようもありません。
ほんの少しだけ上に隙間があり、妖精や影くらいなら通れるようです。
そして洞穴の前では影によって狂わされた地の精が泥の巨人の姿を作り立ちはだかっています。
森で、泥の巨人を倒し「祝福の乙女ピレー」を助ける
がこの森での目的です。
近くに枯れた滝壺あり。
男の子の妖精ジンが同行。
*******
なお、エイロスは【城】と【森】、どちらに行くか迷っています。そして彼は自分の机のある物に、ふと目が留まります。
エイロスの目を留めた物は何でしょうか。
・「姫キリア」から貰ったお守り
・「祝福の乙女ピレー」からの手紙
これだと思う物を、参加確定後の12月27日(火)23時59分までにコメントページに投稿して下さい。(遅延無効。強制ではありません)
意見の多いアイテムがエイロスの目に留まり、彼は心を決めるようです。
同数の場合はダイスの目の総数で決まります。
偶数……姫キリアからのお守り 奇数……祝福の乙女ピレーからの手紙
さて、エイロスの心を動かすのはどちらのアイテムでしょうか?
ミッション後
もしもミッションが成功した場合は、1つお好みで行動出来ます。下記から選んで下さい。
【A】城で王様や姫キリアとゆっくりする(後片付けさせられる可能性あり)
【B】城で飼っているミニドラゴンに乗せてもらう(ドラゴンに乗るのは結構難しいです)
【C】妖精や祝福の乙女ピレーと話す
【D】妖精から『魅惑の粉』を少しだけ貰って使ってみる
【E】自由行動(第八階層からは出られません)
ミッションが失敗した場合は、失敗後の描写のみとなります。
※『魅惑の粉』……第八階層の妖精の羽から取れる粉。自分の魅力を引き上げ、人を惹きつける。
効果は1時間程度。粉の魔力にかかっても、ミントを口に含むと解除される。
八階層の合コンは必ずミントティーで始まるらしい。
敵
【城】
大蜘蛛
巨大なメス蜘蛛。子蜘蛛を生み続けながら攻撃してくる。
粘着質の糸は1度着くとなかなか取れない。引きちぎる事は常人の力では不可能。
剣などの鋭利なものでは切れる。焼き切るのも可。
足先から毒液を発射し、これに触れると全身が麻痺する。治癒の力で解除可能。
子蜘蛛
大蜘蛛の子供。わらわらとほぼ無限に増えてくる。
糸は手で引きちぎれるが、やはりべたべた。
足先からの毒液は発射は出来ないが、触れると部分的に麻痺するのでやっかい。
やはり肉食なので噛みついてきます。
【森】
泥の巨人
3階建てのビルくらいある超巨大な泥の巨人。
その一撃は岩をも粉砕する。石つぶてでも攻撃してくる。
部分的に崩す事は可能だが、すぐに再生する。
巨人の中に地の精霊の力を媒介する石がある。それを取り出せればいいのだが……。
ジンはこの巨人を倒す方法を知っている様子。もし困っているなら聞き出すのも手。
「滝壺に水を戻せば……でもその仕掛けはとても高い所にあるんだ」
影
どこからか現れ、祝福の乙女ピレーに嘘を吹き込み罠にはめる。
どうも手紙を止めたのは……?
登場NPC
エイロス
第八階層のアステリズム。
元騎士団団長。非常に魅力的な男性。
剣の腕もあり、性格も穏やか、品行方正だが……異性に対して優柔不断が玉にキズ。(本人に悪気はない)
森に暮らすようになってから、祝福の乙女ピレーと知り合い手紙をやり取りしていたが、
ある日突然ピレーから手紙が届かなくなる。
星の力は魅惑の力。敵を魅了し、一定時間動けなくする。
ピレー
祝福の乙女。
平和だったこの階層は、今まで妖精と祝福の乙女がオーブを守っていた。
ピレーも妖精と共にオーブを守っていたが、エイロスの手紙が突然届かなくなった事に胸を痛め、
そこを影につけ込まれる。
物静かでとても美しく優しい女性。
キリア
ダソス国の王女。エイロスとは幼馴染みで、彼に教えてもらって多少の剣の心得はある。
エイロスに片想い。
明るい女の子だが、本音を笑ってごまかしてしまう不器用な一面も。
サナ
妖精の女の子。妖精らしく、美しいエイロスもピレーも大好き。城の内部に詳しい。
ジン
妖精の男の子。ピレーの事を心配しており、ピレーを無理に洞穴から出さなくてもいいと思っている。
ミニドラゴン
城で飼われている小型のドラゴン。何匹かいる。
人には慣れているが、乗りこなすのは非常に難しい。
城の騎士は全員乗れる。小さく火を吐くので注意。
星の力
星幽塔の中では、ひとりにひとつ、不思議な光が宿っています。
剣士の光(青) :剣技が上手くなる
闘士の光(橙) :腕っぷしが強くなる
狩人の光(紫) :弓矢が強くなる
盗人の光(金) :普段より勘がはたらき、器用になる。
(例:宝物を見つけたり、鍵開けが得意になったりする)
魔火の光(赤) :火の魔法を使える/星の光が宿った武器が火属性になる
(例:火の玉を飛ばす魔法が使える、刃に炎を纏ったりできる)
魔水の光(水色):水の魔法を使える/星の光が宿った武器が水属性になる
(例:水流を鉄砲の様に飛ばす魔法が使える、刃に水を纏ったりできる)
魔風の光(緑) :風の魔法を使える/星の光が宿った武器が風属性になる
(例:つむじ風を起こす魔法が使える、刃に旋風を纏ったりできる)
魔土の光(茶) :土の魔法を使える/星の光が宿った武器が土属性になる
(例:土礫を投げつける魔法が使える、刃に砂を纏ったりできる)
癒しの光(白) :自分や他者を癒すことができる
騎士の光(桃) :乗り物(生き物や機械類。大きさは馬程度まで)を巧みに操り戦う
星の力を小型の乗り物に変化させることもできる。
ペガサスなど架空の生き物、一般的な装備などもOK。
(例:炎を吐くチビドラゴン、手綱や鞍のついた馬)※機銃のついたバイクはNG
※アクション例
【騎士の力/剣】馬を巧みに乗りこなす。※この場合乗り物は別途調達
【騎士の力/馬】星の力を馬として実体化し、巧みに乗りこなす
呪術の光(黒) :呪いの力で対象を弱体化させる
(例:体力を奪う、敵の攻撃魔法を弱くする)
光は体に宿ったあと、その者にあわせた形状に変化し、身につけることになります。
(例:指輪、体に埋め込まれる、武器になっている、愛用の武器の装飾に)
※星の力のサポートは、星の力が宿ったアイテムを所持していない時は受けることができません。
※武器(剣、弓、斧、杖など)はひとりひとつ。双剣など2つで1セットのものなども可。
※星の力やその形状は、変化したりしなかったりいろいろなケースがあるようです。
(このシナリオの中では変化しませんので、今回はひとつだけ選んでください)
※もれいびは「星の力」と「ろっこんの力」の両方使えます。
※ひとは「星の力」を使えます。
※塔に召喚されると、衣装もファンタジー風に変わります(まれに変わってないこともあります)
※もちものは、そのPCが持っていて自然なものであれば、ある程度持ちこめます。
どの星の光をまとい、その光がどんな形になったかを
アクション冒頭に【○○の光/宿っている場所や武器の形状】のようにお書きください。
衣装にこだわりがあればそれもお書きください。