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パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
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錠前を外した扉の向こうには上り階段。
更にその先には、地下とは対照的に乙女チックな様相の一室が一行を待っていた。
「『邂逅のギャラリー』……まあ、趣味の良し悪しはともかくギャラリーらしいと言えばらしいでしょうか」
おもちゃの間から拝借してきた二体の人形をバッグに仕舞いながら、
エレノア・エインズワース
が言う。
その戦利品を見て留めて、元の姿に戻った
ロベルト・エメリヤノフ
が小首を傾げた。
「あれ。エレノア、その人形は?」
「ああ、これですか? 全て終わった後のお楽しみですよ」
問いにそう応じて、エレノアはしっとりとして微笑んでみせる。
「初ちゃん、この部屋に見覚えは?」
大天使 天吏
もまた、犬杜 初へと問いを投げた。
質問に、少し難しいような顔になる初。
「似たような部屋――ギャラリーならお城にあったわ。でも、様子がだいぶ違う」
「そう……ありがとう」
微笑と共に礼の言葉を返して、天吏は考えを巡らせる。
(肥大化の影響が出ているのかしら。詳しいことは……わからないわね)
部屋に危険がないとみて肩から降りたきゅーちゃんと共に、
「それにしても、あんまり絵がいっぱいで目が回りそうだね」
なんて、壁に掛かった絵画に眼差しを走らせるは
桜庭 円
だ。
壁中を埋め尽くさんばかりの勢いでずらりと彩る絵画の様子は、中々に圧巻である。
けれど、それ以上に円の気を引いたのは、部屋中に溢れる苺モチーフだった。
「ねえ、初ちゃんって苺は好き?」
「……好きだけど。可愛いものは、大抵好き」
「じゃあこの世界って、君の好きな物で溢れてるってこと?」
円の言葉の意味を察しかねてか、初は怪訝な顔をする。構わず、円は続けた。
「君は愛されてるよ。この世界は、一閃さんと初ちゃんの為のものだと思う」
円は真剣に言ったが、今度は途端に、苦虫を噛み潰したような顔になる初。
「あんた、勘違いしてるわ。この世界はね、クローネ様の為のものよ。それは確か」
返す言葉には、確信の色が覗いていた。
その意味を考えながら、それでも円は更に音を紡ぐ。
「あのさ……ボクは初ちゃんに、一閃さんと会って話し合って欲しいと思ってる」
「別に、今更話すことなんてないわ」
「そうかな? 彼はクローネから監視されてて、余計な事を言うと初ちゃんが危ない目に遭うって言ってた」
円の言葉に、目を見開く初。
「ボクの言葉は信用できないと思うけど、一閃さんの話なら、信用できない?」
初は答えない。痛いような顔をして、ただ俯くだけだ。
「一閃さんは家族だって、初ちゃん言ってたよね」
こくり、無言の頷き。
「……家族って、一緒にいるのが当たり前の存在って軽く思われがちだけど、本当は大きいものだよ」
居なくなる前に気付くべき、と、円が言葉を結んだ、その時だ。
「ああ~ん、もう! 何よ、この扉、全然開かないわ~ん!」
ミッシェル・ナイスゲイ
の声が、部屋中に響き渡った。
見ればミッシェルは、絵に埋もれるようにして存在する扉を開こうと奮闘中。
件の扉には、太陽・月・星の絵が描かれている。
「この先、傲慢の温室。太陽も月も星明かりも全て私の物……何これ、めんどくさーい」
扉が開かないのにもこの文言が関係ありそうだと見て取って、
茨城 音夢
。
しかしその眠たげな眼差しは、突破口をしかと探している。
「ここの窪み、何か填まりそうー? 月の印が刻まれてるから、填めるのは月?」
「成る程。じゃあ、月の形の鍵を探してみた方がいいのかな」
音夢の言葉に、絵の方を観察していたロベルトが頷いた。そして。
「あ! 皆、これ!」
見つけたのは、他とは異なる銀の額縁に飾られた絵が3枚。それが彼の目に留まったのは、
「おや。絵が動くとは面妖ですね……なんて、今更面妖も何もあったもんじゃないですが」
ロベルトが指した物を覗き込んだエレノアの言の通り、絵の中が動いて見えたからだ。
タナトスと共に銀縁の絵を確認しにやってきた音夢が、
「銀の額縁が3枚、後は普通の額縁と……あ、金の額縁もー。ほら、1枚だけ、あそこに」
指で示す金縁の絵は、成る程確かに、この部屋にたったひとつだけだ。
それは銀縁の絵のように、中の風景が不思議に動いたりはしない。けれど。
「額縁に、何か文字が刻まれてるっぽい? ライカ、読み上げてー」
「はいはい、了解。ええと……『鍵は追憶と背中合わせ』……って、また謎掛け?」
絵について、調べてみたいところではある。しかし。
「さて、どなたか先陣を切ってくださって構わないんですよ?」
とのエレノアの言が示唆している通りに、誰もが寸の間の躊躇いを見せていた。
この不可思議な絵達に、不用意に触れていいものか、と。
状況を動かしたのは、ロベルトの傍らに控えていたミーシャだった。
鼻先で銀縁の絵につんと触れるや、その姿が吸い込まれるようにして掻き消える。
「え!? み、ミーシャ!?」
慌てた声を出したロベルトが絵――『緑と水のある風景』を覗き込めば、
「あ……もしかしてこれ、ミーシャ……?」
絵の中に、先ほどまでは存在しなかったように思われる黒い点がぽつり。
「へえ、そういう仕組みなんだー。じゃあ、ライカ……」
「GOだね。うん、2回目だからわかってる、茨城」
音夢にそう告げて、ロベルトはミーシャが触れたのと同じ絵にそっと手を伸ばす。
「あ、外から調べる人、頼んだよ。きっと絵の中だと気づかないこともあるだろうから」
言い残して、ロベルトもまたその姿を消した。絵の中に、点がもう一つ。
「追憶ねー……」
具に『緑と水のある風景』を観察しながら、音夢がぽそりと呟く。
「銀縁の絵どれかが追憶なのか、それとも三枚ともそうなのか」
追憶の背中合わせというなら絵の裏を確認したいところだが、下手に触れたらどうなるかは既に自明の理だ。
音夢と大体同じことを考えているらしいエレノアが、口元に手を宛がって曰く。
「誰かが入っている時だけ絵の裏の鍵が取れるのかとも考えたのですが……」
「ミーシャが絵の中に入った状態でもライカも吸い込まれちゃったし、どうだろうねー」
考え込む2人を余所に、ミッシェルが声を上げる。
「とにかく、アタシも絵の中に突っ込んでみるわ~ん♪」
ミッシェルが選び前に立つのもまた、ロベルト達が吸い込まれたのと同じ絵だ。
(『緑と水のある風景』は記憶や過去、『荒野の行く末』は邂逅と現在、『鴉の見る夢』は夢想と未来……ってところかしらねん。色で言うなら白、灰色、漆黒、とか?)
口には出さないが、ミッシェルの予想はこのような具合だ。そして。
(追憶は過去……つまり、鍵は『緑と水のある風景』の中にあるんじゃないかしらん)
という次第で、ミッシェルは『緑と水のある風景』の中にとび込むことを決めたのだった。
「きゅーちゃん、ボク達も『緑と水のある風景』に行こ」
何か気付いたら教えて、と、再び肩にひっついたきゅーちゃんに声を掛ける円。
(時系列? 一閃さんのイメージ? 緑が過去、荒野が現在、鴉が未来……とかかなぁ)
と、偶然にして円の推理もミッシェルのそれと近しいものだ。
後はよろしく、と告げた円(ときゅーちゃん)の姿が絵の中に消える。
それじゃあアタシもと絵に触れる直前、ミッシェルは初の方へと笑顔を向けて、
「これはアナタに譲るわ~ん。クローネちゃんに会えたら宜しく言っといてねん♪」
なんて、『鴉の見る夢』の絵を指し示してみせた。
(なんせ、ミスリードっぽいものねん。うふふ、悪く思わないでほしいわ~ん♪)
等と策略を巡らせつつ、ミッシェルもまた絵の中へと吸い込まれていく。
そんな策謀とは関係なしに、天吏もまた『鴉の見る夢』を見つめて、
(もしかしたら、クローネ様が天界にいた頃の、過去の世界を覗けるのかしら?)
と、敬愛するカラスの神へと想いを馳せた。
(メルヘンな城、天界にいたクローネ様……もしかして、あの地下迷宮は)
――天界から落ちてしまったクローネ様が、栄光を夢見て追憶していた場所?
答えは、天吏の手のひらの中にはない。
けれど、ひょっとしたらこの絵の向こう、それは待っているのかもしれなかった。
「私は、初ちゃんと一緒に絵に入ってみようかと思うのだけど……どう、初ちゃん?」
「……いいわ、別にそれで」
返る言葉に、「良かった」と天吏は微笑する。
不用意に初を他の人間といさせれば、余計な火種となるのでは。
そんな懸念を拭い取るように、天吏は初の手を握った。
「行きましょう、初ちゃん」
そうして2人は、『鴉の見る夢』の中へととび込んだのだった。
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3人まで
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冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
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