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バレンタインデーなんて知んねーし!
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ずっと台所で火のそばにいたせいか、凍えるような冬の夜もむしろ心地いい。
なにより頭がすっとするのだ。なんだか熱がこもって、かっかとしていた頭が。
御巫 時子
はついさっき、明日のため準備したチョコレートを作り終えたばかりだった。
比較的簡単な作業だったはずなのに、作っている間中、ずっと手が震えていたように思う。ドキドキして仕方がなかった。その胸の高鳴りは、まだ収まっていない。
チョコを型に流し込んでいるときも、トッピングしているときも、冷蔵庫にしまっているときもずっと、時子の脳裏に繰り返される言の葉は同じだった。
あの人はチョコレートを受け取ってくれるだろうか。
喜んでくれるだろうか。
大好きな、あの、はにかむような笑顔を見せてくれるだろうか……?
不安が半分、期待も半分。なぜって時子が、好きな人にチョコレートを用意するのは生まれて初めてのことだったから。なんというかもう、空を飛びたい気分だ。
このとき時子は、実際に夜の空を飛んでいたのだった。住宅街の灯と星明かりの両方を浴びながら。
翼をはためかせて飛ぶ。いま時子は、その『ろっこん』を用いてスズメに姿を変えていた。鳥の姿ながら視力は人間のままなので、か細い夜の光のもとでも自在に滑空することができた。
――あれは……?
気の向くままに飛んでいたはずが、彼女は自分が、よく知っている場所に来ていたことを知った。
寝子島高校の校門の前。さすがにもう人っ子一人いない。ぴったりと門は閉じられているようだ。ついている電灯も見当たらなかった。学校特有の、どことなく埃っぽい匂いだけがほんのりと流れている。
音もなく着地して一歩踏み出したとき、靴を履いた自分の足が見えた。鳥への変身は、はじまったとき同様素早く解けていたのだった。
時子は何気なく見回した。彼の姿を求めるように。
先生はまだ学校でしょうか。
いえ、もう旧市街のアパートに帰宅されているのでは。
そう思いながらも気にしてしまう。
いずれにせよ今夜は冷える。
――温かくして過ごされてるといいんですけど。
どうしてここに来てしまったのだろう。やっぱり、彼に会いたいと思ったからだろうか。自分でもわからなかった。
吐く息が白い。コートの合わせ目を抑え、マフラーを引いて締め直す。
振り仰いで時子は、上映の終わった映画スクリーンのような空に流れ星を探した。見つかったら、お願いしたいことは決めている。それは――。
「御巫さん……?」
たちまち時子の思考は途切れた。
偶然にしてもできすぎている。
できすぎているだけに……頭がパニックを起こしそうだ。
五十嵐 尚輝
が立っていたのだ。着古した雰囲気のカーキ色のコート、ネクタイの結び目がとけかかっている。
「せ、先生っ……」
驚きのあまり声が裏返りそうになったが、そんな時子を見ても尚輝の、温和な物腰にいささかの変化もなかった。
「どうしたんです? こんな時間に」
「私は……少し歩きたい気分だったから。気がついたら学校に来ていて」
まだ心臓が飛び出しそうな気分だ。まさか、尚輝先生のことばかり考えていました、とは言えない。
「尚輝先生はどちらに行かれてたんですか……?」
「私は今帰るところです。実験に熱中していたら、つい遅くなりましてね」
尚輝らしいマイペースな回答である。
時子は思い描く。頭をぽりぽりかきながら、試験管を振ってその変化を待っている彼の姿を。かじりかけのカレーパンと、手を付けるのを忘れていたせいですっかり冷めたコーヒーのカップが、彼の背後のテーブルにあるところすら想像できた。
「それで、具合のほうは……?」
「なかなか期待通りにいきそうもないですね」
「期待……?」
「いいえ、液体を作る実験なんですけれどね」
なんとなく会話がかみあわない。きっと自分の頭が熱くなっているからでしょう、と時子は思う。
「それであの先生……明日、なんですけど……」
「ええ、明日も朝すぐに確認しますけど、一晩置いておいても、目指す液体にはなっていないでしょうねえ」
いえそうじゃなくて、と時子は否定したりしない。好きなことに集中している尚輝を見るのは好きだったから。
それに、彼が明日もちゃんと学校に来ることはわかったではないか。今はそれで十分だった。
だから時子は、くすっと微笑んでこう言ったのである。
「明日はお弁当を作って行きますね……」
それに、チョコレートも。
すると尚輝は、あのはにかんだような笑みを見せたのだった。
「やあ、そうですか。助かります。ありがとう」
今夜はこれだけで十分だ。送っていきましょうか、という尚輝の申し出を丁重に辞退して、時子は星が丘寮のほうへと駆けていく。あのままずっと尚輝と話していたら、ついチョコレートのことを話しそうだったから。
明日が楽しみだ。
先生に会えたから、今夜は安心してよく眠れるだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月17日
参加申し込みの期限
2016年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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