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桜花寮の入り口前で、
小山内 海
は友人の
橘 千歳
と
御剣 刀
を待っていた。
刀の提案で、彼がレンタルショップで借りた「面白いDVD」とやらを三人で、寮で鑑賞する約束だった。
しかし——。
海は顎をそらし、暗い空に浮かぶ月をぼんやり見つめていた。
(遅いなぁ……。時間的にはそろそろ来てもいい頃なんだけど……)
時間に合わせて外に出た彼女が両手をこすり合わせて薄着で出たことを後悔し始めていると、ようやく友人の姿が目に入った。
(あ、来た来た)
海はいらっしゃいと挙げた片手をそのまま宙に浮かせて、上半身を曲げながら千歳の背後を伺った。
もう刀と合流しているとばかり思っていたのに、彼の姿が見当たらない。
(あれ? 先に待ち合わせしてたんじゃ……? 私の勘違いだったかな)
千歳へこちらにも刀がまだきていない旨を伝えようとした時、海は猫の鳴き声を聞いた。
千歳が黒猫を抱いていた。
(どうしたの?)
海が猫を示すと、千歳が黒猫と出会った経緯を説明しだした。刀を待ち合わせ場所で待っていたら、この猫が走り寄ってきたのだと言う。
猫は一生懸命にゃーにゃーと鳴いて、足元にぴったりくっついて離れなかった為、仕方なしにここまで連れてきたのだ。
「知らない子だけど、誰かと勘違いしてるとか? 猫に懐かれるのは悪い気はしないけど……」
猫好きとしては悪くない展開だけれど。千歳は、自分の腕に素直に抱かれた猫が、海が差し出した指先に顔を近づける様子を見ている。
妙に人懐っこい猫だ。随分と汚れてしまってはいるが、誰かの飼い猫が迷子になったのかもしれない。
「あなたはどこの子かニャ? もしかして飼い主さんとはぐれたの?」
千歳の質問に、猫は出会った時と同じように、鳴き声を上げ続けた。猫の言葉に寄り添ってみたものの、当然猫の言葉は分からず、千歳は困惑した顔を海と見合わせる。
「どこを通ってきたのかわからないけど、このまま汚れたままだとちょっと可哀想だわ」
まだ春の兆しが見えない冬の夜は、手足が痺れるほど寒い。こんな中に汚れた猫を放置したら、一晩越すのも難しいのは容易に分かる。
「タオルで拭いて綺麗にしてあげたいけど……」
猫の背中を撫でた海は、黒い毛が夜露に触れたのだろうか——湿り気を感じて眉を寄せた。
タオルなら寮の部屋から持ってきてやることも出来るが、体温が下がったままでは良くない。温かいお湯でさっと洗ってやって、タオルで拭き取ってやる方が良いだろう。幸い浴場を使う寮生は殆ど居ない時間だ。
そんな考えから海が黒猫を風呂に入れてやろうと提案すると、千歳もすぐに同意した。刀との約束だが、メールで経緯を連絡すれば良いだろう。彼ならきっと事情を理解してくれる筈だ。
「そうね、先にこの子を洗ってあげましょう」
(ΦωΦ) * (ΦωΦ) * (ΦωΦ)
——さて、大変なことになった。
刀は両手で顔面を抑えていた。しかしそれは心の中で「そうしたい」と思っていただけであって、実際は不可能だ。
なぜなら、件の黒猫は刀だったのである。
はじまりは千歳との待ち合わせ場所へ向う途中だった。時間的にだいぶ余裕があったから、温かいものでも飲もうとペットボトルを片手にベンチに座った。その時うっかりして数秒間うたた寝してしまった事がきっかけなのだが、彼自身は猫化事件どころか自分がうたた寝していた事にも気づいていなかった。
だから突然猫になってしまったと慌てる羽目になった。
(あー、また神魂かよ! お前マジでいい加減にしろよ?)
どこにぶつければ良いのか分からない怒りを、擬人化した不可思議現象にぶつけて、それでも冷静に行動しなければとこれまでの経験を思い返した。
きっと今回も時間が経てばきっと元通り——と言っても、こんな身体で心配がない筈もない。
まず家には帰れない。つまるところ食事も出来ない。育ち盛りの男子高校生にとっては一食抜くだけでも死活問題だ。その上、全体的にコンパクトで暗い毛色だから、歩いているだけで事故に遭う可能性もある。
(クソッ! 誰かに気づいて貰えりゃいいんだが……)
助けを求めるのが正解だと考えた彼は、千歳との合流を目指して待ち合わせ場所へ向かったのだ。
全身についた汚れは、その道中、人から隠れたり、車や自転車を避けようとして走ったり、高低差に慣れずぶつかったりとすったもんだで出来たものだった。
その後、運良く千歳と合流出来た時に、(せめて怪我がなくて良かった)と、素直に喜べなかったのは、千歳に猫が刀であると気づいて貰えなかった事……だけではなかった。
抱えられた時に『ある部分』を触られ「うーん、男の子か……」と呟かれたのは、恥ずかしくて恥ずかしくて堪らなかった。
そして現在、刀は更に『両手で顔面を抑えたくなるような』危機的状況に陥っていたのだ。
「——そうね。暴れるかもしれないし、服が濡れるかもしれないから、確かに脱いでいた方がよさそうね。
でも今日は湯船に浸からないと寒いから、タオルくらい巻いておこうかしら」
海が頷きながら千歳へバスタオルを手渡すのを見ている刀は、頭がうまく回らない。
(ってまてまてまて、これはその……なんだ!?)
二人の裸の——バスタオルは巻いてはいるが——女の子が、俺を洗ってくれる。
夢のような展開だが、実際にその状況に陥ってみると色々と問題が山積みだ。
もし最中に人間に戻ってしまったら——?
それが最悪のパターンとして、その後にばれてしまうと言うパターンも有りうる。
(とても嬉しいけどバレたら色々と終わる、終わってしまう!)
刀は何とかその場から逃れようと、千歳がバスタオルを巻いている間に小さな足をばたつかせたが、その行動は二人の女の子にとって、水嫌いで有名な生き物が抵抗しているようにしか映らなかった。
海が前で通せんぼすると、行き場を失った刀を千歳が優しく両手で拾い上げ、頭を撫でた。
「ダメよ、逃げちゃ。綺麗にしてあげるだけだから」
結局素直に観念するしか道はなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月19日
参加申し込みの期限
2016年11月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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