【スキー＆スノボ合宿】白銀の世界へようこそ！｜リアクション

【スキー＆スノボ合宿】白銀の世界へようこそ！

●中・上級者コースの様子

　初心者コース同様、準備運動、転び方、起き上がり方を講習で指導してもらった中・上級者の生徒達は、自由に滑る時間に喜んだ。
　上手に滑ろうと更に練習に頑張る生徒もいれば、早く、楽しく滑る生徒も。
「ポンと飛び跳ねて後ろ向きで滑ったり回転するには、ミニスキー１番なのだ」
　後木真央はストックを使わず、ゲレンデのこぶを利用し１回転半～２回転を。
「カカカ！　なかなか上手いじゃないか後木。その調子だぞ」
「ギリギリだけど回転できたのだ！」
　高野先生に褒められ嬉しくなった真央は、もっと上手に、ダイナミックに回転できるよう更に滑りこむ。
「雪山登山なら慣れているが、スキーだと勝手が違うところがあるな」
　緩やかな傾斜面から滑ろう、と龍目豪はカービングターンの練習を。
　その間、初心者コースのインストラクターのお姉さんを見て、あっちにすれば良かったかな……と思ったり。
「龍目、集中力がなってないぞ！」
　お姉さんインストラクターに見惚れていたのを気づかれ、高野先生に「基礎からやり直し！」としごかれることに。

「講習はお手本に近いカンジのものだったな。大体のことはできるから、ちゃっちゃと滑りに行きたかったんだけど」
「午後はどうしたって講習がメインだし、ナイターとかでないと自由には滑られないわよね」
　ま、しょうがないか、と肩をすくめる白真白に、上級者コースでより難易度の高い滑り方やスキルを学んだ羽生碧南も同感だった。
　待ちに待った時間となったので、２人は真っ先にリフトで一番上まで行き、思う存分、時間まで滑ることに。
「合宿中に全コースを制覇したいよね。その中で気に入ったコースを周回！　私、夜も滑りに行くんだけど一緒に行く？」
「行く！　私もナイターで滑りたいから」
　真白は講習からナイターまで滑りまくる気マンマン、碧南は自由に滑りたいからナイターに行くと意気投合。
「真央ちゃんも一緒に行くのだ！」
「真央が行くなら、俺も新聞部の取材ついでに」
　２人の話を聞いた真央と八神修。修にスキーを教わっていた常闇月。
　初心者コースの撮影を終え、修に写真を確認してもらおうと合流した椿美咲紀も一緒に行くことに。
「探検の時は暗くなってから出歩くことはないから、たまにはナイターも楽しみたいぜ！　俺も一緒に行っていいか？」
　楽しいことは大勢が一番、ということで、豪も加わった。
　
　ウィンタースポーツが大の得意でスキー経験豊富、腕前は最上級なナスティ・クローヴァは、いつの間にかイケメンインストラクターに滑り方を教えていた。
　自分より教え方が上手だったので、インストラクターは頭が彼女に頭が上がらなかった。
「さすがでござるな、ナスティ殿。お手柔らかに頼むでござるよ」
「スケートの次は、スキーでございますね」
　夏神零とはスケートも一緒に滑ったことがあるので、スキーが滑れるのが楽しみだった。
　日ごろから様々な鍛錬をしている、運動神経抜群なので、ナスティが教えたことを吸収した零は滑り方をすぐ覚えた。
「飲み込みが早いようですわね。零さん、どんなスポーツもお上手ですね」
「ナスティ殿の教え方が上手だからでござる」
　自由時間やナイターでは、ふたりっきりで思う存分滑ろうと約束した２人は、講習の間、みっちり練習することに。

　中・上級者コースの注目の的は、スノボなら波乗り同様お手の物な七峯亨。
　スラロームやジャンプで体を一通り慣らしきった後、急斜面のコースへ移動して波乗りするかのようにアクロバティックに滑る彼は、女子生徒や女性客の注目の的となった。
「私も負けていられないな。カカカ！　七峯、どっちが上手く滑るか勝負だ！」
　生徒に負けられない、と対抗意識を燃やす高野先生も亨に続き滑り始めた。
「いいぜ。やるからには全力でいくからな」
　イケメンインストラクターと周囲の生徒達は、亨と高野先生の真剣勝負を真剣に見つめていた。
　それほどまでに、２人の実力は相当なものであった。