this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
急募・おでん祭のお手伝い。
1
2
3
4
5
つぎへ >>
まだ5月も始まったばかりだというのに、すっかり夏の気配を感じさせる日だった。朝晩こそまだ肌寒さを感じるものの、日中の陽射しと言えばこのまま溶けてしまいそうな按配だ。
目の上に手をかざして陽射しを僅かに避けながら、
ブリジット・アーチャー
はそんな眩しく輝く青空を見上げ、ふぅ、とため息を吐いた。所用があって商店街までやって来たは良いものの、こうも暑くては帰り着くまでに熱中症にでもなってしまいそうだ。
どこかで涼でも取れないかと、辺りを見回したブリジットの視界に、コンビニが飛び込んでくる。冷たいアイスを買って食べれば、この暑さも少しはマシになるだろう。
そう考え、ブリジットは迷わずコンビニへと足を向けた。店内に入ると、ピロリロリロン、ピロリロリーン♪ というドアチャイムの音が彼女を迎えてくれる。
――のだがしかし、ブリジットはそこでぴたり、足を止めた。今、視界の隅に何か、不思議なものが映った気が、した。
着ぐるみのような、そうじゃないような。生き物のような、そうじゃないような――
「――ッて、誰かと思ったらすばるじゃない?」
「あれ、ブリジットさん?」
1度入ったコンビニから出て、その正体を確かめようと入口脇に立てられていた白い屋根のテントを振り返ったブリジットの驚き声に、
新井 すばる
がちくわの着ぐるみの中、ぱちくりと目を瞬かせた。どうやらブリジットの視界の隅に引っかかったのは、彼だった様だ。
とはいえ、とブリジットは改めて、まじまじとすばるの姿を頭のてっぺんからつま先まで眺め回す。一体この暑い中、すばるはどうしてちくわの着ぐるみなんて暑苦しいものを着込んでいるのだろう?
そう考えてからブリジットは、彼の居る白い屋根のテントを見上げた。体育祭などでよく張り出される、金属の骨組みの背の高いテント――それは他にも、町内会や会社のイベントなどで使われるはずだ。
(何か催し物でもやってるのかしら)
だからすばるはこんな暑苦しい格好をしているのかと、結び付けて考えながらテントの中をじっくりと観察したブリジットは、再び驚きの声を上げた。
「――おでん祭? なんで、この暑い中、よりにもよって、おでんなの?」
テントの中に置かれた長机には、色マジックで『おでん祭』と書かれた手作りポップが張られている。よく見ればテントの屋根からも同様の紙がぶら下がっていて、長机の上に置かれた鍋からは暑そうな湯気が立ち上っていて。
しかもその中を覗き込んでみれば、ちくわしか入っていない。決してちくわの尊厳(?)を否定するわけではないが、鍋一杯に煮えているちくわ、というのはなかなか、食欲を減退させる光景だ――まして暑い最中だし。
ひょい、とブリジットは肩を竦めて、着ぐるみの中のすばるを見つめた。
「ちょっと、すばる、コンビニと魚新で提携でもしたの? それにしても、ちくわだけで売れるわけないじゃない」
「違うんだ、ブリジットさん。実はボクもたまたま通りがかったんだけどさ、このお兄さんが発注をミスっちゃって、ちくわだけ大量に来ちゃったらしいんだよ。だから手伝ってるんだ」
「手伝ってるだけ? あなたも酔狂ね」
すばるの言葉に心底呆れた声を上げて、ブリジットは改めて鍋の中を覗き込んだ。そうして見事にちくわしかない、ほかほかと暑苦しいおでんを見つめる。
まだ冷やしおでんなら需要もあるかもしれないが、ちくわしか入って居ないのなら大して事態は変わらないだろう。と言って、例えばすばるのようにちくわが好きで好きで仕方ない人間が、この世にそうそう居るとも思えない。
となれば現実的なのは、ちくわそのもののバリエーションを増やす所か、とブリジットは頷いた。
「出汁をいろいろ変えてみるとか、中に何か詰めてみるとかどうなの?」
「中に……? ちくわの?」
「そうよ。ほら、チーズちくわとかあるじゃない」
そう、長い髪を揺らしながら言ったブリジットに、言われたすばるはふむ、と腕を組む。確かにブリジットの指摘は、さすがと言うべきか、一々がもっともだ。
確かに具がちくわしかない以上、量は捌けないかもしれないが、こう暑いと冷やしおでんの方が需要があるのは確かだろう。しかも同じ味だけを食べ続けるのは大変だから、中に何かを詰めて味にバリエーションをつける、というのも理に適っている。
とはいえ自分と店員の皆川 一和、ブリジットの3人ではいささか、作業も大変だろう――そう考えて居た所に、更なる知己の姿を見つけ、すばるは「あ!」と声を上げた。
「やがみん! いい所に」
「……? 新井、にブリジット? ちくわ殺人事件でも起こったか?」
「まさか。でもある意味では似てるかも? やがみん、手伝ってよ」
その声に、コンビニの前を歩き去ろうとしていた
八神 修
は足を止め、すばるの方を振り返る。そうしてミステリ研究会の仲間が2人も揃っているのに目を見張り、そんな戯言を紡いだ修に、すばるがぱちんとウインクして。
実はコンビニでちくわを大量発注してしまって、と説明されたのに、修ははぁ、と何とも言えない声を上げた。そういう事もあるらしいと聞いてはいたが、まさか本当に、ガレージ一杯にちくわを発注してしまうような珍事に巡り合うとは。
そんな修の返事をどう思ったか、すばるは「やがみんも手伝ってくれれば、ちくわ0作戦が行えるよ」と着ぐるみの中で嬉しそうに頷いた。
「今、ブリジットさんにアドバイス貰ったんだ。おでんの味や他に入れる具材を増やしたり、ひやしおでんや、ちくわの中に色々詰めてみたらどうかって。あんこ入りちくわに明太子入りちくわ、きゅうり入りちくわとか考えてるんだけど」
「あんこ入りちくわ……? ソーセージはどうかな。後つみれとか」
すばるの言葉に、修もつい真剣に腕を組み、どんなバリエーションが良いか考え出す。コンビニの前、真剣に話し合うちくわの着ぐるみと男子高生、という姿の2人からさり気無く、ブリジットと一和が一歩ずつ引いた。
そんな反応にも気付かず、すばると修は様々なバリエーションについて話し合う。
「おでんアイスはどうかな、冷たい物つながりで」
「おでんの中に詰めるのか? というか、具材はどうするんだ」
「それは商店街仲間にかけあってみる。魚新のすばるに協力してくれない人はいないよ――っていうか、コンビニだって商店街の仲間だ。必ず助けてくれるよ」
「じゃあ、俺は中に詰めるものをとりあえず買ってくる」
そうして互いに頷き合って、軽く手を上げて商店街の中へと消えていった修の姿を見送って、ブリジットも再びコンビニ店内へと戻った。そもそも彼女はちくわの為ではなく、アイスを買いにやって来たのだ。
冷房のひんやりとした空気が、暑さに知らず火照っていたブリジットの身体を心地よく包み込む。迷わずアイスコーナーへと足を運んだブリジットは、その隅に押し込まれたちくわの袋に僅かに眉を上げて、様々な種類のアイスへと視線を戻した。
カップアイスにコーンアイス、シューアイスやチューブタイプのアイスも揃っている。味も勿論、オーソドックスなバニラから始まって、ストロベリーやオレンジ、etc。
チョコや抹茶も捨てがたいが、ティラミスアイスもなかなか心惹かれるものがある。んー、と少し迷ってブリジットは結局、その心惹かれたティラミスアイスを購入した。
ピロリロリロン、ピロリロリーン♪
コンビニから出た彼女を、チャイムが見送ってくれる。アイスの入ったビニール袋をかさかさ鳴らして、ブリジットは再びテントへと戻ると、袋の中からバニラバーを取り出し、すばるに手渡した。
「ほら、すばる。これあげるから、頑張りなさいね」
「ブリジットさん、え? もう帰るの?」
「ええ。まぁおでん、応援はするから頑張りなさい、買わないけど」
きっぱりとそう言い切ったブリジットに、本当に通りすがりだったんだ、とすばるは若干のみならず残念な気持ちになる。ちくわに具を詰めるのを手伝ってもらえないかとか、頼もうとした言葉をかろうじて飲み込んだ。
胸に広がる、寂しさ。それがなぜなのか、理由は良く解らないまますばるは、そっか、と頷いた。
「ブリジットさんのアドバイス、参考にやってみるよ。アイスありがと」
「別に良いわよ。じゃあね」
ひらり、手を振ってそう言い、帰って行くブリジットの後姿を見送るすばるの肩の辺りを――着ぐるみ姿なので、あくまでその辺りを――ぽん、と一和が叩く。そんな彼にたった今貰ったバニラバーを、終わるまで店の冷凍庫で保管させて欲しいとお願いした。
ブリジットはきっと、すばると修だけでも出来ると思ったから帰ったのだ、と思いたい。ならばその信頼に応えるためにも、まずは目の前のちくわの危機を救わなければ。
「大丈夫かい……?」
バニラバーを受け取って、心配そうにそう尋ねた一和に、もちろん、とだからすばるはウインクした。
「仲間の協力もあるし、商店街だってきっと協力してくれる。これでちくわを全部捌けなきゃ、ちくわ着ぐるみを纏う資格ないよ」
そうしてまずは携帯で連絡し始めたちくわの着ぐるみは、やはり結構目立っている。そんな様子を珍しそうに見ていたり、観光客だろうか、写メする人もちらほら見え始めた商店街の人ごみの中に、
草薙 龍八
も偶然居合わせていた。
ふうん、とちくわの着ぐるみを見て、おでん祭と書かれた紙を見る。先ごろ負った重傷がようやく回復したものの、完治まで時間がかかるからと身体慣らしに散歩をしていたのだが、興味深い事に出くわしたものだ。
龍八はそう考えて、ポケットからスマホを取り出しおでん祭の様子を写メした。それからねこったーにアクセスすると、画像付きで『【拡散希望】ちくわを誤って大量に発注してしまった。助けてあげよう #ちくわ』と書き込む。
せっかくの機会だから、いずれ情報戦を行う時の為に、情報伝達の実験を行ってみようと思った龍八だ。内容はおでん祭りという、かなりほのぼのとした催しだけれども、こうした日頃の積み重ねがいざという時の役に立つのだし、計画も立てやすい。
故に龍八は冷静に、コンビニの様子を見渡せて目立たない場所を探す。情報がどの程度拡散されていくか、そうしてどの程度の人数がその書き込みを見てちくわおでんを買いに来るのか、じっくりと観察する為に。
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
急募・おでん祭のお手伝い。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月13日
参加申し込みの期限
2013年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!