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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
【星幽塔】第四階層 蹂躙せしは鋏もつ……？！
ふと、人の気配を覚え振り返ると、海がいた。彼女は援護してくれるらしく更に打った印から石柱を出現させていた。
「すげぇなっ！」
利平の言葉に、海は少し赤くなる。だが、もう１体タカアシガニが出現し、すぐさま彼女はろっこんと星の力を組み合わせた狙撃を行う。利平はとりあえず相手していた蟹がまだ海めがけ攻撃しようとしたのを見、体当たりで突き放した。
（隙のねぇヤツは作ればいいんだっ）
利平は全力で拳を握る。掌が拳へと動きを変えた時、周囲の気体を取り込み、その中でぐっ、と圧縮する。
「はああああっ！」
利平のろっこん『にぎりっぺ』の進化能力、『にぎりだま』が発射される。圧縮された空気の塊が蟹の目で炸裂し、咄嗟に蟹は目を引っ込める。それが利平の狙いだったのだ。彼はすぐさま横に回りこむとおもむろに蟹の足を掴んでひっくり返し、投げた。この攻撃で、蟹は今度こそダウンしたようだ。
振り返ると、海がつぶてと石柱でタラバガニを相手にしていた。そこへビームを打つタラバガニ！
「こっちだ」
利平は海の手を引いてビームをかわし、海は返す刀で虚空に線を引き、つぶてを発射する。足と鋏がちぎれ、怯んだ隙に利平が接近する。
「もういっちょ、渦潮アッパアァァーッ！」
唸る拳が、タラバガニを打ち上げた。
少し時間を戻し、街と湖畔の間あたり。そこに数名の男女がいた。
「原因がちょっと気になるんだよね。ほら、第三階層みたいにさ、蟹に力を貸してるのが居そうだし」
桜庭 円が水に触れながらいい、傍らにいた椿 美咲紀はふむふむ、と相槌を打ちながら、網（網目が小さめ）の中に蟹を入れていた。彼女は体当たりしてくる真っ赤な蟹を捕まえて網に入れ、振り回すことで他の蟹を攻撃しようと考えていたのである。
己に近くにやってきた蟹は『魔風の光』で吹き飛ばして調節し、小ぶりな蟹を網へ詰めていく様子は微妙にシュールである。
一方円は円で小さい蟹を『魔火の炎』からなる魔法で炙っていた。あたりにいい匂いが立ち込めるが、食べるのはまだ先だろう。
そんな彼女達から少し離れたところでは常闇 月が革の腕輪につけられた宝石の色が変っている事に気付き、考察していた。
（普段と違った色ですね。膂力が上がったとみるべきでしょうか？）
月は力の感触を確かめながら頷き、獲物を手に周囲を見渡す。そして、傍らにいた八神 修はというと……相変わらず策を練っていた。
「蟹、美味そうだよな。さて、頑張ってみようか」
彼はシドニウムから網を、漁師から銛を借りていた。そして辺りを見渡し狭隘地を探していた。そこに蟹を追い込もうと言うのである。
修は湖の近くに運良く策に使えそうな場所を見つけると、早速網を手に歩き出した。
「まずは蟹を無力化ないし捕獲する所から始めましょうか」
「そうだな。俺は罠を仕掛けてみようと思う。出来るだけでいい、追い立ててもらえると嬉しいな」
月と修の言葉に、美咲紀と円も笑顔で頷き行動開始。月は鋼糸に手ごろな大きさの石をくくりつけると簡単な打撃武器を製作。そして、関節の稼動域を見極めると逆の方へとへし折った。『てこの原理』の応用である。
「わぁ！ 月ちゃん凄いなーっ！ よーっし、僕もがんばるぞーっ！」
円がやる気を出し、いい笑顔で拳を握り締めたその時、湖からタラバガニがやってきてビームを放った。咄嗟に４人とも避けたが、ビームが打ち込まれた場所はジュ～、と音を立てて湯気が上がる。
「最近の蟹はやばいね。ビーム打ってるよ！」
予備動作が見えないような気がしたが、見極めないと、と息巻く円。彼女はちらり、と湖を見て僅かに表情を顰めた。自ら危険度の高い行動を取ると発動するろっこん『ブレイブハート』を持っている彼女でも、流石に水上歩行は無理である。月と修もなんとか力になれないかと考えるも、手段が無かった。
（私の風の魔法だと浮かばせ続けられるか……）
美咲紀は自分が持つ片手杖を見、ため息を付いた。すると、彼らに近づく者の姿が見えた。……刀である。
「桜庭、どうしたんだ？」
「いやぁ、湖の上を走りたいんだけどねぇ……」
円が指差した先には、体長２ｍほどのタカアシガニ。刀は何がしたいのか理解した。
「八神、桜庭と俺であっちのをやる。任せろ」
「了解したよ」
修は頷くと、罠の設置に向かった。美咲紀と月は蟹の追いたてを手伝うべく彼の後を追う。円は刀に礼をいい、さっそく担いでもらう事にした。
その途中、月と美咲紀は財布やハンカチが落ちているのを見つけた。
「住人のでしょうか？」
「気になりますねぇ」
２人はとりあえず、シドニウムにあとから渡そう、と思うのだった。
「すげぇなっ！」
利平の言葉に、海は少し赤くなる。だが、もう１体タカアシガニが出現し、すぐさま彼女はろっこんと星の力を組み合わせた狙撃を行う。利平はとりあえず相手していた蟹がまだ海めがけ攻撃しようとしたのを見、体当たりで突き放した。
（隙のねぇヤツは作ればいいんだっ）
利平は全力で拳を握る。掌が拳へと動きを変えた時、周囲の気体を取り込み、その中でぐっ、と圧縮する。
「はああああっ！」
利平のろっこん『にぎりっぺ』の進化能力、『にぎりだま』が発射される。圧縮された空気の塊が蟹の目で炸裂し、咄嗟に蟹は目を引っ込める。それが利平の狙いだったのだ。彼はすぐさま横に回りこむとおもむろに蟹の足を掴んでひっくり返し、投げた。この攻撃で、蟹は今度こそダウンしたようだ。
振り返ると、海がつぶてと石柱でタラバガニを相手にしていた。そこへビームを打つタラバガニ！
「こっちだ」
利平は海の手を引いてビームをかわし、海は返す刀で虚空に線を引き、つぶてを発射する。足と鋏がちぎれ、怯んだ隙に利平が接近する。
「もういっちょ、渦潮アッパアァァーッ！」
唸る拳が、タラバガニを打ち上げた。
少し時間を戻し、街と湖畔の間あたり。そこに数名の男女がいた。
「原因がちょっと気になるんだよね。ほら、第三階層みたいにさ、蟹に力を貸してるのが居そうだし」
桜庭 円が水に触れながらいい、傍らにいた椿 美咲紀はふむふむ、と相槌を打ちながら、網（網目が小さめ）の中に蟹を入れていた。彼女は体当たりしてくる真っ赤な蟹を捕まえて網に入れ、振り回すことで他の蟹を攻撃しようと考えていたのである。
己に近くにやってきた蟹は『魔風の光』で吹き飛ばして調節し、小ぶりな蟹を網へ詰めていく様子は微妙にシュールである。
一方円は円で小さい蟹を『魔火の炎』からなる魔法で炙っていた。あたりにいい匂いが立ち込めるが、食べるのはまだ先だろう。
そんな彼女達から少し離れたところでは常闇 月が革の腕輪につけられた宝石の色が変っている事に気付き、考察していた。
（普段と違った色ですね。膂力が上がったとみるべきでしょうか？）
月は力の感触を確かめながら頷き、獲物を手に周囲を見渡す。そして、傍らにいた八神 修はというと……相変わらず策を練っていた。
「蟹、美味そうだよな。さて、頑張ってみようか」
彼はシドニウムから網を、漁師から銛を借りていた。そして辺りを見渡し狭隘地を探していた。そこに蟹を追い込もうと言うのである。
修は湖の近くに運良く策に使えそうな場所を見つけると、早速網を手に歩き出した。
「まずは蟹を無力化ないし捕獲する所から始めましょうか」
「そうだな。俺は罠を仕掛けてみようと思う。出来るだけでいい、追い立ててもらえると嬉しいな」
月と修の言葉に、美咲紀と円も笑顔で頷き行動開始。月は鋼糸に手ごろな大きさの石をくくりつけると簡単な打撃武器を製作。そして、関節の稼動域を見極めると逆の方へとへし折った。『てこの原理』の応用である。
「わぁ！ 月ちゃん凄いなーっ！ よーっし、僕もがんばるぞーっ！」
円がやる気を出し、いい笑顔で拳を握り締めたその時、湖からタラバガニがやってきてビームを放った。咄嗟に４人とも避けたが、ビームが打ち込まれた場所はジュ～、と音を立てて湯気が上がる。
「最近の蟹はやばいね。ビーム打ってるよ！」
予備動作が見えないような気がしたが、見極めないと、と息巻く円。彼女はちらり、と湖を見て僅かに表情を顰めた。自ら危険度の高い行動を取ると発動するろっこん『ブレイブハート』を持っている彼女でも、流石に水上歩行は無理である。月と修もなんとか力になれないかと考えるも、手段が無かった。
（私の風の魔法だと浮かばせ続けられるか……）
美咲紀は自分が持つ片手杖を見、ため息を付いた。すると、彼らに近づく者の姿が見えた。……刀である。
「桜庭、どうしたんだ？」
「いやぁ、湖の上を走りたいんだけどねぇ……」
円が指差した先には、体長２ｍほどのタカアシガニ。刀は何がしたいのか理解した。
「八神、桜庭と俺であっちのをやる。任せろ」
「了解したよ」
修は頷くと、罠の設置に向かった。美咲紀と月は蟹の追いたてを手伝うべく彼の後を追う。円は刀に礼をいい、さっそく担いでもらう事にした。
その途中、月と美咲紀は財布やハンカチが落ちているのを見つけた。
「住人のでしょうか？」
「気になりますねぇ」
２人はとりあえず、シドニウムにあとから渡そう、と思うのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2016年08月27日
- 参加申し込みの期限
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- 2016年09月03日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2016年09月03日 11時00分
