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R&R Agency:File03:1999年からの使者2
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● ピラミッドエミッション計画ラストステージ
カイロの西、ギザにある大ピラミッド。ヘロドトスの書物「歴史」においてクフ王のピラミッドと語られるこのピラミッドは、かつて世界七不思議のひとつに数えられたこともあった、歴史上稀にみる大建造物である。
時刻は午後11時。アフマドの処刑まであと1時間まで迫っている。
幸いなことに、迷宮からの脱出、および、滅亡教の教会からの脱出から処刑時刻までに約一日の猶予があった。その間、皆は研究所に集まって、休息を取ったり、処刑についてニュースを得たり、大ピラミッドの周辺を調べたりと周到に用意を整えることができている。
アフマド博士処刑のニュースは、世の中に広く伝えられたようだ。落ち来る隕石を背景に、異端であるアフマド博士が処刑される――この様子を一目見ようと、あるいは滅亡教の教えを深く自らに刻もうという黒衣の教徒たちで、ピラミッドの周囲は文字通り黒山の人だかりとなっていた。
OIHAGIで手に入れた滅亡教徒の服を着て、女性信者のような黒のヴェールを被ったアカリは、同じく黒の衣装を纏った悠月に守られるようにしながらぎゅうぎゅうの人波の中をピラミッドの方へ流されていた。アカリがヴェールを被っているのは女の子に変装しているからばかりではない。ヴェールによって口元や通信機用のイヤホンマイクなどを隠す意味合いもあるのだ。
「すごい人だよ。大丈夫かな」
アカリは通信を入れる。
『心配ないよ。あかりんがちゃんと調べてくれたじゃん』
連絡統括役の璃音の声がした。たしかにアカリは今日一日かけて、警備の状況やピラミッド周辺の人の流れ、さらにアフマド博士の居場所も突き止めていた。
アフマド博士は午前中まではカイロ市内のどこかに隠されていたが、昼すぎに車で大ピラミッドの近くに移されたところを発見した。見つけたものの警備が厳しくアカリと悠月のふたりでは奪還が難しかったし、今派手に動いてピラミッドの上にキャップストーンを運ぶという計画の方に支障が出ては困ると思ったアカリは、梢の助けを借りて「必ず助ける。その時まで素知らぬ顔をしつつ、不測の事態に備えておいてほしい」という旨のメモを届けておいたのだ。
おお~っと怒号と歓声が入り混じった声が上がる。
アカリは双眼鏡で皆が見ている方を見た。ピラミッドの一斜面の階段に、頂上に向かって等間隔に二列、篝火が焚かれている。その道を、両脇を滅亡教徒に抱えられた博士が、引きずられるようにして登ってゆく。
ピラミッドの頂上は、てっぺんだけナイフで横なぎにそぎ落としたかのように平らになっている。そこに、Y字の磔台が設置されていた。博士は両手を天に向けて広げるかたちで鎖で固定された。空には長く尾を引く隕石。不吉さと美しさのあいまぜになった光景に、歓声が一際大きくなる。中継の報道ヘリが上空を飛んでいる。アカリの双眼鏡では博士の表情は見えない。
滅亡教徒たちが磔台から離れ、篝火の列に沿って控える。
黒いフードを深く被った男が、剣を手に階段を登ってゆく。
処刑の時が刻一刻と迫っている。
「まだ、なの?」
アカリはこそこそ声で通信を入れる。
「アフマド博士、処刑されちゃう、よ……」
『ちょいまち……エヴァ?』
『いつでもいけるわ』
『庚?』
『問題ねぇ』
『あかりんは?』
「待ちくたびれてる、ってば」
『了解。じゃ、ピラミッドエミッション計画、ラストステージ、スタートぉ』
璃音の声が途切れた直後。
大地が震動し、砂漠の向こうがまばゆく光った。
カフラー王のピラミッドとメンカウラー王のピラミッドのそのむこうで、巨大な光るなにかが大地から浮かび上がるさまが遠目にも見て取れる。
アカリと悠月は、滅亡教徒たちを混乱させるべく声を限りに叫んだ。
「あれを見ろ!」
「神の舟だ!!!」
たしかに、空飛ぶ舟だった。細長いフォルムの中央に、輝く球体が載っている。
アカリたちは知っている。あの舟にはエヴァや刀、能美子、ブリジット、みつび、梨香が乗っている。
当然ながら、信者たちの関心は完全に突如現れた空飛ぶ舟に移った。
これが、庚たちキャップストーン運搬班が狙ったチャンスだった。
◇
舟の登場と呼応するように、ピラミッドの四方ある階段のうち、三方向で爆発が起こった。
楓の陽動作戦である。
「襲撃が来るぞ」
という声に、警護の滅亡教徒たちは爆発があった方角に駆け出した。結果、一方が手薄になる。
そこに幌のかかったトラックが突っ込んできた。
トラックは、ピラミッドの縁に激突する直前でほぼ直角にハンドルを切って、手薄になった斜面に横付した。幌がばさあっと音を立てて払われる。中から、ねこシールがぺたぺた貼られた黄金のピラミッドストーンと、運搬班の面々が飛び出した。
石を運ぶのは、蛇那伊、武道、利平、最も肝心なろっこん<重く軽く>の夏夜と、修。
悠月からねこシールの補充を受け取ったので、シールの残り枚数を心配せずにろっこんの発動ができることを、夏夜はありがたく思っていた。夏夜のろっこんがなければ、この巨大な四角垂の物体は、持ち上げることすらままならない。<重く軽く>が運搬班の命綱なのである。
夏夜と修が持つ方を上にし、残りの辺を一人ずつ持つと、彼らを守護するようにサキリと庚が道を切り開く。
「てめぇらは俺らを化け物といった。人をやめたつもりは毛頭ねぇが……人はとうに超えている。だったら思い知らせてやるよ」
神魂の力が宿った青い拳で、庚は次から次へと向かってくる滅亡教徒たちをブチのめしてゆく。
「同感。この前の借りは返さないとね」
サキリも<斬空赤刃>を発動させ、消えては現れ、現れては消えの攻撃で、赤き刃の鬼神の如き働きだ。
後方から来る敵は、さゆるが相手をした。
敵が自分への第一撃を放った瞬間にろっこん<Stella cadente>を発動させると、上昇した反応速度で敵に詰め寄りナイフを一閃。的確に敵を屠ってゆく。
「やるじゃない」
ピラミッドの一辺を支え持つ蛇那伊は、手がふさがっている分、脚技でかかってくる敵に対応しつつ、感心したようにさゆるを見た。
「あなたもね」
「まっ。普段は拳を振るってるけど、脚の攻めが苦手な訳じゃないわ」
「そのようね。あなたの護衛は必要なさそう」
さゆるは飛んできたレーザービームを避ける。頬に浅くついた傷が、さゆるの心をさらに冷たいところへ運ぶ。さゆるは切れが悪くなったナイフを投げ捨て、今度は敵からナイフを奪って戦い続けた。のちに、まるで冷徹冷酷なキリングマシーンのような戦いぶりであったと評されたとき、さゆるはこう答えたという。
「……狂信者相手よ? ああするしかやりようがなかったわ」
群衆は戸惑っていた。
ピラミッドでトラブルが起こっていることは勿論わかっている。
だが、砂漠の向こうから来る空飛ぶ舟が不可思議すぎて、何が起こるのか見守るしかないという状況だ。
その間に、庚とサキリがいましもアフマド博士を処刑しようとしていたフードの男に迫っていた。
「顔を見せてもらおう……か!」
<斬空赤刃>で男の真後ろに現れたサキリは、赤く煌く刃を奮ってフードを切り裂く。
現れたのは、銀色のロボットの顔だった。
「てめぇがナンバー9か?」
庚が蒼き拳を振るった。
「その通り」
受け止めて、ナンバー9が答える。庚はにやりと笑ってもう一撃。
「カナンは俺たちを通すように言ってなかったかよ?」
「カナン様は私に職務を全うせよとおっしゃった」
庚の拳がヒットし、ナンバー9の拳もヒットする。
庚がぱっと離れるのと入れ違いに、サキリが転移で現れた。
「僕達を生かした本当の目的は何?」
赤き刃を振るいながらサキリは尋ねる。ナンバー9はそれを金属の甲で受け、答える。
「殺す必要などないと判断したのだ。世界はまもなく滅亡する。お前たちも勝手に滅ぶはずだった」
「そう。なら、見当違いだった……ね!」
転移して後方から斬りつける。ローブが裂ける。銀のボディが露わになる。
「アフマド博士!」
修の声がした。次の瞬間、アフマド博士を磔台に固定していた鎖がばらばらと外れて落ちた。
修が<分解>を使ったのだ。アフマド博士は待っていた、というように修たちのほうに逃れる。
次のタイミングで修は、磔台そのものも<分解>し、ピラミッドの頂上から片づけた。
「みんな、キャップストーンを置くぞ!」
「そうはさせない」
ナンバー9が、キャップストーンが据えられるのを阻止しようと、サキリの刃を跳ねのけ突っ込んでくる。
だがそこには蛇那伊がいた。
「ロボットなら、必殺ならぬ必壊の心構えが必要よね」
人型である以上、関節部の強度は他より落ちるはず、と蛇那伊は読んだ。
キャップストーンを持ちながらも気を練り、五感を研ぎ澄ませる。
ふっと鋭く息を吐くと、蛇那伊は必壊の蹴りをナンバー9の股関節に喰らわせた。
ナンバー9の足が外れる。
これは蛇那伊の蹴りのせいばかりではない。
修が<分解>を発動させたのだ。
「悪いな。機械なら俺の敵じゃない」
ナンバー9のもう片方の足が外れる。
完全にばらばらにしなかったのは修の慈悲だ。
ピラミッドの上空に、空飛ぶ舟が到着した。
『ちょ、これ、どうするの?』
『まずいぞ、スピーカーがONになってる』
ブリジットや刀の声を押しのけるようにして、みつびの声が響き渡った。
『みんなーっ! 大丈夫?』
その声は、澄んだ響きとなって、戸惑う人々に降ってきた。
『滅亡教のみなさん! 諦めないで! 私たちが何とかする! 未来は輝いている!』
何が起こったのかわからない群衆たちは、ただ天を見上げ、声を聴いている。
未来は輝いている。
言い切ったみつびの言葉のなんと力強いことか。
人々の目が開かれてゆく。これがまさか過去から来た女子高生の声だなんて、想像もしていないだろう。
修は心の中で(その通りさ)と呟き、腰から上だけの存在となったナンバー9に笑みを向けた。
「未来はゼロや逃げた先ではなく、今を変える事からなんだ。これから起こることを見ていてくれ」
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月04日
参加申し込みの期限
2016年10月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月11日 11時00分
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