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急募・おでん祭のお手伝い。
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コンビニ前ののぼりを見て、
瞬城 真魚
はよいしょ、と手に抱えたうどんの箱を抱え直した。おでん祭と書かれた、いかにも手作りらしいのぼり。何やらやっている知り合い。ちくわおでん大サービス、と書かれたポップ。
おでんは、真魚の家のうどん屋『またたぎ亭』でも扱っている定番メニューだ。だからこそ、ちくわしかない、という状況がかなりきつい事は良く解って。
うどんを抱えてテントを覗き込んだ、真魚の姿に修があれ、と目を見張った。
「またミステリ研仲間が集まったな。本当に殺人事件でも起こるんじゃないか?」
「何の話?」
修の言葉の意味が解らず、首を傾げる真魚だったが、どうやら説明する気はないらしい。その間にも彼の手がちくわにせっせと詰め物をしているのを、真魚はふぅん、と見つめた。
何をしているのか尋ねると、こちらには答えが返ってくる。何でもちくわのバリエーションを増やすべく、思いつく傍から色々なものを、ちくわの穴に詰め込んでいるらしい。
それも1つの妙案だと、思ったもののやはり、結局はちくわしかないおでんだ。食べて見ればその味の違いは解るのだが、見た目はやっぱりちくわでしかない。
だから真魚がその提案をしたのは、1つにはやっぱり、同じ商店街仲間を見捨てられない、という気持ちがあったからだ。こういう時はお互い様、と言うのもある。
「――父親に相談してきたら、うちのうどんを提供して良いって言ってたから。これ、おでんに入れたらどう?」
「うどん? 良いのか、瞬城」
「まぁ一応、うちの店の宣伝にもなるしね」
そう言いながら真魚は、抱えていたうどんの箱をどん、と長机に置いた。もちろんそれはまったくの嘘じゃないけれども、半分は建前みたいなものだ。
うどんを追加した所で、具がちくわしかない、という現実は変わらない。けれどもひたすらちくわだけを、味にバリエーションを付けたとはいえ食べ続けるよりは、遥かにマシというものだろう。
コンビニおでんと言えども、つゆをたっぷり入れてうどんを投入し、レンジでチンするか数分煮込めば、うどんにつゆや具の味が染みて美味しくなるはずだった。現に最近では、店によってはうどんや、ラーメンを投入してくれる。
とはいえ、やっぱり見た目に寂しいことには違いなかった。本当はもっと、卵や大根、すじ肉、タコといった具があれば、おでんとしても、おでんうどんとしても美味しくなるに違いないのだけれども――
「ん……コンビニって、卵を扱ってなかったかしら?」
「うちんとこの厚揚げとがんも分けたるでー♪」
そこにいつもの如く、ぱー♪ ぷー♪ とラッパを鳴らしながら現れたのは、
西野町 かなえ
だった。彼女の押す移動販売のリヤカーにもいつも通り、否、いつも以上に豆腐が載せられている。
かなえもまた、商店街仲間であるコンビニがピンチだと聞き、助け合わなければとやってきた。おでんと言えばがんもどきや厚揚げ、何ならお豆腐そのものだって入れても美味しいゴールデン選手だ。
だから満面に笑みを浮かべて、かなえはリヤカーからがんもと厚揚げを入れたカゴを下ろし、長机のうどんの隣に置いてこう言った。
「ちくわだけのおでんじゃ寂しいやろー? どっちも一口サイズにして来たから、ちくわのおでん買った人にあげるとええよー♪」
「ぁ……ありがとう、かなちゃん。まおっちも、うどん……」
「良いのよ。うちみたいな個人の店が宣伝出来る機会ってないし、お代もチャラで良いから」
むしろ妙に乗り気で『幾らでも持ってけ!』という勢いだった店主、こと父の姿を思い出しながら、真魚もそう首を振る。結果として『またたぎ亭』のお客も増えてくれたら、それが何よりの報酬なのだから。
そんな訳で、ちゃっかりコンビニに許可を取って『厚揚げとがんもどきは「西野町とうふ店」の善意で提供されました』と張り紙をしてもらったかなえと一緒に、真魚も『うどんは「またたぎ亭」の善意で提供されました』という張り紙をしてもらう。それから皆と一緒になって、ちくわに詰め物をするのを手伝い始めた。
せっせと野菜スティックをちくわに詰める天野の横で、刀が「お!」と嬉しそうな声を上げる。
「きゅうりか~、良いよな。マヨネーズも入れたら酒のつまみになるし、そーゆー方向でも売り出せそう」
「そうなんだ? 僕は味見出来ないから、解らないけれど。他にもソーセージを詰めたら売れるかな? 味は知らないけれど」
「あ、じゃあ代わりに味見……! い、いや、何でもない……俺は報酬のちくわを目指して戦うぜ……」
そんな2人の会話を聞いて、おでんの良い匂いに容赦なく刺激される、眩暈のしそうな空腹を堪えながらちくわのダンボールを運んできた不二夫が、ガタッ! と全力で反応し、ぐぎぎ、と断腸の思いで再びダンボールへと戻っていった。自分に出来るのは力仕事や裏方くらいだと思うからこその選択だが、うっかりちくわの穴詰めを手伝ったり、まして味見なんてしてしまった日には、歯止めなく全力で食べてしまいそうだ。
あぁ、と切ないため息を吐き、不二夫はちくわを見つめる。こんなに沢山あるのに、仕事が終わるまでは食べられない苦しみ――だがとにかく、これさえ終われば久々の食事に、しかもただ飯にありつけるのだ、という希望。
すみません、とそんな不二夫に一和が声をかける。
「せっかくだから長机増やしたいんで、手伝ってもらえる?」
「喜んで!」
どこかの居酒屋のように力強く頷くと、不二夫は一和の後についてコンビニの脇へと向かった。そうしてえっせ、ほいせ、と机を運ぶ2人を尻目に、刀は楽しそうにちくわを縦半分に切っている。
実は以前から、ちくわの穴に色々と詰め物をして、食べてみたかった刀だ。せっかくの機会だからと、自分でも材料を買いに行って、鰯の頭と内臓、中骨を取った物を包丁でミンチにしたのに生姜の絞り汁と青ネギ、片栗粉、酒に味噌を入れて混ぜ合わせたものや、クリームチーズとワサビをよく混ぜ合わせた物を作っては、せっせとちくわに詰め込んで。
後は、この切ったちくわを弱火でじっくりと焼いて、火が通ったらウナギのタレをかけて蒲焼き風にしあげる予定。熱々のご飯に乗せたら結構、タレと香ばしいちくわのハーモニーで美味しかったりする。
そうして少しずつ出来ていく、様々なちくわを味見しながら修は、人数が増えた辺りで早々に離脱して、ちくわバー特別限定販売ののぼりなんかを作っていた。たまに訪れる客には、ちくわおでんに加えて出来上がりつつあるバラエティーちくわを宣伝する。
そんな中ふと、隣で豆腐屋を開こうとしているかなえを見ながら、思いつきを口にした。
「とうふ屋があるなら、おから入りはどうだ?」
「ほんなら、うちのおから要る? 豆腐屋の宣伝させてもぉてるし、おからもタダにしとくでー♪」
それにすかさずリヤカーから、袋詰めのおからを取り出すかなえである。西野町とうふ店の将来は、なかなか安泰そうだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月13日
参加申し込みの期限
2013年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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