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パーフェクトワールドⅢ ~迷い仔達は異界の城に踊る~
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翼獣達の姿が扉の向こうに消えると、荒野には束の間の静寂が落ちた。
ザッと靴を鳴らして、一歩歩み出たのは
御剣 刀
だ。
「じゃあ、話をするか。これで対等な立場で渡り合える」
刀の言葉に、呆れたような息を吐くクローネ。
「仲良く話し合うことなんて……」
「僕は……、先生も、一閃さんも、初ちゃんも……全員で帰りたいと思ってる」
毅然とした声で、
恵御納 夏朝
がクローネのぼやきを遮る。
クローネが、幾らか苛立ったような声を出した。
「ちょっと。あんた、それが通ると思ってるの?」
「話には、まだ続きがある。僕としては皆で帰りたいけど……」
津止 孝道
先生、犬杜 一閃、犬杜 初。
自分の気持ちよりも3人の意思を尊重したいと、夏朝は真摯に言った。
「あら、思ってたよりも殊勝な心掛けじゃない」
「勘違いはしないで。君じゃなくて、3人の気持ちを知りたいんだ」
夏朝の言い分に、ふん、と息を吐いて、クローネは目と翼で初へと合図を送る。
頷いて、初が緊張した面持ちで口を開いた。
「――ういは、どこまでもクローネ様の味方です」
満足げに、クローネが喉を鳴らした。
しかし、次に続いたのは、「だけど」という言葉。
「一度……ういは、寝子島に帰りたいと思います。一閃お兄ちゃんと一緒に」
クローネが「は?」と険のある声を漏らす。一閃が初の方を見て目を瞠る。
魔性のカラスの苛立たしげな声を耳に、
大天使 天吏
は口の中をきゅうと噛んだ。
「……初、あんた本気で言ってるの?」
「本気、です。でも、クローネ様を裏切るような真似は決していたしません」
自分がクローネを裏切らない限り、どこにいたとしても従兄はクローネに逆らえないはずだと初は言う。
「ういが、寝子島で、お兄ちゃんを縛る鎖になります。……その代わり、うい、学校に行くから。お兄ちゃん」
己の想いを伝え切って、初は
桜庭 円
の方へと「これでどう?」とでも言いたげな眼差しを寄越した。
クローネ側についたままでもいいから新しい道を歩んでほしい。
自分の言葉が初の心を確かに動かしたらしいという事実を前に、円は笑みを返してみせた。
一方、天吏は固唾を飲んでクローネの次の挙動を待つ。
(まさか、こんなことを言い出すだなんて……クローネ様は、どうお思いになるかしら)
沈黙を破ったのは、クローネその人の笑い声だった。カラスの神は高らかに笑って、
「鎖、鎖ねぇ。面白いじゃない、初。誰の入れ知恵か知らないけど……いいわ、採用」
どうせ一からやり直しだから、この際一閃も一度寝子島に戻しても構わない。
そこまで話を聞き終えて、初が、ほっと息を吐いた。
そして、クローネの反応に――すかさず、天吏は初の手を握る。
(鎖で縛るのを、クローネ様が良しとするなら……)
縛する力をより強固にするのだって、彼女の意思に沿うものだろう。
天吏が初と繋いだ手を翳してみせると、一閃の表情に混乱の色が乗る。
「ごめんなさいね、真実は黒なの。クローネ様の黒。貴方に初ちゃんは裏切れないわよね?」
クローネ派であることを隠し、先に、一閃の心も甘く絡め取らんと動いていた天吏。
一閃の顔が痛いように歪められるのに、天吏は自分の撒いた種が存外立派に育っていたことを知った。
くつ、とその喉が小さく鳴る。
(そう、存分に翻弄されて頂戴ね。その方が、動かしやすい駒になるだろうから)
全て思うままとはいかなかったが、クローネが満足そうであること、それが肝要だった。
そして、天吏を見遣るクローネの瞳は、確かに「よくやった」と語っているのだから。
心を躍らせる天吏とは対照的に、さらしたように顔色を無くした一閃が一歩ふらつく。
その背に、
御巫 時子
は己の手をそっと添えた。
「一緒に帰りましょう。その先は……きっと、何とかなります」
時子の手のひらの、言葉の温もりは、一閃の心に確かに沁み込んだようだった。
ああ、とだけ呟いた男の声は、震える中にも幾らか芯を取り戻している。と、
「アタシは! この世界に残るわん!」
力強く宣言したのは、
ミッシェル・ナイスゲイ
。
クローネが、今度こそ呆れ果てたふうな声を出す。
「あのね、あんたには聞いてないのよ」
「だけどアタシは、クローネちゃんの世界を守りたいのよ~ん!」
美味しい料理やお酒も提供可能だと、ミッシェルは健気(?)にPR。しかしクローネは、
「この世界のどこをさがしたって、それを作る為の材料すらないわよ」
と、それをバッサリと切り捨てた。
「ううっ、クローネちゃんに振られちゃったわん……!」
なんて、盛大に肩を落とすミッシェルだったが、
「ま、あんたの作るカクテルには、機会があればまた会いたいところだけど」
だから益々腕を上げておいて頂戴ねとクローネが零せば、「勿論よ~ん♪」とその顔には笑顔が灯る。
「話を本題に戻しましょうか」
肩を竦め、ごく落ち着き払ってそう言葉を零したのは
仙藤 紫
だ。
「津止先生。先生のご意思を聞かせてください」
言った紫の顔を見て、生徒達の顔を見回して――津止先生は、ぽつと口を開いた。
「私は……クローネ、君の元に残ろうと思う」
あら、とクローネが意外そうな声を上げる。
「どうせ嫌がるだろうから無理矢理……って思ってたのに、一体、何を企んでるの?」
「企みはないが、取引をして貰う。私は残る。代わりに、生徒達の無事の確約が欲しい」
渋い顔のまま言い切った津止先生を前に、あっは、とクローネは笑った。
「随分と生徒思いなのねぇ。健気すぎて笑えちゃうわ、センセイ」
津止先生は、もう口を開かない。
代わりのように、
骨削 瓢
がへらりと口元に笑みを形作った。
「つまりつまり? これであっしは扉の使用権を勝ち得た、ってことかねぇ」
「このまますんなり話が通れば、ね」
瓢とクローネが言葉を交わすのを耳に、
勅使河原 悠
は表情を曇らせる。
(私は……津止先生も、寝子島に連れて帰りたい)
その為にもと、悠はクローネの前へと歩みを進めた。
「あの……どうして、津止先生が必要、なんですか……?」
素直に答えると思う? とクローネが小馬鹿にしたような声を出す。
けれど、悠は一歩も退かなかった。
(津止先生のろっこんの能力は、世界間の扉を見る事……)
そして津止先生を捕えたということは、恐らくクローネにはその力が必要なのだ。
一つ息を吐いて、悠はクローネへと言葉を手渡した。
「どこか、別の世界への扉を探してた……そうじゃない、ですか?」
今度の問いには、興味深げな顔をして悠の顔をまじまじと見遣るクローネ。
「ふぅん……ま、そうなるわよね」
「誤魔化さないんですね……」
「だって、あの辛気臭いおっさんに他に使い道があると思う?」
大当たりのご褒美よと、クローネは微笑を零した。と、その時である。
――ドォン!
唐突な爆発音に、クローネを含む、多くの者の注意が引き付けられる。
その隙を突いて――
サキリ・デイジーカッター
は、脳内に空間を切り裂いた。
瞬間移動の能力を発動させて、津止先生を抱えるや、『世界を結ぶ扉』へととび込む。
隠し持っていた紅玉の実を弾き飛ばしたのも、クローネを出し抜く為のサキリの策の内。
(やった……!)
と、夏朝は胸をどきどきとさせていた。
こっそりと、ねこシールで津止先生を軽くして、作戦の成功に資した夏朝である。というのも、
「皆、サキリに続け!」
と今まさに声を張った
新田 亮
のメモを、『邂逅のギャラリー』にて目にしていたから。
亮のしたためたメモには、最低でも津止先生を連れ帰る、その為の作戦が記されていた。
寝子島への帰還を望む場合は、異世界に残ると宣言してほしいと。
亮は、メモを用いて津止先生に伝えていたのだ。
そして別のメモで、力を貸してほしい旨をサキリにも伝達していた――。
尤も、サキリの方も、元よりクローネにひと泡吹かせるつもりだったのだけれど。
ともかくも、『世界を結ぶ扉』を閉じられてしまっては終いである。
一行は、状況を把握するや扉へと駆け出した。
(きゅーちゃんは……連れて帰るか!)
と、肩にコウモリを乗せたままの円が、えい! と扉の向こうに消えた時、
「待ちなさい!」
時子に手を引かれるままになっていた一閃の腕を、天吏が掴んだ。
その後ろには、ミッシェルが、瓢が、初が控えている。
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月15日
参加申し込みの期限
2016年10月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月22日 11時00分
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