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輪廻傀儡のグランギニョル
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●双つの蝶が目指す未来
(……人形師様、お父様の為に戦い続ければいいのね)
そう言って、藍と蒼が混じった不思議な双眸を瞬きさせた少女――
菫青 醒夜子
は、陶磁器を思わせるほっそりとした指先で、ぱらぱらと本の頁を捲る。
けれど目覚めたばかりの身体は眠くて、未だふわふわと現実と虚構のはざまを漂っているようだった。それでも、うつくしさと残酷さが入り混じる、ただひとりの主の為に劇を演じることが出来るのは、彼女にとって至上の悦びだ。
「ねぇ、あの星はまるで蛍石のようね」
――ふと囁くのは、応えを求めぬ戯れの言葉。絵本の挿絵からふと目を逸らし、醒夜子は本棚の近くにあった鉱石――蛍石の原石を手に取った。それを両手で包み込んで祈りを捧げると、彼女の周りには微かな碧を滲ませた、透明な翅を持つ蝶が優美に舞う。
(お行きなさい)
自分の周りを羽ばたく鉱石の蝶は、醒夜子が持つろっこんの力によるものだ。蝶自身は飛ぶことしか出来ない――けれど、それだけで十分だった。ひらひらと舞う蝶に誘われ、此方へとやって来た人形がそちらへ目を向けた時。待ち伏せを行っていた醒夜子は、弾かれたように飛び出していた。
「――!」
本と本の間に挟んでいた槍を手に、血のように紅いドレスが大きく翻る。浮世離れした雰囲気とは裏腹に、少女の一撃は何処までも鋭かった。電光石火の突きは、僅かな躊躇いも無く人形の刻印を貫いており――そのまま哀れな同胞は、力を失ってその場に崩れ落ちる。
――そうして。人形を見下ろす醒夜子の、うすぼんやりとした思考が次第に明確になっていって。けれど彼女の出した結論は、あくまで人形師の為に戦い続けることだった。
「壊れる。生まれる。壊れる。生まれる」
無邪気な歌を口ずさみながら、まるで優雅に散歩を楽しむような足取りで、醒夜子は屋敷の中を進んでいく。最後のひとりになるまで、只々壊して、壊して――偉大なるお父様の寵愛を一身に受ける為に。
「昼と夜を私たちは支配できず、私たちは生と死を支配できる」
(――っ!?)
屋敷を震わせる、人形たちの声なき声――聞こえる筈の無いそれが聞こえたような気がして、
屋敷野 梢
は思わず己の身体を抱きしめた。
見上げる天井に広がるのは、異形の神々が戯れるフレスコ画。極彩色の薔薇模様のステンドグラスから光降り注ぐ此処は、古びた礼拝堂のようだ。
(恐らく、違和を感じている人は私だけじゃないようですが……でも、意志がバレたら後々厄介そーです)
――ならば、自分に出来ることは何か。素早く考えを巡らせる梢の出した結論は、支配された人形になりきることだった。
その上で意志を持たぬ人形を見極め、数を減らすこと。そして、最後の最後に主の期待を裏切ること――ならば、と動き出そうとした梢の後ろで、その時かつんと軽やかな靴音が響いた。
「……これが、偽りの日常だって解ります」
抑揚をつけず平坦な声で、淡々と梢は背後の同胞へと語りかける。出来ればろっこんの力で、自身を蝶に変えて飛び出したかったのだが、人形となった肉体には作用しなかったのだ。
「けど、今の私には我が主が全て。我が主の命に従うだけ……貴方もそうでしょう?」
長い三つ編みを揺らして、梢がくるりと背後を振り返る。――其処に佇んでいたのは、無表情で槍を握りしめる醒夜子だった。もしや彼女も意志を持つ者か、と梢は咄嗟に思うが、取り敢えずはお芝居を続けようと声を張り上げておく。
「それとも……貴方は出来損ないでしょうか? どちらにしても、私がここで殺すことに変わりはないのですが!」
と――その梢の言葉を聞いた醒夜子は、夢見るようなまなざしで彼女を見つめながら、そっと瞳を細めた。
「素敵な夢ね、お姉さま。けれど、人形師……お父様の所に駒を進めて、愛されるのは私一人だけで十分」
「……え?」
人形たちは元いた世界に帰りたい筈、と思っていた梢の期待は残酷にも裏切られる。意志を取り戻した上でこの悪夢に身を置くことを選んだものが、まさか存在するなんて――。
「――じゃあ、死んで?」
雪の気配を孕んだ醒夜子の白い髪。それを飾るヘッドドレスに咲き誇る深紅の薔薇は、芳しい血の芳香を漂わせているよう。明確な殺意を持って突き出された槍を、咄嗟に梢は手にした巨大な裁縫針で受ける。
「私は、自分の世界に帰りたいです……っ!」
わざと戦いを長引かせようと考えていた彼女は、ひたすら破壊の意志を宿して襲い掛かってくる醒夜子の勢いに呑まれ、徐々に壁際へと追い詰められていった。
露骨な時間稼ぎは無理――ならば此方も腹を括るしかないと決意した梢は、一転して裁縫針を棍のように操り、槍を持つ醒夜子の手を狙い打つ。
(私が、本当に戦うべき相手は人形師ですから)
その一瞬の隙を突いて、梢は礼拝堂から飛び出した。もう人形たちの数も大分減っただろう。ならば目指す場所は――最初に自分たちが集められた、主の居る玉座の間だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
柚烏
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月20日
参加申し込みの期限
2016年08月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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