this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
霧の中に佇む花
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
つぎへ >>
●探し物は……●
「さー、オイラたちはここからが本題さね♪」
下山して一旦みんなと別れた
没
と
天野
は、猫鳴館近くの茂みにいた。
「うん。没、頼んだよ」
頷く天野に、没は「任せて」と三百年桜のあった広場の光景を思い浮かべ、天野の腕に触れる。
これで、一瞬にしてあの桜のところへ戻れる――
と思ったら。
「あ、あれ?」
桜、桜、周りは青々とした葉を茂らせた桜だらけ。
没はきょろきょろと周囲を見回した。
彼のろっこん【神出鬼没】は間違いなく発動したのに。
「……ここは」
天野もその風景は記憶にある。
確か、桜の群生地を進んで「ここからが本番だ」と泉先生が言った辺りだった。
「そういえば、ここは桜たちの力が働いてるんだったね」
用があるならきちんと正面から来い、という事なのかと天野は割と冷静に考えていた。
「でも……今から三百年桜を探してたら、日が暮れちゃうさぁ」
没の言う通り山の日暮れは早い。
平地ではまだ明るい時分だけれど、山の木々は既に濃い陰影を作り始めている。
暗くなるのを覚悟でこのまま行くか、それとも日を改めるか。
逡巡していた天野を前に、小柄な少年の三つ編みが跳ねる。
「没?」
ちょこちょこと駆けていった彼が指差す方を見ると、薄っすら霧が出ている。
「霧の中で探してたら、キヌさんに会えるかもしれないさぁ。
イチかバチか賭けてみるさね。急がば回れなの♪」
没はポジティブだった。
そして、天野は執念深かった。
簡単に諦めるコンビでは、なかったのだ……。
そんな訳で、霧の中で二人はキヌと再会した。
「やっほー♪ またあったさね!」
見付けて貰えて良かったと、没は姿を現したキヌに駆け寄る。
「お二人とも、どうなさったのですか?」
彼らもみんなと一緒に帰ったとばかり思っていたキヌは、当然ながら驚いた。
口数少なめな没を手伝って、天野が事情があって戻ってきた経緯を説明する。
「まあ……それはきっと、桜たちの仕業ですね。
急に変わった事をなさる人もいらっしゃるからなのか、結構慎重なところがあるんです」
「「……」」
変わった事、むしろアウトな事をする人に心当たりがありすぎて、二人ともちょっと黙った。
でも黙っていても陽は落ちていくばかりなので、没は話を切り出す。
「それで……実は聞きたいことがあったのさ。リーダーからの伝言でもあるの」
「リーダーさん?」
「そう、【導灯】のリーダーだよ。足があまり良くないのもあって、今日は来られなかったけどね」
目を瞬かせたキヌに天野が補足すると、没が話を続ける。
「【導灯】はもれいびの隠れ家を作ろうって考えているのさー!
隠れ家でこっそり怪我したもれいびを治療したり、楽しいことして友達になったり!」
けれど丁度良い場所がなかなか見付からないのだという。
「ねぇねぇ、何処かに秘密の隠れ家に丁度良い場所ってないかなー? 廃墟とかでも大歓迎なの」
「秘密の隠れ家、ですか……」
キヌは小首を傾げて記憶を浚うような仕草をする。
「ええと、皆さんの通われている学校の、裏手にあるお屋敷のような感じでしょうか……」
「……?」
「!?」
お屋敷と言われて一瞬ピンと来なかったけれど、アレしかない。
「キヌさん、それは猫鳴館じゃないかな」
「えっ」
天野は、猫鳴館を自分たち生徒が暮らす寮のひとつだと説明した。
「ご、ごめんなさい、あの辺りはあまり行かなくて……人がお住まいとは知りませんでした」
「まあ、ボロボロだからしょうがないさね」
慌てたキヌににこぉと笑う没を横目で見た後、天野は「あんなに大きくなくて良いんです」と付け加える。
「ある程度の人が寛げるようなお家ですね。
幾つか人の住まなくなった場所はありますが、没さんのような力をお持ちの方がいつもいらっしゃるとは限らないですし……なるべく街から近いところが良いですよね?」
伏し目がちに、適していそうな条件を呟くキヌ。
彼女が霧を渡って行ける範囲に丁度良い場所があるか……二人がしばらく固唾を呑んで見守っていると、近くの桜の枝が揺れた。
桜に付いた虫を食べていたらしい小鳥が翼をはためかせ、三人に見える枝に停まる。
そしてピィーチチチ、と鳴いてから空へ飛び立った。
「あの、付いてきて欲しいそうです」
「……え?」
「行こう、天野!」
よく分からないうちに小鳥を追う事になった二人を、キヌは「お気を付けて」と見送るのだった。
「はうっ……!」
「大丈夫か、没」
「これくらい平気なの。鳥さんは?」
「まだ追える。……でも、地上の道は考慮してくれなそうだよ」
茂みに斜面に、小鳥を追う没と天野は突っ込んでいかなければならなかった。
服が引っ掛かったり、手指に細かい傷がついたりしてしまったけれど、それでも足を止めなかったのは――予感があったから。
道なき道を下って、時に滑り落ちて辿り着いた先に、思っていたような少々開けたなだらかな地面があった。
一本そびえたケヤキの枝に停まった小鳥が、合図のようにチチ、とさえずり飛び去った。
その向こうに見えたものが、二人のくたびれた足を突き動かした。
小屋だ。
随分古いものに見えたが、近付くと更にボロボロなのが見て取れる。
「これは……酷いな」
戸口から覗き込んだ天野は、大量にぶら下がっている蜘蛛の巣に顔を顰めた。
放置されてから、数十年単位の時が過ぎたような荒れようだった。
天井からは光が漏れているし、壁は漆喰が剥がれ、木で組まれた部分も隙間だらけ。
幸い柱は丈夫で無事なようだが、ちゃんと改修しないと雨風凌ぐにも難儀しそうだ。
僅かに生活の跡を残す道具類から、ここはかつて猟師が住んでいたのではないかと思われた。
「天野!」
彼が小屋の状態を確かめていると、裏手から没に呼ばれた。
その声音は明るく、悪い報せではなさそうだ。
没が待つ裏手の岩がゴロゴロしている場所に行くと、山の斜面から続く壁のようになった岩の間から清水が湧き出ていた。
周囲には水を溜めていた桶らしき木板が朽ちて散乱している。
「冷たくて美味しいの♪」
「本当だ……」
ひんやりとした水で喉を潤すと、ここまでの疲れが癒えるようだ。
市街へのルートを探ろうとすると、意外と桜台墓地やお寺の近辺だった事が分かった。
後で土地の事を調べたところ、半世紀近く前は猟師の夫婦が住んでいたらしい事も分かった。
その夫婦も今は亡くなり、縁のある人物が土地を相続したようだが、その人は一度も寝子島を訪れてはいないという。
「直すの大変みたいだけど、ここなら隠れ家に出来そうさね」
「滅多な事でもなければ、他の人にも見付からないだろうしね」
二人は頷き合って廃墟を後にした。
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
霧の中に佇む花
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月08日
参加申し込みの期限
2013年05月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!