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天使または悪魔が降ってきた!
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●真夜中の訪問者
「……?」
夜。
いつものように散歩に行こうとして。
桜 月
は、誰かが自分を見つめていることに気づいた。
「誰だ?」
暗がりの中に問う。
「こんばんは」
やや間を置いて、進み出てきたその姿は、月にほかならなかった。
自分とそっくりなその女性に、月が目を丸くする。
「誰、だ?」
「もう、驚いてないで。挨拶したらし返さなきゃ!」
ぷく、と頬を膨らませる二人目の月。
その背には、夜闇を具現化したような黒い翼があった。
「見て気づいたかもしれないけれど、私は悪魔よ」
「悪魔?」
「そう。あなたに話があって来たの」
「話、か」
「……意外と驚きが少ないのね?」
「不思議な現象に、いろいろ巻き込まれてきたからな」
月はあまり表情を変えずに、しかし興味深く自分の姿をした悪魔を見つめた。少々、女性っぽい仕草や言葉遣いだが、外見や声は月のものだ……と思う。
「じゃあ一緒に散歩しようか」
「んもう、もうちょっとフツウじゃない対応してよねー」
不満そうな悪魔をしたがえ、月は夜の街へと歩き出した。
「悪魔って、人を堕落させにくるんじゃないのか?」
「そういうこともするけど」
月と悪魔は、散歩をしながらナチュラルに会話をしていた。
「あたしって上昇志向なワケ。ほら、ゲームでも難易度ってあるでしょ? 私はイージーモードじゃなくてハードモードで勝ちたいの」
「私の堕落は易しい、と言ってるのか?」
「だってそうでしょ。心の支えなんて分かり易いわ」
悪魔がニヤッと笑う。
「ほら、よく一緒にいる子」
「冬華さん?」
「そう。あの子にもしも何かあった時、大丈夫なように強くなってくれなきゃ――」
悪魔が口を閉ざした。月が突然、鋭い一瞥を悪魔に投げていたのだ。
「な、なによ!」
「彼女に何かしてないだろうな?」
「してるワケないでしょ! イージーは嫌だって言ったじゃない」
「……そうか」
月が再び前を見て歩き出す。悪魔が不満そうに口を開く。
「ほらそういうとこ」
「大切な人に何かあれば、こういうのは普通の反応じゃないのか」
「あなたはそれだけでおしまいって言ってるの」
月は反論したい気もしたが、自分の顔をした悪魔の言うことに一理がないわけではないと思い直して、言葉を選ぶことにした。
「……誰にだって不幸は訪れる、それが冬華との別れならそれに耐えられるように強くなるさ」
「へぇ、前向きね」
「だけどそれは事故とか病気とか、どうしようもない事に対してだ」
本当はそう言うのも起きて欲しくないが……と、月は心の中で付け加える。
「もし、彼女が私から離れるっていうことを言ってるのなら、そんな気が起きないよう常日頃から努力しよう」
「きっちり首輪をつけておくと」
「……口が悪いな?」
「悪魔だもの♪」
軽く睨み、息を吐く。
悪魔に怒ったところでしょうがない。
「君もそうなるよう、手伝ってくれるだろう?」
「え。なんで私が」
「言ったろう、ハードモードがいいって」
「う。そういえば……はぁ、いいわ。もしもの時は手を貸してあげる」
「ああ、よろしく頼む」
悪魔を言い負かして、月は笑った。
散歩は続く。
「もう、私は独りじゃないんだな」
「もう一回一人になっても強くあってね、っていうのが私の要望なんだけど?」
悪魔が真面目な顔で忠告してくる。
「いい? 一度あったものがなくなるって、最初から何もないより予想外のダメージが……って、なに笑ってるのよ?」
「だって、君もいるだろう?」
月が悪魔を指差した。
「君とも出会って、私は一人じゃないと……何で両頬を引っ張るのさ、痛いよ」
「うるさい」
悪魔の顔が赤くなっていた。
●
「どなたでしょうか?」
夜更けにされたノックに、
北条 冬華
は不思議に思いながらも扉を開けた。
一応、アパートの防犯はしっかりしている。それでも、念のためチェーンをつけたまま外をうかがう。
「え……」
一瞬だけ、そこに鏡があるのかと思った。
「こんばんは」
どこか艶めいた声が相手の口から聞こえる。
驚く冬華に妖しく微笑むのは、冬華と瓜二つの容姿をした女性だった。
ただ、その格好は異様だった。
ラバーのような黒い布地のワンピースは、水着やレオタードのように体にピッタリ張り付いている。
それでいて、胸元は大胆に開いていた。対比するように白い肌は艶かしくて、思わず冬華も目がそこにいってしまう。
下はハイレグで、とても色っぽい。
手には肘上丈の手袋、太股にはサイハイソックス。足には皮のブーツを履いている。
背には悪魔を思わせる黒い翼、お尻からは尻尾がのぞいている。
伝承や、最近のゲームなどで出てくるサキュバスに近い姿だろうか。本人の浮かべる表情と相まって、コスプレにしてはかなりの完成度だろう。
(なんて恥ずかしい恰好をしてるんでしょう……)
冬華は我が事のように頬を赤らめた。
いや、実際的な問題は、目の前の女性が自分とそっくりな姿であることだ。
「あなたは一体……」
「誰でしょうね、ふふふ」
困惑する冬華をからかうように、その女性が――悪魔の冬華は笑った。
思わず見入ってしまう、蠱惑的な笑顔だ。
「ねぇ、ちょっとそこを散歩しない?一緒に来たら教えてあげる」
「今から、ですか?」
友好的な誘いに、冬華は眉をひそめる。
「別に、嫌ならいいわ。このまま繁華街にでも行くだけだし」
「やめてくださいっ」
反射的に冬華は叫んだ。そんなことをされたら、どんな誤解を受けるか分かったものではない。
「……分かりました。行きますから」
しぶしぶ応じ、冬華は外に出る。
「可愛い服ね」
悪魔が冬華の服を見て微笑む。
冬華はセーターに、タイトなスリット入りスカートという出で立ちだった。悪魔が舌なめずりをする。
「清楚な感じがしていいわ。もう少し色気が欲しいけれど」
「あなたは、羞恥心を持った方がいいのでは」
おっとりした口調の中に不快なものを混ぜて、冬華は悪魔の後に続いて行く。
幸い、人目は避けてくれるようだった。近くの公園に入ると、木々の立ち並ぶ暗がりへと歩いていく。
「ここ、月が綺麗じゃない? 静かでいい場所よね」
「それより、そろそろ話してください」
「私の正体と、来た理由?」
冬華とそっくりな顔で、ミステリアスに微笑する女。
「私が誰かより、目的の方が気になってそうね……貴女に教えに来たのよ」
「教える……?」
「そう。欲望に素直になれ……ってね」
悪魔が止まった。冬華は女から距離を取る形で、木を背にして立ち止まる。
「欲望、ですか?」
「そう。貴女が抱えている欲望」
不可解な顔をする冬華に、悪魔はゆっくりと続きを言った。
「貴女の雇い主、
桜 月
は貴女に惚れているわ」
「!」
「だから、存分に貪ってあげなさいな」
「むさぼ――!?」
一瞬どきりとした冬華は、相手の言ってる意味を理解して真っ赤になった。
「貴女も、その身体を持て余しているんじゃない?」
「何を言って……」
「今から二人で行きましょうよ。一晩じっくりかけて、彼女を私たちの虜にしてあげるの」
「やめてください!」
平然と破廉恥な事ばかり言う女に、冬華の中でなにかが爆発した。
「あの人は私の大切な人なんです。大事な人なんです! それを……そんな考え方間違ってます。私たちの問題に、悪魔は黙っててください!」
感情のまま叫ぶ冬華に、妖艶な冬華はしかし笑みを崩さなかった。
「嘘つき。今、心の奥底では魅力的に感じたんじゃない?」
「……っ」
挑発する悪魔に、冬華は動いた。ボクシングで培った歩法を利用して、不意を突いて肉薄する。
「えっ……」
突き入れた拳は、しかし空を切った。
「貴女もさっき言ったじゃない。悪魔って」
するりと移動しながら、悪魔の冬華が嗤った。
「私は貴女。貴女は私。それくらい私もできるわよ?」
悪魔の翼がばさりと羽ばたいた。
冬華と同等、いやそれ以上の動きで近づくと、そっと指先で触れてくる。
パン!
「ひゃ!?」
電撃のようなものが弾け、それだけで冬華は倒れたまま動けなくなった。
「欲望を否定するなら、身体に聞いてあげるわ」
悪魔の指が、冬華の服にかかる。
「や、め……」
「自分だもの。よく知ってるわ」
草むらの中で、服が破られる音と少女の悲鳴が響いた。
●
翌日。
「冬華さん、昨日の夜、何かなかっただろうか?」
ふとした昼時に、月は冬華にそう言った。
問われ、冬華の肩がピクリと震える。
「昨夜、ですか?」
「実は、散歩のときに私そっくりの悪魔が現われたんだ」
「え……」
言葉を失った冬華の表情に、月も悟ったようだった。
「そうか、冬華さんのところにも」
「はい……」
赤くなって、冬華はコクンとうなずいた。
ため息のような吐息を出して、呟く。
「月さんも、激しく乱れてしまったんですね……」
一瞬の沈黙が訪れる。
「え?」
「……え?」
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担当ゲームマスター
叶エイジャ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月26日
参加申し込みの期限
2016年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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