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花の名は。
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透明な虚弱
この日は快晴に恵まれた。けれどそれは日差しに弱い
都府楼 暦
からしてみれば恵みとは言い難い。
髪も睫毛も丁寧にくしけずられたかのように繊細で、手足など日に透けてしまいそうなほど細く白い。
長く日差しの下にも、今日は温かいとはいえ晩春の風にも身を晒すわけにはいかず、暦は早々に屋外の散策を切り上げて、屋内の展示場へと足を運んだ。
――暦にとっての幸いは、屋内の展示場こそ、この展覧会は非常に充実していたことだった。
「花木から鉢花、花壇までよりどりみどり……」
元から桜栄邸にあったのだろうテラスに真夏の花々が咲き誇っていることなど序の口で、急ごしらえのビニールハウスには時折スコールまで降ってくるし、それどころかふと訪れた屋敷の中の休憩所(元は応接室か何かなのだろう)まで植物が侵食していた。
豪奢なシャンデリアには赤・黄・橙・緑に紫、色とりどり形様々な植物の葉が巻かれていて、その花々は気ままに天井にも伸びていた。
硝子の鉢に収まり天井から吊るされた草木の中には水草も混じっており、かと思えば煌めく砂と小ぶりなサボテンなども点在している。
(面白い出会いがあるかもしれないとは思ってきましたが、こうも沢山あると目移りしてしまいますね)
「気に入って頂けました?」
突然、声を掛けられて暦の細い肩がビクリと跳ねる。
ルイマリ・アンティークがすぐそばにいることにも気が付かないほど、暦はこの奇妙な空間に見入っていたようだった。
「はい、楽しませてもらってます。あのところで――」
暦は彼女の質問に答える以上に、あれこれと所感を伝えた。同時に質問も次々と連ねていった。
この花はどうやって交配したのか、栽培方法は、その留意点は、など質問は多岐に渡り、彼女の好奇心は園芸用品・資材についてまで及んだ。
(おや?)
そうしてルイマリを質問攻めにしていると、吊るされた花々の中に気になる文字を見つけた。
『コヨミ』。
そのプレートの付いた花は、暦が好んで育てている洋蘭の一種で、素焼きの小さな鉢に楚々と収まっていた。
若芽のような淡い緑色の花弁と女郎花色を薄く伸ばしたような柔らかい唇弁は、自然界に溶け込んで目立たないはずなのに、妙に暦の目を引く。
「あら、そのお花がお気に召しましたの? とっても可愛らしいお花でしょう」
「ええ、そうですね」
「でもなかなか弱い子で、直射日光が駄目なんですの。すぐ葉焼けしてしまって、でもまったく日が当たらないのも駄目という困った子なんです」
「……実は私と同じ名前なんです」
「まあ、それは素敵! よければ、お譲りしますわ」
困った子といわれ少しばかり肩身の狭い暦だったが、興味を持った理由を白状するとルイマリは一際目を輝かせてそんな提案を持ちかけてきた。
「え、そんな、いいんですか?」
「もちろん!」
「……こっちの水苔も?」
「水苔?」
「このミニカトレアを植えてる水苔……生水苔じゃありませんか?
ほら、水苔の先っちょが透き通った緑でしょう?
生きてる証拠です。輸入物は防疫の都合で煮沸してるので、生水苔みたいに再生しないんですよね」
暦も暦で、まったくルイマリに負けない勢いで水苔について語る。
「よくご存知ですね。そんなにお詳しい方のお願いを断るわけにはいけませんわ。もちろん、水苔ごとどうぞ」
ルイマリの白い両手が暦の手を包み込む。ガッシリ、という擬音が聞こえてきそうなほど強く握られ、一瞬暦は怯む。
けれどそれは本当に一瞬のことで、眼と眼が合えば困惑は吹き飛び代わりに胸に熱いものがこみ上げてきた。
「ありがとうございます! 水苔を増やして観察するのも癒されるんです。虫眼鏡なんかで見ると、苔の間に小さな虫が居たりしますし」
「まあ今度観察してみますね」
同志を得たとばかりに、ルイマリは破顔した。かと思いきや鼻と鼻の頭がぶつかりそうなほど顔を近づけてくるルイマリに、暦は息を呑んだ。
「この子のこと、先程は弱い子と言いましたけど、実は――」
(見た目に反して結構しぶとい……か)
ひっそりと明かされた事実は弱点をつかない限りは、まず枯れることはないということ。
(似てる、んでしょうか?)
受け取った花をじっと見据える。コヨミは素知らぬ顔で、風に揺れていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月22日
参加申し込みの期限
2016年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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