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春のアウトドア体験! ついでにドボン。
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「青い空! 白い雲!」
腰に両手をあてた見事の立ち姿で空を仰いでいた
御剣 刀
は、くるりと上半身を横に反らして友人たちへ白い歯を見せた。
「
遊ぶぞ!!
」
異常なくらいの爽やかさだが、過ごし易さ抜群の気持ちの良い日だし、なんたって季節は春の始まりである。多少のハイテンションは致し方ない。
頭の中まで春めいているのは彼だけでなく、ここを訪れている客のほとんどが施設中を走り回っては顔全体を薔薇色にしているのに、
大道寺 紅緒
と言ったらその真逆だった。八寒地獄に堕ちた罪人だって、こんなに青い顔はしていないだろう。
また
イリヤ・ジュラヴリョフ
の方は、泥と水に喜んで突っ込んで行く客たちを見つめたまま左右5センチの範囲しか移動していない。いかに土だらけの空間でも、緩慢な彼のシューズは相変わらず白いままだった。
彼らを一瞥した
志波 武道
は、まずイリヤについて聞くべくエリセイとレナートの間に立って、普段アルバイト中に従業員同士で会話する際の控えめな声を出した。
「ずっとあの調子なのか?」
「大丈夫。自分の部屋に引きこもってラッコのぬいぐるみの赤いのと青いのを交互に抱きながら紫色の壁をじっと見てるけど、1時間おきに彼氏の写真見て泣き出すしずっとじゃないし、夜中に動画サイトで彼氏の小さい頃の映像漁ってニヤニヤ笑うくらいの元気はあるよー」
「そっか、なら安し……ん出来ないよねカナリ重症! それに、ええッ!? あのナニカラ——」
エリセイの答えはパワーワード過多だ。全てを処理しきる前にレナートが喋り始めた。
「志波先輩ってば中学の卒業式の日にイリヤにアドバイスくれたらしいじゃん。だからあの日は良かったんだ。
でも進学準備に入った途端、突然やることが無くなるだろ?
イーリャは小さい頃色んなレッスンと仕事漬けで、“Should do”が無い状態を知らないんだよ。
モスクワでは凄く気を張ってたらしいし、日本にきてもバタバタしてたから、ここへきて自分の時間ができたら、途端に色んなことを考えるって言うか、実感したんだろうな……。
泉もいねーし」
レナートが舌打ちまじりに名前を出した
日本橋 泉
はイリヤの中学の同級生である。イリヤが誰もが憧れる職業『専業主夫』の肩書きを手にいれるため近い将来その配偶者の座に収まろうと計画している、イケメンで資産家で才能に溢れた同級生である。
先見の明ある策士は、両親不在を良い事に偏った食生活をしている泉を甲斐甲斐しく餌付けし、才能を更に伸ばすために褒め称え、あらゆる要望に応じていた。
しかし泉は卒業のその日のうちに故郷のアメリカへ帰ってしまい、イリヤに電話もアプリトークの一つも寄越していない。朝から晩まで共に時間を過ごしていたのにあんまりな仕打ちである。
かと言って自分から連絡をしたくない小悪魔的感性を持つイリヤは、目の保養を失い、溢れる愛情と庇護欲の行き先を失い、双子の兄たちよりデロッデロに甘やかしてくれる掛け替えのない存在を失った。別れから10日を超えたこの頃は、専業主夫計画も危ういのでは疑問が芽生え始めて震えが止まらなかった。
夜中に発作を起こしたイリヤは、「これだからアメリカ人のアイラブユーは信用出来ないんだよ!」と、英語でシャウトしていた。
一度エリセイとレナートはイリヤの後輩と、今のイリヤの状態を別のもので表現する不謹慎な遊びをしたのだが、その時あがったのは「定年退職後に急激に暇になってボケそうになっている老人」「ペットロスで無気力になり、SNSを更新しなくなったOL」などである。最後に後輩が出した「若くして夫を亡くした未亡人」が最も酷く、かつ三人の腸を捩ったのだが、それをイリヤ本人に漏らしたところ拳で喉仏を狙われると言う死の恐怖に見舞われたので、皆に話すには音量を最低レベルまで絞らねばならなかった。
「あはは、確かにそんな感じ。……イリヤ君、黒いドレス着てベールかぶったら見事に未亡人だわ……」
水上 桜
はイリヤに聞こえないように低く笑った。彼女に喉仏はないが弄ったらシャレにならない気がしたのだ。もちろん同級生として心配はあるが、イリヤには二人の兄がおり、横には高校の生徒会長もいるので、彼らがどうにかしてくれるだろうとタカをくくっている。
「まあ、どうにかなると思う」
「そこから自分で立ち直るのも経験さ」
刀は先輩風を吹かせて格好良く言ってみたが、同級生紅緒の哀愁漂う後ろ姿を見て放っておくことはできず、速攻で自分の発言を裏切った。
「大道寺、不安になるのは仕方ないが諦めろ。なるようにしかならん。大体クソアニメだったり炎上したりしても俺達がいる、大丈夫だ」
刀は紅緒の肩に手を置いた。紅緒が錆びたロボットのように首を回してきたから、元気を注入するように手に力を込めてみる。自分を気にしてくれる人の気持ちが分からないほど、彼女は馬鹿じゃないと刀は信じている。あと一押しな気がした。
「だからまだ放映もされていない時点で凹むな。その態度はお前の作品が好きでアニメを楽しみにしているファンを否定する事になるぞ」
彼女が宝物と呼んで何より大切にしているファンについて言うと、紅緒は突然我に返ったように目を見開いた。どうやら効果はてきめんである。
「原作者が凹むようなアニメを楽しみにしているのかってな、空元気でも良い今は胸張ってろ。
ほらいくぞ、運動すれば気分も盛り上がるさ」
「……あの…………」
刀は陽毬と視線を交わし合うと、まだ素直にうんとは言えない紅緒の背中をパンっと叩いた。まずは準備運動がてらで子供も遊べる『わくわくコース』から周っていこう。
「俺は3つのコース最後まで行くけど、二人は『どきどきコース』や『水上コース』大丈夫か?」
「もちろん! ね、紅緒ちゃんも行けるよね!」陽毬がわざと大きな声で呼びかけると、
紅緒は「あ、当たり前ですわ!」と勢い良く立ち上がり、いつものようにしゃんと背筋を伸ばした。ついでに顎も少し逸らす。刀と陽毬がそれでこそ紅緒だと口角を上げれば、紅緒も友人達に応えるべく優雅に微笑む。
「闇ノ吟遊詩人に不可能はありませんわ! 二人こそを遅れを取らないようにお気をつけ遊ばせ!」
*
なんと爽やかな友情だろう。
後ろから様子を見守っていた先輩3人組は息を吐いた。武道のそれは安堵であるが、双子の方は少し違っていた。
「あれって下心とかないのかな」
レナートに「どう思うよ」と振られた武道は男女間にも友情が存在するのだと清い話しをしようとしたが、その途中でエリセイが「そうじゃなくて」と腰を折ってしまった。
「付き合いたいとかじゃなく、もっと純粋な下心の話だよ! でけーしあの娘たち」
「濡れんじゃん、透けんじゃん、見てーじゃん!」
つまるところ、ブラジャーの話しだ。
紅緒と陽毬のジャージの下は、ワンポイントのみの白いTシャツだった。今日はこんなに暖かいから、そのうち暑くなって上着を脱ぐこともあり得る。
「水上コースは行こうぜ。絶対」
エリセイとレナートには、男子学生としての矜恃がある。レースか、柄か、シンプルなスポーツタイプか、そして何色なのか。後学のために桃源郷を見学する必要があった。山登りは標高が高ければ高いほど挑戦者の興奮を煽るものだから、双子の青い目が多少血走っているのは仕方ない。
「競泳水着なかに着てきて良かった……!」
双子の言動は桜の異性への失望を煽ったが、彼らはお構いなしに武道を巻き込み、ぼんやりしたままの弟の腕を引いてズンズンとコースを進んで行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
動物・自然
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月24日
参加申し込みの期限
2017年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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