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大体時を同じくして、ミルクホールを目指していた誉は、イリヤを捜索に出た一行を見つけていた。
しかし猫姿になったら余りに運動神経が上がった為、調子に乗って高いところに登りすぎた。彼らの前に出たいものの、築数十年だろう日本家屋を守る高い塀の上から飛び降りるのは、人間らしい恐怖心から憚られる。
躊躇し、それでも鳴き声だけ上げてみたところ顔をこちらへ向けてくれたが、二人は何故か残念そうな表情を見せただけだった。
(やっぱり気づかないか……)
しかし鈍い人間二人と違った反応を見せた一匹が居た。
「ポンチク? ……いきなり止まってどうしたのかな?」
英二は戸惑い泉と視線を交わす。ポンチクは看板犬として通用するようにブリーダーが性格から社交的で従順な個体を選んだ上で、しっかり躾られた犬だ。飼い主が若い男性の三人なので散歩や遊びも手抜かりが無い為、不必要な時に騒ぐことはほぼなく、窓の外に猫が見えても、散歩中に他の若い犬にちょっかいを出されても気に留めないのに、今は塀の上の猫に向かって鼻をひくつかせたまま動かない。
「Is it your furriend?(*アレお前のフワ友?)」
ポンチクを覗き込むように泉が屈んだ瞬間、彼の肩甲骨のあたりに肉球の感触が襲った。
誉が塀の上から手頃な台に飛び乗ったのだ。
「Hey!」
泉は犯人ならぬ犯猫の首根っこを捕まえようと腕を後ろに回すが、ポンチクが吠えたててくる。英二がポンチクの前で「しー!」と人差し指を立ててなんとか興奮を抑えようとしていると、逆に後ろから呆れ声まで飛んできた。
「……妙な取り合わせね。日本橋君、猫に襲われてるのと犬に怒られてるのとどっちなの?」
「ふむ、俺動物にだけは好かれてると思ってたんだけどな」
「そういう人は顔に引っ掻き傷なんて作らないと思う」
桜は大きく息を吐き出して、泉の背中から猫を丁寧に引き剥がした。
「それにしても『また』変な猫に会うなんてね」
「変なってどんな!?」
「何処で!」
突然前のめりになった英二と泉の圧に、桜は一瞬言葉を詰まらせた。
「な、何よもう、驚くでしょ。
海側の道で二匹猫を見たのよ。一匹……赤茶っぽいライオンのタテガミみたいな毛のあるでっかい猫の方が、妙に既視感があったんだけどさ。近寄ったら叫んで逃げてった」
「イリヤ君だ!」
英二が桜に更に詳しい状況を伺う中で、誉はポンチクへ向かって鳴き声をあげてみた。
結果犬が猫語をどこまで理解してくれたのかは定かではないものの、泉に差し出されたスマートフォンを駆使することで、誉は自分の身分を明かすことが出来たのだった。
(ΦωΦ) * (ΦωΦ) * (ΦωΦ)
冬の太陽が完全に沈んだ頃——。
寝子島高2年、体育科10組の教室には、殆どの生徒が帰宅し、今は二人の生徒しか……と言いたいところだが、絵としては一人と『一匹』だ。
「志波……?」
楪 櫻
は目の前で猫になった恋人
志波 武道
を、どう扱ったら良いのか悩み眉を寄せて緑色の目を見つめていた。
(人が猫になるなんて……と言いたいところだが)
状況的に。そして不可思議な現象が起こるこの島だから、信じる他無い。
「恐らくは神魂の影響だろう……」
放置しても元に戻る現象だろうかと考え込む彼女の前で、己の変化に気づいた武道は大分騒がしかった。
「ニャーン」「ナーゴ、ナァナァ」と言葉のような鳴き声をあげて、何が起こったのかを観察し、それが終わると目撃者が櫻のみであったことを『不幸中の幸い』と安堵している。
慌ててぐるぐる走り回った所為でスマートフォンを踏みつけてしまったが、おかげでこれを使って会話が可能な事にも気がついた。まずは先に帰宅でき無い旨を下宿先に誤魔化して伝えようとしていると、櫻がふむと頷いた。
「知能は変わら無いのだな、安心した。
とは言え、このまま教室に留まる訳にもいくまい。ひとまず学校を出るか」
提案するや櫻は武道の机の上にある鞄を手にとった。
「財布はこの中か? 他に貴重品はないな」
猫相手なのでうっかり返事を聞かずスタスタと歩き出す冷静な彼女へついて歩きかけた武道は、ハッとしてまた「ニャー!!」と騒ぎ出した。
(服……? ああ、『持て』と言う事か)
散乱した制服を口に咥えて引き摺り歩く武道の姿を見ても、動じる事の無い櫻だったが、可愛い猫の姿で必死なところを見ていると、少し表情が和らぐのだった。
さて。学校を出た後、一人と一匹は情報を集めたいと言う武道の提案で旧市街の方へ向かって歩いていた。
「下宿先には連絡したのか?」
「ニャー」と鳴いたのが返事だと信じてスマートフォンを渡すと、武道が先程送信したメール画面を見せてくれた。
『今日は友達のとこ泊まります』
「ふむ……。しばらく元に戻らなかったら、家にくるか?」
櫻から出た思わぬ提案に、武道は自分の毛が逆立つほど驚きを覚えた。恋人同士になったものの、彼女の家に行くのは初めての経験だ。
「寒空の中野宿させるわけにもいかん——」
喋る声をどこか遠くに聞きつつ、これが猫でない、本来の自分の時だったら! と当然の悔しさを覚える。
(くそう人の姿でいきたかった!)
本音が鳴き声になって出た時、向かい側から応答のような鳴き声を拾った。
きっと同じ影響を受けた者だ! 武道は「ニャァン」と鳴いて向かいの猫に合図し、近寄っていく。
「元人間か?」
櫻が聞くと武道は一度振り返って目配せして、赤い薄茶色の猫へ鳴き声をあげる。櫻の耳には武道が「うなんな」と鳴いて、もう一方が静かに応答しているのしか分からないが、きっと会話なのだろう。
「武道さんも猫になっちゃったんですね」
「短毛だからかなぁ、外寒い、超寒い。イリヤ君あったかそうだなぁ!」
武道がイリヤのトリプルコートの豪奢な冬毛を羨ましげに見つめて黒い身体を小刻みに震わせていると、櫻が後ろからそっとマフラーで包んで抱き上げてやる。
「これで少しはマシだろう」
「フニャァン」
やり取りする二人の愛ある光景に、見ているだけのイリヤも暖かい気分になった。ああして信頼の置ける人物が側にいるのなら、武道は大丈夫だろう。
自分も早く帰宅したくなったが、京と別れて暫くして気づいた問題がある。
ミルクホールは飲食店だから、見知らぬ猫が正面から入る事はできない。先程は泉がコートの中に隠してくれていたから上手くいったが、今度はどうやって入ればいいのだろうか。縦しんば外から合図出来たとしても仕事中の兄たちが気づく可能性は低いし、頼みの綱の泉は頬を思いきり引っ掻いてしまったのだ。
「……怒ったよね……。僕の事嫌いになったかも」
ますます落ち込んだイリヤは、やはり不器用な会釈をしただけで、言葉もなくそのまま去って行った。
「志波、何か情報はあったのか?」
武道は「ニャァ」と首を横に振り収穫がなかった事を示した。
「そうか。大分暗くなったな、この後はどうする」
櫻が会話用にスマートフォンを差し出すと、武道は『おなかすいた』と打ち込んだ。
「この状態ならキャットフードの方がいいのだろうか?」
櫻は猫姿に気を使ったのかもしれないが、元人間としては微妙なチョイスだ。
『流石にフードじゃなくてカツブシ猫まんまがいいです!』
「猫まんまか……。分かった、家に着いたら用意してやる」
櫻は自宅の方へつま先を向けると、背筋を伸ばしてその場から歩き去った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月19日
参加申し込みの期限
2016年11月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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