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バレンタインデーなんて知んねーし!
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今日は放課後練習はなし、というわけで、早々に
『きらく屋』
を訪れた羽生碧南である。
懐かしい雰囲気ののれんをくぐって、店番の少女から「いらっしゃいませー」と明るい声を掛けられる。
若い店員だ。年齢も自分と同じくらいではないだろうか。駄菓子屋といえばおばあちゃん、というイメージがあっただけに意外だった。
さすが駄菓子屋、と碧南はうなずいた。小さなお菓子がそれこそ無数に並べられている。チョコレート菓子だけに限っても、可愛いものからファニーなもの、特撮ヒーローやアニメキャラの絵がついたもの、ちょっとホラーテイストなものまで様々にそろっているではないか。
「うわー、迷っちゃうなぁ」
と独り言したとき、碧南はおなじみの声を聞いたのである。
「はっはっは、羽生くんも寄り道かい?」
なんとなく会える気がしていた……! 碧南はたちまち笑顔になった。
「鷹取先輩! ご無沙汰してます」
「やあ」
トレードマークのワカメ髪を揺らして洋二も笑みを返す。
「ここで会うのははじめてだねえ。僕はね、毎日のようにここに通っているんだよ」
洋二は、店のバスケットに小さいアメやガムを色々と放り込んでいた。
「私、バレンタインのチョコを買いに来て……」
言いながら碧南は、上手くしゃべれない自分に気がついていた。どういうわけか彼の前で『バレンタイン』という言葉を口にするのは気が引けるのだ。
いいね、と洋二は目を輝かせた。嬉しそうに、
「だったらあのマーブルチョコとかお勧めだよ。なんと三十年もモデルチェンジしてないんだって」
などと色々レクチャーしてくれる。熱心にうなずきつつ、どうしても言いたくなって碧南はやや小声で彼に告げた。
「もちろん、先輩にもさしあげますから……!」
「おお、それは嬉しいね。なにをくれるのかい?」
屈託なく、本当に屈託なく問いかけてくる洋二だったが、
「何を渡すかはお楽しみに」
碧南はふふふと笑って、それ以上を語らなかった。
洋二と店で別れ、あとは包装用グッズも購入して寮へ帰った碧南は、さっそくプレゼント用の包装を開始した。
駄菓子屋に寄って良かった。ニャロルチョコ以外のバリエーションもできたからだ。ぱぱーっと手際よく分類して整理して、最後に一つ、丁寧に箱詰めを開始する。
「これは鷹取先輩用……だから……」
ああでもないこうでもないと、頭を悩ませ手間暇かけて、ようやく完成させることができた。リボンもかけてできばえを惚れ惚れと眺める。我ながらうまくできたと思う。
きっと洋二は喜んでくれるだろう。照れくさげに「ありがとう」なんて言ってくれるかもしれない。
そんな彼の表情を想像しているうち、
――あれ……なにかな……胸の奥が少し熱くなったような気が……。
どうにも説明しがたいモヤっとした気持ちが生まれて、碧南は頬をかいたのである。
どうしたんだろう? 本当に。
今度は七峯亨のほうが詠寛美を引っ張るようにして、ふたりはスポーツセンターの柔道場へと移動している。
「明日はどこも甘っ怠い。暴れんなら今のうちさ」
普通の女子なら面食らうところだろうが、あいにくと寛美も普通ではない。
「そりゃあいい」
と言って、さっそくスウェットに袖を通したのである。
真冬の夕方ゆえ空いている。畳の上に向かい合い、まずは一礼した。黙々と柔軟体操をしてから、おもむろに稽古を開始する。
新品のスウェットを着た寛美はなんだかちぐはぐした印象だが、背後から立ちのぼる気合いのようなものはあいかわらずであった。型通りの攻防をいくつか繰り返しているうち、亨の体も十分に温まってきた。
「楽しい、良い技前してるぜ。次俺が例の使うから、元に戻るまでちィと付き合え。変わったウェイトトレーニングを混ぜるが鍛錬は鍛錬、遠慮はいらん」
「ああ、例のな。やってみろ」
寛美の口調は真剣そのもの、常に怒っているような目が、まさしく戦闘者のそれになっている。
けれども声色にどこか、楽しげなものが混じっているのを亨は聞き逃さなかった。
しゃ、と声を上げ吶喊するや、亨の姿は忽然と消えた。正確には消えたのではない。縮身で数センチに縮んだのだ。
まるで閃光、彼女の素足の小指を全力で蹴り込み飛びのき、
「存外効くだろ、とォ!」
と数回転して着地する。縮んだ亨には、畳の凹凸ですら巨大な起伏だ。しかもその状態で、怒濤の勢いで叩きつけられる寛美の足を避けねばならない。寛美は加減する気がないらしい。一撃食らえば骨折は免れまい。
けれども亨も負けてはいない。膂力の土台を削るためにと、多少無理をしながらでもカウンターで趾や踝、踵への打撃を加え翻弄を続ける。
ぱしっ、と寛美の爪先が亨の頬を掠めた。
「くく、まだまだ軽ぃ、余ゆうッ」
と言いたいが語尾が濁っている。浅い一撃とはいえ縮小化している亨にとっては、鉄棒でぶん殴られたような痛撃なのである。
けれど亨は強がるのだ。そうでなければ気力がもたない。そうでなければ……楽しくない!
「蟻か一寸法師か、はたまた蟷螂か鼠か。お前さんが鬼でも豹でも、存外闘(や)れてるだろ?」
「らしいな、けど」
だがこの瞬間、寛美の巨大な手は、亨の体をすっぽりと包み込んでいた。
「で、これでどうする? ジャン・バルジャンさんよ」
「ジャン・バルジャン?」
「一応、図書室で読んでみたぜ。まだ最初のほうだけどよ。司教さんは立派だな」
「はは……それ、めちゃくちゃ最初のほうだな……」
寛美は『レ・ミゼラブル』のことを言っている。例のエポニーヌの悲恋が描写されるのはずっと後だと知ったら、寛美は頭を抱えるかもしれないな――と亨は思った。
「だがな、この俺はそう簡単に囚人(とらわれびと)にはならないんだよな」
亨は寛美の指の間からすり抜ける。さらに『縮』と念じ、縮小の度合いを増したのだ。
「てめー! そんな奥の手隠してんじゃねーよ!」
「へへっ、捕まえてみろって」
かくしてさらに、猫とネズミのように争うと、ほどよく疲れたところで亨は元のサイズに戻った。
「ありがとよ。こうやってゴロで鍛え合うような悪友でいてくりゃなお嬉しい」
汗を拭いながら寛美を見ると、彼女は肩で息をしながら、「……ああ」とだけ短く答えた。
このとき寛美は顔を伏せていたので、どんな表情をしていたのかはわからない。
顔を上げたときすでに彼女は、不敵な笑みすら浮かべ、挑戦者の顔に復していた。
互いに呼吸を整えて、亨は宣言した。
「さて締めだ、お互い何でもアリの一本。始め!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月17日
参加申し込みの期限
2016年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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