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輪廻傀儡のグランギニョル
【輪廻傀儡のグランギニョル】 春紗の邂逅
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●春紗の邂逅
ゴシックパンクのスタイルをした
楢木 春彦
は、朦朧とした意識の中を彷徨っていた。
「戦う……? 壊せばイイ……何も考えず……」
視界に捉えた人形目掛けて、彼は剣を振り抜き一息に回廊を駆ける。コートの裾が風を孕んで翻り、獲物に飛び掛かる様はさながら狩りをする獣か。しかし相手も戦扇を振りかざし、叩きつけられた剣を寸前で押しとどめて――そのまま勢いを利用してしたたかに、春彦の胴に痛烈な一撃を叩きこんだ。
――どう、と地面に打ち付けられるが、人形の身体故に痛みも傷も無い。これは神聖な決闘であるのだから、刻印を貫き薔薇を散らさない限り、戦いは終わらないのだ。
(命に従って人形を壊す、それが俺の役目……だよ、な……)
それでも幾度となく打ち合えば、忽ち衣装は擦り切れていく。レザーの生地が引き裂かれ、それでも春彦は無頓着に動き続けて――虚ろな瞳に退廃的な光を宿し、彼はただひたすら剣を振るい続けた。
「俺は……主の人形……のハズ……で……」
唇から零れるひび割れた声は、まるで自分のものではないようだ。目の前の人形に中々止めを刺せぬまま、悪戯に時は過ぎ去っていき――既に見る影も無くなったぼろぼろの衣装を払いのけながら、遂に春彦の剣が相手の刻印に突き刺さった。
(ケド……え、ナニカが違う……?)
――それがきっかけとなり、彼の心を縛っていた鎖が粉々に砕け散る。何か熱いものが次々に溢れ出していく感覚に、思わず叫び声を上げそうになるが、春彦は寸でのところでそれを押しとどめた。
「違うのは……なん、だ……!?」
未だそれはわからないが、戦いを続けていればそれも分かるだろうか。思い出せと囁くような酷い耳鳴りに苛まれながらも、ふらつく足取りで春彦は回廊の先へと向かい始める。
(私はいつからここにいるのかしら)
――そして回廊の先、黒薔薇の咲き乱れる空中庭園で、
一条 紗矢香
は月光に照らされた花たちをぼんやりと見つめていた。分からない……分からないけれど。
「今は、戦わなければいけないのよね」
口にすれば自然と、紗矢香の身体は動き出す。コルセットで引き絞られた華奢な腰――その下で豊かに翻るのはフレアのスカートだ。薔薇の意匠のチョーカーをそっと撫でてから、紗矢香は手にした長槍で辺りを薙ぎ払った。
――くすくすと絡繰めいた微笑みを浮かべながら、彼女と対峙するのは、アンティーク調の巨大鋏を操る少女人形だ。
「……変わった武器を使うのね、でも……!」
再度紗矢香が槍を振るうが、その軌跡は裁断鋏によって容赦なく断ち切られる。キィン、と澄んだ音を立てて硝子が共鳴し、ふたりの奏でる剣戟に巻き込まれた黒薔薇が次々に散っていった。
(あ……)
――と、無慈悲に手折られていく花たちの姿に、紗矢香の意識がふと逸れてしまう。その隙を突いて、鋭利な鋏が彼女に振るわれたが――それを横合いから弾いたのは、突如として突き出された硝子の剣だった。
(目の前に居る奴らは誰だ……見覚えは……くそっ)
その操り手は、空中庭園へ辿り着いた春彦であり。未だ曖昧な記憶を引きずりながら見遣った黒髪の少女は、何故だか彼の心を酷くざわつかせた。
(コイツどっかで会ったこと、ある……のか?)
(……? この茶髪のピアス男は誰? 何で私を庇ったりするのかしら……)
そして戸惑いを隠せないのは、紗矢香も同じ。ピアスの男――春彦は、憤りをぶつけるようにして相手人形の刻印を突き刺したが、僅かな逡巡の後に主の命に従うことにしたのだろう。そのまま今度は、紗矢香へ向けて剣を振るってきた。
「いいわ、向かって来るならあなたの刻印を貫くわ。かかって来なさいよ、春彦……!」
無意識の内に叫んだ言葉に、紗矢香は瞳を丸くして息を呑む。――自分は今、目の前の男を春彦と呼んだ? 一方の春彦も、意識の彼方から飛び込んで来た懐かしい声に、剣を握る手が震え始める。
(サヤ……?)
――不意に浮かんだのは、大切な幼馴染の顔で。そのまま動きを止めた彼の胸へ、勢いを乗せた紗矢香の長槍がゆっくりと吸い込まれていく。
「な……!? 何で急に動きを止めるのよ……! これ位の攻撃、いつものあなたなら避けれる筈でしょう!」
自分に向けて、必死に手を伸ばす紗矢香の姿を碧玉の瞳に映し――ばぁーかと呟くように、春彦の唇が微かに震えた。
(アイツには、ヤッパ勝てねぇ……な)
声にならぬ悪態が消えていく中で、刻印を貫かれた春彦の表情は、不思議な程に穏やかで。しかし、その顔もやがて凍りつき、完全な人形に戻った彼はどさりと庭園の石畳に崩れ落ちる。
「春、彦……!」
――その最期を見届けた紗矢香は、今までの記憶を取り戻した。こんな悪趣味な遊戯に付き合わされていたと思うと頭にくるが、すべての元凶は玉座に座って楽しげにしている男――人形師だ。
「待っていて、春彦。こんな茶番、早く終わらせて帰れるようにするから」
そっと彼の頭を撫でて約束をした紗矢香は、もう振り返ることはない。ざわざわと揺れる黒薔薇――その花弁は彼女を導くように、空の彼方へ舞い上がっていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
柚烏
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月20日
参加申し込みの期限
2016年08月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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