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バレンタインデーなんて知んねーし!
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メイド喫茶『ねこのて』は、今日もしっかり営業中!
雨の日だって風の日だって営業中、年末年始はお休みもあるけど、バレンタインデーの前日であろうと、しっかり元気に営業中! ……なのである。
メイド喫茶の挨拶は、「いらっしゃいませ」ではなく「おかえりなさいませ、お嬢様!」だ。
その言葉を今日もしっかりと、明るく
桧垣 万里
は口にした。なおこの言葉は客が女性の場合限定で、男性客には『ご主人様』になるという違いがある。
そんな万里ももちろん、メイドの服装をしているのだった。クラシカルな欧州風メイド、清潔感のあるエプロンドレスにヘッドセット、チョーカーの赤がワンポイントで、スカートの丈は長く、トータルで見て清楚な装いといえようか。麦色をした万里の髪は、黒主体の服装によくマッチしていた。
「はーい、ばんりさーん♪」
また来ちゃいました、と、手を振ったのは、寝子高の制服姿の女生徒だ。確か名前は
弥島 純子
、このところ週一くらいのペースで来店する子であった。彼女はいつも一人で来て、なにくれなく話して帰って行くのが常だったが、今日は同じ年頃の女子を連れていた。
「じゃーん、喜多川っち! ここがあたしの隠れ家だよう」
「別に隠れ家を教えてくれと頼んだつもりはないが。というか、お前隠れたことあったか?」
冷めた声で連れは話していた。ただ、彼女も『ねこのて』は気に入ったようで、
「ま、趣味は悪くない」
と告げてテーブルに案内されていった。
しばらくして、『ばんり』こと万里は呼ばれて純子たちの席に赴いた。
「私はコーヒーをお願いします」
眼鏡をかけた連れ(
喜多川 怜子
という)は即座に、しかも丁寧な口調で注文したのだが、純子のほうはそうすぐに決められないらしく、
「えーと、ばんりさん。お勧め教えてくださーい」
と、何かを訴えるような目をして訊いてくる。
「2月の限定メニューはショコラショーとチョコレートファッジです」
「ショコラショーって?」
こういう質問ならいくらでも大丈夫だ。立て板に水とばかりに万里は述べた。
「はい、これはフランス語の『chocolat chaud』、つまり、熱いチョコレートという意味の飲み物で、英語で言う『ホットチョコレート』とほぼ同じものですね。ただ、ココアとは別のものと考えて頂いていいでしょう。粉末のココアはカカオマスからカカオバターを除いたものから作るのですが、ショコラ・ショーはチョコレートを直接刻んで牛乳などに溶かして飲むものだからです」
「へー、すっごーい!」
と純子は怜子を指先でつついた。
「喜多川っち、知ってた?」
「知らなかった」
「なお本日はバレンタインデーが近いので、お店にご帰宅してくださった『メイドからの感謝の気持ち』ということで、すべてのご主人様・お嬢様にはチョコレートをプレゼントしております」
それを聞くや、やったー、と純子は両手を挙げてバンザイしたのである。
「ね、喜多川っち、今日来てよかったね? ね、ね?」
怜子のほうは、相手のこういう反応に馴れているのか、
「ああ、良かった良かった。ていうか、もう少し静かにできんのか……」
といなすように言って、「すいませんうるさくて……」と万里に頭を下げるのである。
純子と怜子のテーブルに注文を運び終えたところで、万里は休憩時間に入った。
バックヤードに入ってテーブルに両肘を置き、足を伸ばした。馴れたとはいえ、やはり立ちっぱなしの仕事は疲れる。
「ふぅ……」
なぜか溜息が出た。
ロッカーに放り込んだままのスケジュール帳をひらいて日程を眺める。
白紙だ。今日も明日も。
ゆえに仕事欄には、丸印のなかに『バ』(バイト、の意)と記しただけの小さな記号が入っているのだった。
――バレンタインデー前日とはいえ、というか当日もなんだけど浮いた予定がまったくないのよね……。
今日はずっと、街行く人、店の前を通る人もみな、カップルに見えたものだ。それはそれでいい。むしろ、天気は薄曇りだし肌寒いけれど、ああいう人たちをみると心が温まる気がするくらいだ。
それにしてもバレンタインデーか――。
もう一度、万里は空白のスケジュールを眺めた。乾いた音を立てぱらぱらとめくり返しても、やっぱり何も変わっていない。それは、片足立ちで体重計に乗っても、出てくる数値が同じというのに似た状況かもしれない。
明日はせいぜい、叔父と叔母に『いつもお世話になっています』なチョコレートを渡すくらいしか、万里には計画がないのだった。だから明日も『バ』の日だ。
――一応、女子大学生だというのにこんなバレンタインデーの過ごしかたってちょっと寂しいかしら?
何気なく彼女は、手帳の空いたスペースに『ひとりぼっちのバレンタイン』と書き入れてみた。
「うう、字面が悲しすぎるかも……」
友チョコとか用意したほうがいいのかな、でももう前日だし、バイト終わってから作るのは正直面倒くさいし、かといって既製品だとつまらないし――そんなことを考えている間に10分間の休息は終わった。
「ご主人様、ご注文をどうぞ」
普段通り呼びかけて、その『客』のかもしだす雰囲気に万里は一種の、胸騒ぎのようなものを覚えていた。
男性客、だと思う。中性的な容貌のため、どちらとは断言しづらいが。
その人は、シャープな印象の黒いスーツを着こなし、黒と白のストライプのネクタイをしていた。やや面長だが端整な顔立ち、やはり墨のように黒い髪を綺麗に分けていた。眼光は鋭く、肌は、ぞっとするほど青白い。
本業がスナイパーだと言われても驚かないだろう。あるいは……万里は思う。いつか映画で見た『死神』はこんな姿をしていた。
単身のその客は、金色にも、青色にも見えそうな瞳を上げて万里を見た。それだけで、万里は蛇に睨まれた蛙のような心境になる。客は一切声を荒げず、ただ座っているだけだというのに!
「『ばんり』さん、ね」
声が女口調だ。とするとやはり女性なのか。
万里は水をテーブルに置こうとして取り落としそうになる。手が震えていた。
「に……2月の限定メニューは……」
懸命に言いかけるも、そんな彼女を制するように客は言った。
「面白い子ね。君の中には、もうひとり、人間がいるみたい。『彼』が君を護っているのかしら」
――なにを言いだすの……この人?
「アタシはクローネ。今日はちょっと立ち寄っただけ。いつかまた、あなたと話をしたいわ。もしくは」
クローネ
はすっと目を細めた。
「『彼』のほうと」
クローネはチョコレートファッジとアッサムティーを注文した。万里は震える手で伝票を記すと、後輩のメイドに「あのテーブル、お願いしていい?」と頼み、バックヤードに戻ってテーブルに突っ伏した。
さっきの休憩時に、『ばんり』と書いた名札をテーブルに置いたままにしていたことに彼女が気がついたのはそのときだった。
「万里さん?」
不思議そうな顔をして、万里の後輩が戻ってきた。
「万里さんが指示したテーブルって、誰もお客さん来てませんよ?」
「えっ……?」
――夢だったのだろうか。
万里は駆け戻ってみて、たしかに後輩の言うとおりだと知ったのだった。
やっぱり、バレンタインに予定がなかったりして、ストレスが溜まっているのかもしれない。
来月のホワイトデーは頑張ろうかな……?
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月17日
参加申し込みの期限
2016年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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