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1月の★ハッピーバースデー
Sweetheart,
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【1】再会
桃川 圭花
は驚いた顔のまま、店内を見回した。
そこは、シーサイドタウンの一画にある欧風料理店『Mahlzeit』だった。
目の前には、彼女をここに連れて来た張本人、
獅子島 市子
が座っている。
一月四日、誕生日のその日、圭花は桜花寮の前で突然現れた市子から赤いラッピングに黄色のリボンの箱を渡され、ここに連れて来られたのだった。
「料理、あたしがオーダーしちゃっていい?」
「あ……。うん」
問われてうなずくと、市子はメニューを少し眺めたあと、店員を呼んでマウルタッシェンズッペ、ヴァイスヴルストとザワークラフト、シュパンヘルケルとローゲンブロート、シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテをコースで注文する。飲み物は、ノンアルコールの発泡ワインを頼んだ。
(これ……夢じゃない……よね?)
そんな彼女を見やりながら、圭花は胸の中で問いかける。
まさかこの日、彼女が自分の前に現れるとは思ってもいなかったから。
一緒に過ごしたい思いはあった。けれど、彼女の邪魔もしたくなくて、昨日から何度も携帯電話の画面を眺めては思いとどまることを繰り返していたのだ。
やがて運ばれて来た料理を前に、市子はワインのグラスを手に取った。促されるまま、圭花もグラスを持ち上げる。
「十六歳、おめでとう」
軽くグラスの縁を触れ合わせ、市子が言って笑った。
「ありがとう。……元気だった?」
笑い返して、圭花は尋ねる。
「もちろん、元気だ。ソッチこそ、ベソかいてなかったか?」
「そんなの、かくわけないでしょ」
冗談ぽく返して来る市子に答え、圭花は笑った。
「ふうん。それじゃ、今までのコト、じっくり聞かせてもらおーかな」
一口飲んだワインのグラスを置いて、食事を始めながら市子が言う。
「いいよ」
圭花もナイフとフォークを手にしながら、うなずいた。
そして、彼女が傍にいなかった間の出来事を、あれこれと話す。
演劇部での寝子祭のこと、クリスマスのラジオの仕事のこと、すごく綺麗だった初日の出のこと――。
そんな話を聞きながら、市子は思う。
(ベソかいてたのは、あたしの方だ)
と。
会えないのが辛かったし、傍にいられないのが申し訳なかった。
今も、涙が出そうなのを、やせ我慢している。
(だって、ずっと聞きたかった声が、見たかった顔が、目の前にあるから)
一方、圭花も、あれこれと話しながら、胸の中にもやもやとわだかまるものがあるのを感じていた。
(……もっと別の、言おうと思ってたことが、あったはずなんだけど……)
そう、言いたいことは、別にあった。
たとえば、「いつも一緒にいたい」というようなことが。
市子がいなくても、平然としているふうを装って、毎日を送っていた。でも、本当は寂しい。ずっと一緒にいて、こんなふうに笑い合っていたい、そう思う。
けれど、それを言えばきっと、市子を困らせてしまうだろう。
そんなことを考えるうち、圭花の言葉は途切れ、自然と首はうなだれた。
「……って。どーした、急に黙り込んで」
それに気づいて、市子が眉をひそめる。
「あ……」
何か言いかけ、圭花は小さく唇を噛んだ。
ややあって、彼女はグラスの水滴を指につけると、テーブルクロスに市子に見えるように文字を書く。
『スキ』
それは、そう読めた。
市子の目が、一瞬見張られる。
圭花の手が引っ込む前に、その指先を捕えた。
(あたしだって、好き)
胸の内で呟いて、市子はすまなさそうに、照れくさそうに微笑む。その頬は、薄く染まっていた。
指を捕えられ、圭花もまた、軽く目を見張る。
だが、市子の顔を見やって、驚きはすぐにやわらかな微笑みに変わる。
「うん……」
自分の胸の呟きが聞こえたかのようにうなずく圭花の指先を、市子はそっと離した。
そのあとも、二人はあれこれ話しながら食事をし、やがてデザートを残すのみになったころ。
「これ、開けてみてもいい?」
圭花が、箱を示して尋ねた。
「いいぜ、もちろん」
うなずく市子に、圭花は箱を開けた。
入っていたのは、片方しかないクローバー型のスタッドピアスだった。
四つ葉を象ったゴールドのフレームの中に、淡い三つのカイヤナイトと深く赤いガーネットが一つ、嵌っている。
(これ……)
圭花は、思わず自分の左耳に触れた。
右の耳にはクローバーのピアスがはまっているが、左は目立たない透明のピアスで穴がふさがるのを防いでいるだけ、といった状態だ。
そう、本来は対のピアスだったのだが、とある冒険で左は手放してしまっていたのだった。
素敵すぎて、言葉が出なかった。
それでも、礼を言おうと顔を上げ、市子がじっとこちらを見つめているのに気づく。
「……つけたいの?」
市子の視線をたどって、それが自分の左耳に注がれていることを知り、圭花は思わず問うた。
「……あ?」
市子の方は一瞬、怪訝な顔だ。
というのも彼女の方は、嬉しそうな圭花の顔を見て一人和みつつ、似合うかなー? とついつい耳を見ていただけだったのだから。
しかし。
「市子さんの手で、これ、私の耳に?」
重ねて問われ、「え?……!!!」とようやく意味を理解した。
「ちょ、待っ……バ、バカちげーし!」
思わず真っ赤になって、否定する。が、改めて圭花の耳を見やって、市子はこめかみを掻いた。
「でも……圭花がヤじゃねーなら、あたしはベツに……その……」
「え……でも、耳って……なんか、それ、マニアックっていうか……」
もごもご言う市子に、圭花も言いかけ、赤くなる。
「……別に、イヤじゃないけど、でも……」
ここではさすがにちょっと……と言葉を濁す圭花に、市子も「そ、そうだな」とうなずいた。
そこに、デザートのシュヴァルツヴェルダーキルシュトルテが運ばれて来る。
それを潮に、圭花は箱の蓋を閉めると、大事そうに自分のバッグの中へとしまった。
改めて市子をふり返ると、少しだけいたずらっぽく微笑む。
「ピアスは、あとでつけてもらうことにするね」
「お、おう……」
わずかに頬を染めてうなずく市子に笑いかけ、圭花はフォークを手にした。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月24日
参加申し込みの期限
2016年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月01日 11時00分
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