this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
R&R Agency:File03:1999年からの使者2
to join battle!
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
19
つぎへ >>
● カナン
トワ・E・ライトフェロゥ
と
桜庭 円
、
曖浜 瑠樹
の三人は、3階への階段を登ったところで、多数の教徒たちに囲まれていた。黒い衣装の彼らは手に手に武器を持っている。
円は向かってきた信者の手からレーザーサーベルをはたき落とした。足元に転がってきたそれをすかさず拾うと、瑠樹を片手で抱えるようにして守り、もう片方の手にサーベルを構える。
トワは、髪を結わえていたリボンを解き、毅然と彼らを睨みつけた。
「即刻戦闘行為を止めカナン様に会わせなさい! 少なくともナンバー5は知っているのでしょう?」
「私はここです」
機械音のようなくぐもった声とともに、人波が割れた。
滅亡教徒が纏う黒の衣装を靡かせ、頭からすっぽりフードを被った男がトワたちの前に進みでる。
他の信者たちは彼を守るように改めてトワたちに切先を向けた。
それでもトワは動じなかった。
「あなたがナンバー5? この人たちに武器を下すように言ってくれない? 落ち着いて話ができないわ。うちの企業も600年は持たなかったか改名してるのかしら……仮に既に廃れた旧家だとしても、丸腰のレディ相手に怯える必要はないのではなくて?」
「いいでしょう。彼らには下がらせます」
ナンバー5がすっと片手を挙げると信者たちは武器を下ろし、一礼して下の階へ戻っていった。
信者たちが全員いなくなったのを見計らい、円がナンバー5に言った。
「僕たちを人間じゃないと君たちは言うけど、君も人間じゃないよね? 端末だし、ロボット?」
「貴女方には隠しても仕方ないようですね。その通りです。私はカナン様の端末のひとつ、ナンバー5。我々端末が見聞きしたことは、ネットワークを介してすべてカナン様へ伝わります」
彼はフードを外した。
銀色の、機械の顔が現れた。瞳の部分には赤いランプが明滅していた。
「カナン様があなた方をお連れするようにとのことです。どうぞこちらへ」
三階を突き当りまで行くとのっぺりとした白い扉があった。
扉を開けると、ヴヴヴヴという低い振動音が耳に響いた。部屋は薄暗く、冷えている。
ナンバー5のあとをついて、部屋の奥へと進んでゆく。
巨木めいた白い柱が、蛍のごとき淡い光を放っていた。
ナンバー5は柱の前に進み出でるとその前に跪いた。
「カナン様、お連れしました」
すると、柱の中に輪郭の曖昧な白い人影が映り、と同時に、部屋の中に不思議な声が充満した。
――ご苦労でした。下がって構いません。
「しかし……」
渋るナンバー5に、トワは微笑んで見せる。
「大丈夫。私も人の上に立つ者。カナン様とは上に立つ者同士の話し合いをするだけよ」
――構いません。下がりなさい。何かあれば呼びます。
「かしこまりました」
ナンバー5は一礼すると場を辞した。
扉が閉まると、トワは単刀直入に切り出した。
「救いは滅びというけれど汚れすぎたというのは人と地球の事ね。滅亡教の真の目的は、文明を壊し人を減らし1から再出発する為にリセットをかける、という認識であってるかしら?」
――リセット、という考え方は合っています。
「神様が管理するみたいな考え方ね。私の周りに亡くなって良い人は一人も居ない以上、あなたの考えには賛同しかねるわ」
――誤解しないでください。私が文明を壊すわけでも、人を滅ぼすわけでもありません。それをするのは隕石であり、それは宇宙規模で見れば自然な営みのひとつです。滅亡教で説いているのは、『滅びを受け入れること』、それだけです。私は地球の管理者ではありません。
私は地球の管理者ではない。その言葉に、円はぴくりと眉を上げる。
「管理者ではないっていうけど、カナンって約束の地って意味でしょ? 何故神を自称してるの?」
ナンバー5を端末と呼んだ。ならばカナンはそれを統括する『システム』であるはずだ。
円は白い柱に向かって畳みかける。
「君たちを設計、創造したのなら人間でしょ? 塵や、奇跡から作ったとでも? そうなら、証明してくれないかな?」
――難しい問題です。おっしゃるように私は神ではありません。神を自称しているわけでもありません。しかし、滅亡を受け入れることを広めるにあたって、滅亡教という宗教の形を取り、神の名を借りて教えを説いたことは認めましょう。なぜならば『人を超越した存在である』神を信じることが、人間に必要であったからです。
「神様って、そんなに人を超越してないけどね」
円は、寝子島に落ちた神のことを思い出して、肩を竦めた。
「僕たちを冷凍保存して残そうとしたみたいだけど無駄かもしれないよ。だって僕たちの力は生まれ持ったものじゃないんだもの。僕たちを残しても次の世代に続かない。君達のいう化け物、もれいびは、いっとき神の力を借りてるだけなのさ」
――あなた方は本物の神を知っているのですね。
「本物の神は何もしない、ってことをね。ただ見守り、成長を祈るだけ。異端とレッテルを張り排除する、それは人間的な小ささだよ」
――そうなのですね。またひとつ人間について学ぶことができました。
「ってことはさ、やっぱり人間じゃないんだね」
――私は……人間ではありません。より正確に言えば、地球の人間ではありません。
円はいぶかしそうに柱を見た。
「地球の人間ではないってどういうこと? カナンって、人間が作った『システム』じゃないの?」
――私は……何なのでしょう。難しい問題です。
柱の中の白い影は、呼吸をするように揺らいでいた。
円がもし、エヴァたちがコンソールルームで見つけた映像のことを知っていたら、そこに映っていた白い服の巨人に似ていると感じたかもしれない。しかしこのとき、円は知らなかった。そして、人工のものではないかという発想もあながち間違っていたとはいえない。実際、柱からは無数のケーブルが伸び、世界中のネットワークに接続されており、カナンはそこから情報を得ていた。箱の中の人工知能と、柱の中にいて情報のやりとりのみで判断する存在の間に、いかほどの違いがあるだろうか。
――なぜ、カナンを名乗るかと聞きましたね。私たちは、この星を『約束の地』と呼んでいました。しかし、約束の地は穢れてしまった……ああ。人間。なんと愛おしく罪深い生物。この生物は増えすぎてはいけない。
物事は、流れるように流れています。たしかに隕石が落ちれば、一時はほとんどの生物が死に絶えるでしょう。しかし約22年で地球上に適正な数の生物が戻るという計算結果が出ています。宇宙の歴史から見れば22年など一瞬です。私は隕石が落ちることを歓迎します。私は、約束の地に、健全さを取り戻したいのです。
円は黙り込んだ。健全な地球を取り戻したい。その思いは分からないでもない。
もしかしたらカナンの言うことが正しいのかもしれない。
でも、……。
そのとき、瑠樹が一歩進み出た。小さな彼はサンマさんのストラップをぎゅっと握ってカナンに言った。
「カナン様……サンマさんも諦めるなって言ってるよぉ!」
カナン様を沢山沢山沢山沢山ありったけ和ませたい。
瑠樹は強く想う。<ゆるゆる和みと恩恵の輪>を発動させるために。カナンが人工的存在なら、効かないかもしれない。それでも、心を緩めてほしいから。
――愛らしい幼子よ。世界のすべての人間が、あなたのような優しさや純粋さを失わずにいたら、どんなによかったことでしょう。
ろっこんが効いたのか、それとも効かなかったのか、瑠樹には判断がつかなかった。
一歩下がって円の手を握る。その瞬間、円はふっと顔を上げた。
瑠樹の「諦めるな」が、円に気づきを齎したのだ。
「君たちも自然だとするなら、僕たちを連れて来た博士の発明、努力も自然なんじゃないかな?」
――なるほど……面白い考え方です。
白い柱はカナンの深呼吸に呼応するように一瞬強く輝いた。
――私は、物事の行く末を見てみたい。
話はここまでにしましょう。
アフマド博士の処刑時間が迫っています。
私は命令を撤回しません。しかしあなた方がここから出てゆくことを止めることもしません。
運命が、何を選択したとしても、私はそれを受け入れます。
行きなさい。大ピラミッドへ。
<< もどる
1
…
12
13
14
15
16
…
19
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
R&R Agency:File03:1999年からの使者2
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
R&R Agency:File03:1999年からの使者
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月04日
参加申し込みの期限
2016年10月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!