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境内のそんな喧噪とは隔絶したやりとりを繰り返している人たちも、やはり市内にはいるものだ。
「期末試験が終わったの。できれば明日、あなたの家にいってもいいかしら?」
逢えるときには逢いたい、そんな感情が込められた声。
前回の旅行から一週間ほどが経ち、少しだけ仕事に疲れた夜にかかってきた電話。脳内のスケジュール帳をめくった
ヒュー・ヒューバート
は、苦笑しながら
城山 水樹
へ問いかけた。
「構わないけど――旅行が終わったばっかりで、もう試験だったのか?」
「そうよ? じゃあ明日! 御飯の材料買って持っていくから、一緒につくりましょ」
ほがらかな声からは、試験の成績が問題だったようには感じられなかった。
水樹が来訪し一度荷持を置いた後。せっかくのお祭りだからでかけようか、と寝子島神社へ向かった二人。ひとしきり節分祭りの屋台巡りなどを楽しんだ二人は豆巻きなのか、戦闘なのかわからない状態になっている人達の巻き添えを食らいながらも、しょうがないな、と笑いつつ帰路についていた。
祭りの喧噪に包まれた寝子島神社からは離れた木天蓼市内にあるヒューのアパートに帰り着いた二人。水樹が冷蔵庫から取り出したのは、恵方巻の具材。
「調べ見たんたけどなんでもいいみたいだったから」
そう言ってサーモンやマグロなどの刺身、玉子焼、うなぎ、しいたけ、きゅうり、ツナ等多種にわたる材料や海苔を広げていく。まずは酢飯、とばかりに出かける前に炊いていた御飯を、調味料の入ったボウルへ投げ込んだ。
「ほらほら、煽いでっ」
シャリを切りながら軽く混ぜ合わせる。合いの手とばかりに煽いでくれたヒューとの共同作業は、なんとなく楽しかった。
「できたわ、あとは巻くだけね」
作り方は既に調べてきたのだろう。巻きすに海苔を敷いた水樹は、酢飯をのせ、キュウリや刺身、玉子をセットしていく。――若干盛りすぎではないかと、ヒューが思いかけるほどに。
案の定、巻き始めた彼女は、ちょっと巻いては、はたととまり、何か考え込みつつ、力技で巻いていこうとする。
「手伝おうか?」
「大丈夫だから、少し待っててね」
ヒューには微笑みとともに言葉を返し、すぐに、むー、と眉間にしわを寄せる水樹。ヒューは手伝いたそうな素振りをみせるも、「この前のお礼がしたかったの」という彼女の始める前の言葉に、どうしたものか、と手をうろうろさせていた。
「出来たわ」
時々巻きなおしの風情を見せながらも、どうにか太巻きの形に仕上がった一品。お世辞にも、キレイにできているとはいいがたく。端の太さが違ったり、海苔が一部しっとりしてたり――どちらかと言えば、変な形だった。
だが、そんな恵方巻をヒューはひょい、と取り上げ、自分の小皿へと置く。
「君が作ってくれたものだから、僕がもらっていいよね?」
肩を少しだけすくめてそう言うと、もう一つ用意されていた巻きすを手に取った。
ちょっとばかり記憶を手繰るような素振りを見せたものの、すぐさま滑らかな手つきで海苔や具材を扱い始めるヒュー。
「昔ね、母から恵方巻の作り方を教えて、やっぱり一緒に作ったことがあるんだ」
手慣れた手つきに少し驚いた顔を見せる水樹の顔を見て、ヒューは言う。少しだけ翳った表情は、未だに遺体の見つからぬ母の影を、脳裏に思い出してしまったがゆえ。
それでも、漏れ出た想いに心配そうな表情を浮かべる水樹を見て、ヒューは笑う。
「さぁ、できた――交換だ」
「うわぁ、キレイ……」
ぴっちりと揃ったまきめと太さ。具材も彩りを配慮して配されているのが、わかる。お店のものほどとまでは言わないが、自分のものとは明らかに違う……そう思い、少し悲しくなる水樹だったが、食べようよ、と促され、肯いた。
恵方を携帯で確認し、「無言じゃないとだめよ」「はいはい」と他愛もない会話をしつつ、食べ始める。ほんの少しの、重くない沈黙。
「美味しいな――味付けがきちんとしてる」
一足早く食べ終わったヒューに、水樹は眼だけで嬉しそうに微笑んだ。
「おかわり、作るからね」
食べきれないから! ――目で訴える彼女の抗議は聞こえなかったふりをして、ヒューは次の巻物にとりかかるのだった。
食べ終えた後は、ゆっくりと祭りへのお出かけの疲れをいやす。テレビをBGMにして、この一週間の話――仕事でのちょっとしたことや、変な試験問題の話など、雑談を交わしているうちに、時間はあっという間に過ぎ去っていた。
「そろそろ帰らなきゃ」と立ち上がる水樹を送るべく、ヒューも出かける準備をする。
まだ、寒い冬の風でも、手をつないで歩く二人の間の空気を冷やすことはできそうになかった。人気も少なくなってきた、ねこでんの駅。
折よく、電車が近づいてくるのが改札の外から見えて。
「今日は、美味しかった」
「お礼のつもりだったのに、あなたの方がうまく作っちゃうんだもの――もっと練習しておくわ」
来年も、一緒に食べましょうね。言外の意図は、間違いなく伝わったのだろう。手を放して電車に乗ろうとする水樹の腕を、ヒューが軽くつかんで振り向かせた。
ついばむような、軽やかなキス。
「おやすみ」
「……ばか」
笑みを浮かべた水樹は、軽く手をふって改札の中へと、足取り軽く向かっていったのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蒼李月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
24人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月09日
参加申し込みの期限
2016年08月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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