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『戦慄! 謎のサラリーマンと、恐怖の死亡申告書!』(7)
チイチイ。ピイピイ。鳥の声。
「おい、逃がすなよ!」
「クソガキめ、そっちは崖だぜ。バカが……!」
がなりたてる人間の声。ぱん、ぱぱん、という乾いた銃声も。
静謐で否応なく神聖視されるべき、鳥たちの楽園を侵すそんな無粋な音に追われながら、
大天使 天吏
は思考します。
(さて。こんな時、普通の人間なら、どうするものかしら)
鋭い空気音が耳をかすめてかすかな痛みが走るも、天吏は顔をひとつしかめるでもなく、立ち止まり怯えた顔を追跡者たちに見せるでもなく、ただただ真っ直ぐに走り続けます。
別に、大したことをしたつもりも無いのです。ただ当然のように、森に暮らす貴重な鳥たちを捕獲しようとする密猟者たちを止めるべく、問い質そうと声をかけただけ。くだらない人間が鳥たちを脅かすことの愚かしさ、その正論をもって彼らの目論見を思い止まらせようと試みただけ。彼らがこれ見よがしに持ち歩いていた銃も、別段気にするところではありませんでした。
「あ」
銃声に追い立てられるまま、天吏は勢い余って崖の縁から足を滑らせ、空の向こうへ。落下のさなかに突き出た木の根にしがみつき、崖下の岩肌へ叩きつけられるのはひとまず免れたものの、周囲には飛び移れそうな足場も見当たらず、登ることも降りることもままなりません。
するりと、懐からこぼれ落ちた紙切れが一枚、ひらひら。虚空を舞って飛んでいきました。
「は。運の良いガキだ」
「運が良い? 逆だろ。あれじゃどの道、いつかは崖の下に落っこちて、グシャッ! だぜ」
「どうする? やっとくか?」
がしゃりとライフルを構えた男が、崖の上から天吏を覗き込み、誰かに尋ねます。
「お前ら、自分を殺し屋か何かと勘違いしてんのか? 放っとけ。どうせ落っこちて死ぬだろ、そのほうが都合がいい」
ぺ、と男の吐いた唾が崖の下へ放物線を描いて飛んでいき、声はやがて遠ざかり、聞こえなくなりました。
ずるりと滑り落ちそうになるのを、きつく木の根にしがみつき耐えながらに、天吏は思考します。
(私は……ここで死ぬわけにはいかない)
いずれ訪れるだろう落下死の瞬間や、それに伴う痛みや喪失感については、さして思うところも無いのです。ちらと考えることすら無かったかもしれません。天吏の懸念はそうした自身の終わりには程遠く、ただひたすらに、この森に住まう全ての鳥たちを思うがためのことです。
(このあたりは、渡り鳥の休憩地にもなってる。彼らを放置すれば……卵も。雛も。全て、奪われる)
チチチ。ピイピイ。白い小鳥が二羽、崖の上の樹々から天吏のところへ飛んできて、木の根に止まって羽を休めながら、くりん。首を傾げて覗き込みます。
「鳥さん……」
チチ、ピピイ? 小鳥たちは顔を見合わせて怪訝そうに、小さくひと鳴き。
「このままじゃ、あなたたちまで狙われてしまう……」
鳥たちと、心が通じ合うこと。天吏にとって、これほどの喜びはありません。
「お願い。私に、力を貸して……!」
男たちは一様に、それが死を伴う重罪であるとは、きっと思ってもみなかったのでしょう。
「な……何なんだよ、お前……! おいっ、何でこんな、いやだ待てやめてやめやめやめ」
ぱん! 不愉快な銃声も、弾痕を中心に花開く赤い花弁も、自分が咲かせていると思うなら、案外と心地の良いものです。
「ふふ。
あの時
とは逆ね」
微笑む天吏の背に羽ばたく、無数の鳥たち。盟友たる彼女を運ぶそれらは白く、黒く、赤くて青くて、緑で紫で、まるで
虹色の翼を抱く天使
のよう。
「さあ、鳥さんたち。怪しい人間はどこ?」
森に精通した彼らの道案内があるからこそ、天吏は容易に不埒者を見つけ出すことができました。両手の回転式拳銃は、小鳥たちが他でもない密猟者たちからかすめ取り、手渡してくれたものです。天吏の思考は瞬く間に、素晴らしき鳥たちへの感謝と崇敬に塗り込められていきました。
チイチチチ、ピピイと小鳥が鳴いて、
「クソガキが、こんなことしてタダで済むと」
ぱん! ぱん!
チイチイピピピ、
「待て! 落ち着いて話をしよう、お嬢ちゃん、な? まずはその銃を下ろして」
ぱぱん、ぱんぱん!
チ、チ、チチチ! ピピピイピイ!
「…………と……鳥が……鳥が、俺を……」
ぱん。最後のひとりも赤い花に変えてしまうと、天吏はふうとひと息。虹色の翼は色とりどりにばらけて、静かな森の隅々にまで広がっていきます。
「落ち着いて、話を? そんな権利が、あなたたちにあるかしら?」
鳥たちを脅かす人間に、最低限の人権すらも、彼女が認めることはありません。
「でも……少しは、感謝しているのよ。あなたたちの汚れた血も、そこでそうして腐っていく屍も、やがてこの森に栄養として還元されていき……」
ふわりと、心よりの謝意を胸に、天吏は艶やかな微笑みを。
「鳥たちの繁栄を招くわ。ふふっ、襲ってくれてありがとう♪」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
81人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月23日
参加申し込みの期限
2016年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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