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眼下を埋めるは、星屑を撒き散らしたが如く煌く星ヶ丘の街灯り。
光を断って蹲る夜の海を一瞥し、
北条 冬華
は冷たい窓硝子に這わせた白く細い指先を離した。熱い指先が離れた硝子に残る熱の痕に額を寄せる。
高層階からの夜を映す硝子に映り込むのは、島内屈指を誇るリゾートホテルのスイートルーム。足首までも埋まりそうな絨毯の感覚を裸足の指先で楽しみながら、冬華は間接照明に照らし出された一室の豪奢でありながら何処か淫靡な雰囲気に桃色の唇を笑ませる。
硝子に映り込んだ己の頬が甘やかな桜色に上気しているのを見止めれば、唇を彩る蠱惑的な弧は更に強くなった。
「来て」
恋人を誘うように優しく囁き呼ぶのは、幾度となく堕天させようとしては失敗した天使。
「はやく、来て。……
桜 月
」
悪魔の巣窟であるが故に『機関』の目も人間の目も避け易いこの高級リゾートホテルは、天使を挑発し誘い込むにはお誂え向きだった。
「月」
必ず来ると信じて、敵である天使の名を甘く囁く。
月は己を憎むべき敵と定めて考えを翻さぬが、悪魔である冬華にとって、いつも懸命な彼女と戦うのはとても楽しかった。それに、
(あの体を弄ぶのも実に良いですわ)
いつか見た彼女が瞼を過る。
彼女との因縁は長い。遠い遠い過去には、白い翼を翻し、線が細いながらもどこまでも柔らかなあの肢体を弾ませ、軽やかに微笑む彼女と視線を絡ませたこともあった。
けれど今は、彼女は冬華を絶対の敵と定めている。
陰魔である冬華は陰魔としての武器のひとつであるふくよかな双丘を硝子に押し付ける。堪えきれぬ甘い息を零す。
白銀の睫毛を揺らし、空色の瞳を巡らせる。微かな駆動音を立てて、薄暗い天井から大型スクリーンが降り、白い光を明滅させた。映し出されるは、怒気混じりの荒々しい足取りでホテルの廊下を辿る今宵の相手、
桜 月
。
月の白い眉間に険しい縦皺を見、一歩踏み出す毎に光を纏って躍る銀糸の髪を見、たわわに揺れる胸を細い腰を見、冬華は艶めかしい吐息を零す。
この部屋に至るまでは、あの肢体を虐めるような妨害は何一つとして用意していない。むしろ、この部屋の周囲には己と月以外の誰一人として近づかぬよう、ホテル側によくよく言い含めている。
妨害のないことに苛立ちを見せ、月がこの部屋の前に立つ。バカにして、と天使の唇が吐き捨てるのを、悪魔は細めた瞳で確かに見た。
嗚呼、と悪魔が切ない息を漏らすのと、
「今度も同じだと思うなよ、冬華!」
部屋の扉を押し開き、天使が飛び込んでくるのは同時。
「ふふっ」
煌く夜景の窓を背に、悪魔は天使を迎えて微笑む。
「お待ちしておりました。桜月」
「これ以上お前の好きにはさせない!」
言い放った刹那、月の背に天使の翼が大きく顕現した。
間接照明に淡くぼやける月の影が一瞬にして闇を深くする。怒れる天使の力で影は縒りあうように立ち上がり、数千の鋼糸のように広がり冬華を圧し包もうとするも、
「貴女はいつもそうよね。天使にしては礼儀がなってないわ」
冬華は悪魔の蝙蝠翼を広げ、ひらりとシャンデリア輝く高い天井へ飛び上がる。怒りに任せた直情的な攻撃を容易く躱す。
「ここはイケナイ天使に礼儀を……」
言いかけて、冬華は煽情的な唇に指先を押し当てる。もとい、と笑む。
「躾る必要がありますわ」
鞭を受けた獣の如く、天井にまで次々と跳ね上がる月の影を、冬華は白い腿を振り上げて宙に返り、細い足首をしならせ軽やかにステップを踏み、引き締まった腰を捻らせ、まるで軽業か舞踏を披露しているかのようにひらひらと避け続ける。
「くそっ、ちょこまかと逃げて!」
一向に当たらぬ己の攻撃に焦れて苛立ち、月は扉の際から室内へと踏み込んだ。くすり、悪魔がからかうように微笑み、くるりと蝙蝠翼の背を向けて広い部屋の奥へと逃げる。そうしながら肩越しに振り返り、そのまま身をのけ反らせる。豊満な胸を誇示するかのように腰を反らせ、誘うようにまた笑う。
「ッ……!」
悪魔の甘い微笑みに天使は激昂する。
「舐めるな!」
悪魔を捕縛するべく伸びていた影が、天使の一声に応じて天使の足元に収束する。一瞬のうちに天使の元に馳せ参じた影は、収縮性の高い布のように伸び、天使の身を包み込んだ。身を護り強化さえする影をその身に纏い、月は床を蹴る。天使の白翼で空を叩く。
瞬きの間に悪魔に肉迫するはずだった身は、悪魔を殴打するはずだった影に包まれた拳は、心に反して宙を切った。
足が前に進まない。
床を蹴ったはずの爪先が底なし沼に突っ込んだように動かない。勢いよく飛び上がろうとした体勢が崩れる。床に引きずり倒される。
「いッ……」
声を上げる間に床に叩きつけられ、月は思わず苦痛の呻きを漏らした。
「なっ、」
すぐさま起き上がろうとしてできなかった。数千の細い糸で絡めとられたように、指先のひとつでさえ、もう動かない。
(なんだ?)
混乱気味に視線を惑わせ、見たのは、足首までも埋める上質な絨毯の底に潜めて仕込まれた、
(これは……魔法陣!?)
発動を示し絨毯越しに禍々しい紅色の光を放つ悪魔の術式を確かめ、月は息を呑む。
ふわり、視線の先に悪魔の裸足の爪先が降りた。
「罠なんて卑怯だぞ!」
喚く天使に、悪魔は蕩けそうな笑みを浮かべる。
「うふふ、これで形勢逆転ね」
無様な姿よね、と床に這いつくばって動けぬ姿を笑えば、天使は白い頬も柔らかな耳朶も羞恥にか憤怒にか真っ赤に染めた。
悪魔は天使に触れる。動けぬ天使の身を、けれど赤子を扱うかのように優しい手つきで仰向けに寝そべらせる。
主の身を戦闘衣のかたちとなって護りながら、主と同じ魔法に掛けられ動けぬ影に、悪魔は無慈悲な指先を突きつける。
「自慢の影もこうすれば、」
「やめろ!」
天使の必死の悲鳴には妖艶な笑みだけを返し、唇に呪文を唱えれば、天使の肢体を包む影の鎧は塵芥と化した。
「ほら、消えちゃった」
くすくすと笑いながら、悪魔は天使の腹に跨る。
「天上でもそうだったけど、敗者の末路は分かってるわよね」
「やめっ……」
内腿に感じる天使の体温に、悪魔は思わず舌なめずりをした。
「さあ、躾てあげますわ」
拒絶と嫌悪を示して歪む天使の頬に指を伸ばす。強張る頬に触れ、怯えた熱持つ耳朶に触れ、艶やかな髪に触れる。白磁のような首筋に指先を這わせれば、天使の躰がびくり、震えた。
天使の頬に絶望に似た羞恥が迸る。
そこに確かな肉欲の悦を見て、悪魔は蜜滴らせる花の如く笑んだ。
媚薬の香を孕む陰魔の体液を間近に嗅いで、天使の瞳から抵抗の色が消える。悪魔の指先が肌を這えば這うほど、躰の芯が知らない熱を帯びて行く。
その熱を吐き出そうとした息の荒さに、知らず洩れる声の甘さに、思わず手で口を押えて、気づいた。腕が動く。
天使の瞳に灯った希望の色を打ち砕くように、悪魔が天使の額に額を押し付ける。
「抗ってみせて?」
睫毛の触れる間近に囁きかけられ、その唇から零れる陰魔の香に意識を持って行かれかけ、
「こんな、こと、で……!」
思わず喘ぎに埋もれかけた意志を、けれど天使は唇の端を噛み切ることで呼び戻す。悪魔を撥ね退けようと渾身の力で伸ばした手は、あえなく悪魔の指先に絡め取られた。指を組み合わされ、床に抑え込まれる。
激しく睨み上げた紅の視線は、深く蒼い瞳に優しく包み込まれ呑み込まれた。
「さあ、長い夜は始まったばかりです」
「嫌、……いや、」
「朝まで堕ちずに済むかしら?」
堕落の道へと天使の手を引き、悪魔はどこまでも艶やかに微笑む。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月18日
参加申し込みの期限
2016年10月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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