鬼は外、福は内、寝子島の節分祭｜リアクション

鬼は外、福は内、寝子島の節分祭

　そんな光景も、はや少し前。
　日も暮れてだいぶたち、皆家路について、後にはボランティアの人と一緒に掃除をしている聖のみがいた。
　神社の境内を掃き清めていた聖。
「狛猫さん達もお疲れ様でした」
　そう言って鳥居の近くにいる狛猫達をしっかりと拭いてあげていると――ふらふらと、一人の少女がやってくるのが見えた。
「どうかされました――？」
　何やらショックを受けているらしい少女を見て、不思議に思い問いかける少女。
「ちょっとお聞きしたいのだが、衣装は自前でなく貸してもらえたりもしたのだ？」
「ええ」
「うさぎ屋さんできいたのだ、飛び入りでも全然参加できたというのは、ほんとなのだ？」
「ええ、そうですけど」
　そう答えた瞬間、少女がその場にひざから崩れ落ちた。

「真央ちゃんのばか～なのだああああ！！！」

「リサーチ不足にもほどがあるのだ、こんな楽しそうなイベント参加し損ねたと思い込んだのがいけないのだ、どうかしてたのだああああ」

　悲痛な、後木真央の叫びが冬の夜にこだまする。
　どうやら、今年の節分祭は、祭りが終わってもなお騒々しいようだった。

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あとがき

担当マスター：蒼李月
ファンレターはマスターページから！

皆さま、シナリオにご参加いただきありがとうございました！
おっかけたり、おっかけられたり、戦ったり、愛情を交わしあったり、様々悲喜交々な節分祭を楽しんでいただけていれば、幸いです。

年の数だけ豆を食べるっていうことで、小豆をいっぱいつかったぜんざいを食べようと思い立ちました。
食べている途中で、これではあからさまに過剰オーバーだと気づきましたが、まぁそれはそれ。

節分行事は追儺の行事。豆大師さんのように、豆の力で（違）病気を祓い、寒くなる日々を乗り越えて春を待てればよいですが――らっかみタイムの外側は、中秋の名月の気配もちらほらと。
皆さま、季節の変わり目には体調を崩されぬよう、部屋の中をキレイに、ほこりを祓い、日を入れて影を祓い、風邪をいれて湿気を祓い、病を外へと追い出してしまわれるのをお勧めいたします。
ちなみに我が家は諸事情で修羅場なこともあり、どれもあんまりできていない気がするような、しないような……

またの機会にお会いできれば幸いです。
その節には、是非ごひいきにしていただければ、ありがたいなぁ、とか。

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