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● 魔界/忘却の川・3
武道と倫理子は、ニンフや大蛇を警戒して、できるだけ静かに川底を探っていた。
岸に近い浅い部分を探し、さらに川の中ほどまで泳ぎ進めてみたが、それでもまだ見つからない。
「燃える夜光貝というくらいだから、恐らくは強烈な光を発しているんじゃないかと思うのよ」
息継ぎに顔を上げた倫理子が言う。
「そうだよな。潜水してもっと深いところを探してみるしか……と、倫理子ちゃんストップ」
「何?」
武道は無言で川の中を指し示す。影だ。長々と黒い影が、こちらに向かって泳いでくる。
「倫理子ちゃん逃げて」
「あなたは?」
「岸から遠いと対応が難しい。俺が岸におびき寄せるよう泳いで誘導する」
そういうと武道は、倫理子の返事も聞かず、わざと水しぶきを上げて泳ぎ出す。
大蛇は派手な水音を立てる方を獲物と定めたらしく、武道のあとを追い始めた。
ぐんぐん迫って武道の背後で大きく首をもたげる。
「志波さん、危ない!」
武道の頭上越しに美律の尾が振るわれた。
大蛇の首を一発、ベシーン!
打つが早いか美律はそそくさと逃げに転じる。
「わ、わ、わ、怖かった! 離脱、離脱~!! だってあたし、禄に戦えないもん!」
しかしこの一撃が戦況に変化をもたらした。
打ちのめされた大蛇は怒って川の中で激しく暴れた。
バシャバシャと水を跳ね上げる大蛇の尾は、意図せずニンフと戯れていた美沙の頬を、三度もビンタする形になった。驚きと痛みで触手が緩み、抱え込んでいたニンフたちが逃げてしまう。
「こ……のっ、大蛇め!」
赤く腫れた頬を抑え、美沙は怒りを露わにした。
「あたしとニンフさんのキャッキャウフフを邪魔しようとは不届き千万! 万死に値する!! 成敗!!!」
美沙の触手がみるみる蛇に迫った。
「蛇って噛む力自体は対して強くないのよね。でも噛まれると抜け難く逃れ難い歯の形状が問題。噛む力が強くないってことは顎の力がそんなに強くないってことよね。だったら噛まれる前に口を押さえちゃえばOK。そうでしょ!?」
美沙は大蛇に馬乗りになって触手を伸ばし、大蛇の口を上下から押さえつけようとする。
しかし大蛇だって黙っていない。鎌首をもたげ、シャアアッと怒号のような音を立てて振り向くと、背に乗る美沙に襲い掛かろうとする。
「シャアアアアアッ!! 黙れ蛇が!」
美沙も吠えた。
互いに一歩も引かない渾身の闘い。
触手と太い尾が絡み合って水を跳ねかす。
「こ、これは……神話的闘いになったわね……」
圭花は茫然と目を瞠る。
大蛇VS触手。なんとこの異様な光景であろうか。
伝説の大海蛇シーサーペントと大蛸クラーケンが組み合ったら、このような戦いになるのかもしれない。
ここに人間の立ち入る隙があろうか――と思われたその時、武道が叫んだ。
「美沙ちゃん、大蛇の口を開けたまま固定できるか!?」
「うふふっ、モチのロンよ」
口を開けるのは、押さえつけるより簡単だ。何しろ大蛇自身に口を開ける意志があるのだから。
美沙は大蛇が大きく口を開けた瞬間を狙って、上あごと下あごを上下から触手で絡める。
「大蛇の口をこっちに向けてくれ!」
「オーケー」
美沙はぐいと触手に力を籠め、裂けそうなほど大きく開けた大蛇の口を武道の眼前に差し出した。
武道はその喉奥めがけて、鋭く手刀を繰り出した。
「唸れ俺の右手! 麻痺っちまえ!」
<スイ・マー>――手刀で突くことで相手を麻痺させる武道のろっこんが炸裂する!
「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!」
手刀で口腔内を滅多突きにし、最後に、大蛇の眉間をひと突き。
「ジ・エンドだぜ」
それで終わり。武道には手ごたえでわかった。
「美沙ちゃん、もう放しても大丈夫だぜイ☆」
言われた通り美沙が触手の手を緩めると、大蛇はどう、と倒れて川の中に長々と伸びた。
「しばらくは麻酔が効いて動けないはずだ。今の隙に!」
見守っていた倫理子が小さく頷いて潜り、圭花と美津も網を持って川に入る。
この間、ニンフたちを介抱していた彰尋は、すっかり彼女たちに懐かれていた。今ならニンフたちも手助けしてくれるかもしれないと思って聞いてみる。
「俺たち、『燃える夜光貝』というのを探しているんだけれど、知らないかな?」
するとニンフたち、にっこり笑って「あっちよ」と指さし、その上親切にも「ひとつ取ってきてあげる」と川の中から手のひらほどもある巻貝を取ってきてくれたのだ。
(大蛇がいなければ、悪い子たちじゃないんだな……)
彰尋の手招きに応じて、みんなが集まってきた。
倫理子と武道がニンフたちに教えられた場所に潜水する。
(あれが……『燃える夜光貝』)
濁った川の底。揺れる藻のはざまに、拳ほどもある巻貝が生息している。
貝たちはゆらゆらと赤めいた光を放っていた。
倫理子も武道も、一つずつその貝を獲った。
続いて圭花と美津が網を入れ、川底の貝を漁ってゆく。
「これで駝鳥の殻一杯分に足りるかしら」
貝の数を数えていた圭花だったが、急に悪い予感がして、ふとあたりを見回した。
「そういえば葉利沢さん、上がってこないわね?」
それを聞き、美津が指さす。
「見て、大蛇がいない……!」
倫理子だけでなく、先ほどまで水面にぷかりと浮いて伸びていた大蛇の姿もない。
倫理子の危機を察した圭花は、慌てて眼鏡をはずし、ポケットの中のルビーを握ってろっこんを発動させる。
進化した圭花のろっこん<all in one>には、分解したものを復元させる能力があるのだ。
(戻れ、戻れ、戻れ……!)
皆の手の中から、ばらばらにしたルビーが飛び出し、元のネックレスの形に戻ろうとする。
倫理子のルビーにもまた、圭花のもとに戻ろうとする力が働いているはずだ。
しかし倫理子は現れない。
「どこ? どこなの? ルビーひとつじゃ無理なの?」
ろっこんの力が足りないのだろうか。
焦りながら祈りを込める。
と、水底からルビーがひとつ飛び出した。続いて黒い影が浮かんでくる。倫理子だ!
「大丈夫!?」
駆け寄った仲間たちに目もくれず、冷たい眼をした倫理子は握っていたものを圭花に投げる。
「お土産よ」
それは、歯茎の肉がついたままの、大蛇の牙であった。
「倫理子ちゃん……?」
武道の呼びかけに、倫理子はくるりと振り返る。
「倫理子ちゃん? クク……あの面倒な女は黙らせたわ。私はMaliceよ」
冷酷なマリス。倫理子のろっこん<Malice in the real>の発動によって現れた攻撃的な人格。
だが、倫理子がMaliceでいる時間はあまりに短かった。
次の瞬間には、ふわり意識を失って水面に倒れる。
◇
「ここは……」
意識を取り戻したとき、倫理子は岸に横たえられていた。
「大丈夫?」
彰尋が倫理子を支えてゆっくりと起こしてやる。どうやら皆に介抱されたらしい。
「別に……もう大丈夫よ……」
「そう。ならいいんだけど」
その向こうでは、武道と圭花と美津が、駝鳥の卵の殻を前に、夜光貝と格闘していた。
「砕いた粉を駝鳥卵の殻一杯分……って! どうやって砕けばいいのコレ!?」
武道の悲鳴に、圭花はにっこり。
「どう砕くって……テレビでラッコ、見たことあるでしょ?」
持ち上げた石を思い切り振り下ろす。夜光貝が砕けた。
「それだったらあたしも出来るね!」
美津も真似して、ゴンゴンしだす。
「あ、そういうカンジ?」
最後はちょっと手間がかかったが、こうして駝鳥の殻一杯分の燃える夜光貝の粉が手に入った。
美沙はその間、ずーっとニンフたちとキャッキャウフフしていたという……。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
77人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月01日
参加申し込みの期限
2016年08月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月08日 11時00分
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