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冥界行き魔行列車の旅
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【死者の街】
「死んだ人と会える……ですか。ふぅん」
すまし顔でつぶやいた
屋敷野 梢
にだって、
そんな相手
がいないわけではないのです。ちらちらと氷片きらめく窓の外、銀色の空の下を探してみたくもなるのです。
けれど梢は、気の無いフリ。クールに言いました。
「……ま! 今回は、探さないでおきます。私も大人になったってことですねー、ふふん……」
「うわ、また人間かよ! なんだ、今日はやけに人間が多いじゃねェか」
「ヒョヒョ。大悪魔カンシャックともあろう者が、ずいぶんと腰が引けておりますなぁ」
「るせェ!」
梢のアンニュイを晴らすように騒がしくやってきたのは、背中に翼を持つ、ふたりの悪魔でした。
初対面、けれど聞こえた名前にピン、と閃いた梢は、
「あれっ。もしかして……カンシャックさんに、ペッテン・シーさん? 少しですけど、仲間から聞いてますよー」
悪魔やら天使やら、そんな言葉が乱れ飛ぶ
先日のできごと
では、梢も背中に白い翼を生やして、天界の空をふわりと飛んだものです。そんな中、魔界へ飛ばされた仲間たちの幾人かは、不思議な石を巡り、この大悪魔たちと激しい攻防を繰り広げたのだとか。
「いいなー、私もペッテンさんと遊びたかったなー」
「ヒョッヒョ! なるほど、あの方々のお知り合いでしたか。いやいや、世界は狭いものですな」
「あ、でもカンシャックさんはダメです! 私は優しくて優しくて、虫も殺せないよーなか弱い女の子なんですからねー、叩いたら虫みたいに潰れちゃいますよー?」
「頼まれたってやんねェよ……こちとら、てめェらが見た目と違ェってな身に染みてンだ。騙されねェぞ!」
噂どおり、あるいはそれよりいくらか丸くも見える、ふたりの悪魔たち。気付くと巻き込まれていたらしい、こんな奇妙な列車旅のひと時の連れ合いとするのもなかなか、楽しいものかもしれません。
にゃあーん!
「あっ、にゃんこ……!」
いつでもどこでも、可愛らしい猫との出会いは、
綾辻 綾花
の楽しみのひとつです……たとえそれが、どんな猫であったとしても。
ぼんやりと淡く蒼い光を帯びた、一匹のアメリカンショートヘア。その飼い主であるらしい女性もまた、なぜだか、蒼くぼうっと輝いています。
「この子がいなかったら、今頃わたし、どうなっていたことか」
綾花の視線に気づき、女性は笑みを浮かべて、ぽつりとそんなことを言いました。近くにいるのに遠いような、この世のものではないような、何だか不思議な声でした。
「彼が死んじゃって……とても絶望していたの。どうにかなりそうなほどに……でも、この子がわたしを慰めてくれた。彼と一緒に育てた、この子が……」
綾花に語りかけているようで、どこかとりとめなく自分自身へとつぶやいているようで。冥界行き魔行列車……綾花も、それが死者の語る言葉であるのだと、とうに気付いていました。
「でも……結局、この子まで巻き込んでしまった。一緒に……」
詳しい事情は、もちろん分かりません。ふに、と鳴いた猫を抱き上げ、安堵と後悔の狭間に揺れるような女性の、おぼろげで消え入りそうな声へ。綾花は、
「彼……旦那さん、でしょうか。彼氏さんですか?」
「恋人……もうすぐ結婚する予定だったの」
「素敵ですね」
ごろごろと鳴らす猫の喉元をくりくりと撫でてやりながら、ふんわり。優しい微笑みを浮かべて、言いました。
「これからもずうっとずうっと、一緒にいられるだなんて。この子も、彼氏さんも、寂しくないですね」
女性はどこか、きょとん、とした顔を浮かべたものの……やがて綾花につられたように、ふっ、と頬を緩めて。ふわふわな猫の背中へ、愛おしそうに鼻を埋めました。
「うわぁ……! すごいですね」
「へー、これがコープスタウンですかー」
かたん、かたん。かたん、かたん。ボックスシートに腰かけた綾花、梢、それに悪魔のふたり。窓の外、列車は賑やかな街並みを映し出し、やがて駅へと止まりました。
「死者の暮らす街、コープスタウンですな。冥界にあるものはすべからく死物ですが、これほどに多くが集う場所は他にありますまい。ヒョヒョヒョ」
「辛気臭ェところだが、ま、見てる分にゃ楽しめるぜ」
3~4階建ての背の高い建物が連なり、通りにはガス灯が立ち並び……けれどそこに灯るのは、まるで人魂のような蒼い炎です。
道行く人々は、もちろん死者たちばかり。蒼く揺らめく光を帯びて、ぼんやりとした表情を浮かべて、時には死んだ犬を連れて。死んだ馬が引く、蒼い炎に包まれた幽霊馬車に乗って。彼らはどこかゆっくりとした歩調で、死者の町を闊歩しています。
たとえるならヴィクトリア朝時代、一見華やかながらもどこか後ろ暗い影を落とす、古き良きイギリスの街並みといったところ。ただ、それだけ多くの住人たちが目に入りながらも、聞こえてくるのは遠く風に乗って届く、かすれたレコードのメロディだけ。
「なんか、賑やかなよーな、寂しいよーな……不思議な場所ですねー」
「これが死者にとって、心地良いということなのでしょうな。生きている我々には、どうにも理解しにくいものですが」
「切り裂きジャックが出てきそう……」
梢とペッテン・シーのそんな会話に、綾花もまた、こくりとうなずいたところで。
「……あっ」
駅のホーム。目に付いたのは蒼い猫と、先ほどのあの女性。
彼女の目の前に立っているのは、ひとりの男性です。死者たちはそっと静かに抱き合って、ついばむようなキスを交わして、微笑み合って。やがて足元の猫を促して、腕を絡ませながら仲睦まじく、コープスタウンの街並みへと向かって歩き出しました。
ふと、猫はふたりの飼い主を追うさなかに、こちらをくるりと振り返ってひと声、にゃあん。綾花は少しだけ感じた寂寥と、去っていくふたりへのあたたかな想いを胸に、ひらり。猫へと小さく、手を振りました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月11日
参加申し込みの期限
2016年09月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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