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炎と再生のサンクチュアリ
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● 天界/クリスタルフォレスト・1
氷の樹木が林立する美しき天界の森、クリスタルフォレスト。
天空には見事な虹色のオーロラが刻々と色を変えながら、貴婦人のドレスの裾のように優雅に揺れている。
雲もないのに絶えずちらちらと舞う雪で、地面はまるで粉砂糖を振りかけたケーキのように真っ白だ。
天使になった
夢宮 瑠奈
、
屋敷野 梢
、
八神 修
は、この光景に嘆息しながら歩いていた。
上空を偵察を兼ねて飛んでいる
七峯 亨
が零す。
「この世のものではおよそありえないような絶景だ……」
フェニックス、再生の代名詞と言われるが、どうも今はお困りのようで。……この姿、天使の役目に従うなら、生を司る側として、助ける所か。――そう考えての同行である。
もっともそれを言ったら梢に笑われた。
「別に生を司る天使ばかりいるわけじゃないでしょう」
すると亨は、ウィンクしながら答えて曰く。
「そりゃ悪魔も同じことさ、生にまつわる悪魔だってそこそこ居る。どちらにせよ、天界に居るのならフェニックスの助けに喚ばれたんだろう、だから手を貸すのさ。――それに、」
小さい物を探すならとっておきもある。亨の強みはそれである。
亨は飛んでいる方角は見失わないように、地面の流れに気を付けながら宙を行く。そんな彼に導かれ、一行は奥へ奥へと歩みを進めた。すべてが氷のこの森では、下草すらも凍っているのか、一歩ごとに、さく、さく、と霜柱を踏むような心地よい感触がある。
が、梢はそんな心地よさに浸っている余裕はなかった。
「寒い、寒いです! この格好も相まって寒いです!」
梢は、白と若草色からなる、かすみ草ほどに可憐で儚い衣装しか身に纏っていない。
蝶の翅に似た四枚の羽根で自らの体を包むようにしても、このクリスタルフォレストの寒さは堪える。
「花なら蝶の私に任せなさーい! と思ったけど、こんな寒いなんて……」
梢はがちがちと歯を鳴らす。
「温めてやろうか」
茶化すように笑う亨をイーッといなす。男に温めてもらうなんてまっぴらごめんだし、亨の好色そうな笑顔はとくに油断ならない。大柄で身体も引き締まっていて、まぁ、いい男ではあるのだけれど。
(なーんか狼っぽいんですよねー女の子を食べちゃいそうっていうかー)
瑠奈は、そんな梢の肩にふわり、自らの腕を巻き付けた。
「梢ちゃん、あたしも寒いよ。こうやってくっついたらすこしあったかいかなぁ」
「はぅ。夢宮さん……! 女の子の体温がこんなに心地いいなんて……」
寒さと感激とで、ぐじ、と梢は鼻をすする。瑠奈のおかげでちょっと元気が出てきた。
「こういう時は早く終わらせましょー! というわけで、こっちの人にアイスクラウンの生態を聞きますかー」
「こっちの人って?」
瑠奈が聞き返すと、梢は「天界の人ですよ」と言って、前方に聳える女神の氷像を指した。
「あの、目印っぽいところに行けばきっと誰かに会えるでしょうー」
◇
まもなく四人は、氷像の足元にたどり着いた。
氷像は水晶のように透き通っていて美しく、たいへん豊満なバストをお持ちである。
「ふわぁ……すごい綺麗」
見上げた瑠奈はうっとり。
「この下からの眺め、やっぱり最高だ」
亨もにんまり。
それから四人は、氷像の女神の足元に、像によく似た豊満なバストの女性がいることに気が付いた。
「あのー……」
ぎゅいん、ぎゅいん、ぎゅるるるるるるいんん!
ぎゅぎゃぎゃぎゃぎゃ!! シャリシャリシャリ!!!
梢の呼びかけは、氷を削るチェーンソーの音に掻き消される。
素敵なバストの女性は、ギリシャ神話の女神のような白いドレスを纏っていたが、その優美なドレスには到底不釣り合いな工事用の黄色のヘルメットをかぶり、ごつい防護ゴーグルをつけて、一心に氷を削っていた。
チェーンソーは獣のようなうなりをあげ、巨木ほどもある氷に大胆に食い込んでゆく。
目下のところ、彼女が一行に気づいている様子はまったくない。
「あの方が、冬の女神様だよね?」
瑠奈が心配になって修に尋ねる。
修が「たぶん」と頷いたので、瑠奈はもう一度女神に声を掛けてみた。
「あのー、女神様、ちょっとお話が……」
ぎゅ、ぎゅ、ぎゅいいいいいんん!
瑠奈と修は顔を見合わせる。
「忙しそうだな」
「うん……反応、ないね。邪魔したら悪いから先に進もうか?」
「ちょ、ちょ、待ってくださいよー!」
諦めかけた瑠奈の腕を、梢がぐいと引き留める。
「時間もないですし、闇雲に探すより聞くほうが早いに決まってますー。すみませーん! 女神様ー!!」
梢は大きく手を振りながら女神の正面に躍り出ると、ばっさばっさと白い羽根を羽ばたかせた。
「ばさばさすると超寒いんですけどー! 気づいてー! めーがーみーさまー!!」
「あら?」
チェーンソーの音がとまった。
羽根が起こした風のおかげで、ようやく女神も梢たちに気づいたのだ。
女神はごついゴーグルを上げ、四人を見てにっこりすると、両の耳から詰め物を取った。
「ごめんねー。耳栓してたものだから。あなたたちは? 何か用?」
「ええ、実は……」
と修は冬の女神に自己紹介をし、森への侵入を詫び、事情を話した。
「あらー、そうなの。大変ね」
「そこで、アイスクラウンの夜露を採取させてほしいのですが」
「いいわよ」
意外にあっさりで、四人はほっと胸を撫で下ろす。
「でも、アイスクラウンはどこに咲いてるのかなぁ?」
瑠奈が首をかしげると、梢もぽんと手を打った。
「それです! クローネとかいろいろ気になることはありますが、大事なのは過去じゃなく今、なので私の質問は1つです! 女神様、アイスクラウンの自生地とか注意点あれば教えて下さい!」
すると女神は冷たくなった梢の手を、優しく両手で包み込んだ。
「注意点はね、アイスクラウンの花は繊細だから、たぶんあなたたちの体温で溶けちゃうだろうってこと。素手で触らないことね。自生地についてはこの森の奥、なんだけど……」
女神はオーロラが一際青白く光っている方角を指さす。
「この先に『魔女の木』って呼んでる捩れた木があってね、その近くに咲いていたはず。でも本当にちいさな花なの。見落とさないようにゆっくり飛びながら探してみて。踏んでしまったら台無しだからね」
「ありがとうございます女神様。疲れた時にこれで糖分を取って、引き続き制作頑張ってください」
修は感謝の気持ちを示すため、鞄から飴を取り出し女神に捧げた。
そのとき、修の視界に、制作中の氷像の設計図がちらりと入った。
どうやら女神はイケメン神像を制作中であるらしい。
瑠奈もそれに気づき、ほにゃらと笑む。
「わぁ、かっこいい男の人。素晴らしい作品になりそうですねぇ」
「あわわっ、まだ見ないで! ソース顔かしょうゆ顔か塩顔かで迷ってるから」
そう言った、女神様の視線が、亨を見て止まる。
「……あなた、いい男ね」
「あなたこそ。とても素敵だ」
褒め言葉に褒め言葉で返す亨。
艶めいた流し目。口元に笑みを浮かべ、女神を見つめる。白い歯が眩しい。
「うう~~ん! いいわ! 君、ちょっとデッサンさせてくれない!?」
女神は、亨の顔を幾枚かデッサンした。
どうやら迷っていた氷像の顔のイメージが固まったらしく、女神の表情は晴れやかである。
「いいっ! これでいくわ!」
「よかったですね。女神さまが作ったら、どの顔になっても素敵だと思うな」
瑠奈が言うと、女神はガッツポーズでそれに答えた。
「ありがとう。頑張るわね!」
こうして一行は森の奥へ進むことになった。
だが瑠奈は心残りな顔で幾度か振り返り、けっきょく女神のもとに戻ってきた。
「あたし、歌が歌えます。いろいろ教えていただいたお礼に、女神様のために歌いたいんです。あたしにはそれしかできないから……もしよかったら、聴いてくれますか?」
瑠奈は歌った。
氷の森の美しさを讃える歌だった。
女神様のやさしさを歌い、会えてうれしかったことを歌った。
短い歌だったが、歌い終えると女神は嬉しそうに拍手した。
「いいわね。歌って好きよ。あ、そうだ」
女神は胸元をごそごそ探ると、ちいさな手鏡を瑠奈に握らせる。
「これで空のオーロラを地面に反射してみて。アイスクラウンの花があれば、キラキラ光ってみえるはずよ」
「ありがとうございます!」
瑠奈は女神から受け取った手鏡をしっかりと抱き、梢と修を追って翼を羽ばたかせる。
肩越しに振り返ると、女神が手を振っていた。
「気を付けてねー」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
77人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月01日
参加申し込みの期限
2016年08月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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