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パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
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書架から本を取り出してはぽいぽいと放り投げながら、
壬生 由貴奈
は言う。
「タイトルから推測できないなら、表紙だと思うんだよねぇ」
ならば、本を一旦外に出してしまった方が調べ物が捗るだろうということらしい。
「太陽の絵が描かれてる本を当たってみるのはどうかなって。あ、ミケ、手伝ってー」
こう、ばさばさーっと落とすだけでいいからさ、と由貴奈は事もなげにミケにお願い。
それを受けて、心得たとばかりにミケも本をどんどん床に散らしていく。
普通の図書室ではおよそ見られない光景に、
「……なんか、すげーな」
なんて、
来島 アカリ
はやや呆気に取られながら、思わずぽつりと呟いた。
やがて、一仕事終えた由貴奈とミケは、本の海の中でやり遂げた顔をする。
「それじゃ、あとは一冊ずつ確認して、太陽と関係あるものと無いもので分けよぉ」
そういう次第で、一行は山のような本を仕分け始めた。
緑の鮮やかな木が描かれた本を丁重に横に避けながら、
勅使河原 悠
が口を開く。
「あの、一つ、気付いたことが、あって……」
「気付いたこと?」
アカリが、瞳をぱちぱちと瞬かせて悠の言葉を繰り返した。
皆の注目が自分に集まるのに声を詰まらせる悠に、レオが促すように顔を寄せる。
一つ息を吐いて、頬を仄か朱に染めたまま悠は自身の考えを音にして零した。
「この部屋は、クローネと関係がありそう、ですよね……」
ここまでは、部屋の乙女チックな様相に多くの者が思ったことだ。頷きが幾つも返る。
「先ほど見つけた本には、『鴉』について記述がありました。そして、本の登場人物は『彼女』です……」
サキリ・デイジーカッター
が、興味深げに仕分けの手をぴたりと止めた。
「つまり、その『彼女』はクローネじゃないか、という話かな?」
「は、はい……来島君が見つけた本にも『彼女』が登場していました」
「……成る程。あっちの本には、『天界』というワードもあったわね」
この中にも訪れた者がある、『神さま』達のいる場所だ。
仙藤 紫
が思案を巡らす横で、悠は皆の反応に背を押されるようにして言葉を続ける。
「まだ判断材料が少ないので、確証はありませんが……」
ここの本にはクローネに関しての情報が書かれているのではないかと、悠は話を閉じた。
「面白いね。僕は当たりだと思うよ」
ふっと微笑して、サキリは本の群れに視線を戻す。
赤い眼差しが、他の本に半分埋もれていた苺の表紙の本を見つけた。
掘り出した本のタイトルは、『記憶の果実』。
「クローネとくれば苺だ。さて、今度は何が出るかな?」
しかして、その本もまた古い。
ぱらぱらと一通り頁を捲った後で、サキリは苺の表紙の本を紫に託した。
「『 死 父は幼い を ちゃん 呼 だ。彼女は を し苺を する』……」
紫が指先に読み取れた部分を声に出せば、
「また『彼女』が出てきた!」
思わずといった調子で声を上げたアカリが、生じた気恥ずかしさにハッと口を噤む。
彼の声を耳に、悠はふと思案の底に沈んでいた。
(……クローネは、一体……何を求めてるんだろう……?)
これまで見つけた本の中には答えの見つからない問いが、胸を掠める。
「どの本にも登場する『彼女』に、今度は『苺』……うん、正解っぽいねぇ」
さくさくと太陽に関係のなさそうな本を端に追いやっていた由貴奈が、
「……あ」
と、不意に小さく声を漏らして手を止めた。皆の前に掲げた本には、
「あ! 太陽!」
アカリがまたまた口に出さずにはいられなかった通りに、表紙に太陽が描かれている。
紫が、散らばった本達に改めて目を走らせた。
「まだ本は残っているけど……他の本と同じモチーフが描かれた本は、一冊も見つかってないわよね」
「じゃあきっと、その本があの扉を開ける鍵? だな」
アカリがそわそわするのを、彼の傍に控えていた翼獣が落ち着けと突く。
本の中には何も隠されていないのを確かめて、由貴奈は改めて頁を繰った。
「中身も斜め読みしてみよっか。クローネの恥ずかしい秘密あるかもだしねぇ」
ふっふっふ、とちょっぴり悪者っぽい笑いを漏らす由貴奈。
そして彼女は、文章が綴られている頁に辿り着くや、その内容を音読した。
太陽の本は、仲間達が当たりをつけた本と比べると随分と新しい。
記述があるのは1頁だけとこちらも本としては不完全だが、文字が読めないということはなかった。
「ええっと、どれどれ……『世にも美しい鴉が主人公のシンデレラストーリー『ストロベリー・プリンセス』を冬のネコミケにて委託販売。清々しいほどに売れず彼女は大量の在庫を抱える羽目に』……」
ぱたん、由貴奈は静かに本を閉じた。ちなみに本のタイトルは『苺姫の悲劇』。
「……よし、扉を開けて先に進もう。こんな甘ったるくて奇天烈な世界、早いとこ抜け出したいねぇ」
由貴奈が強引に話を本筋に戻し、その場にいた全員が何とも言えない表情で頷いた。
固く閉じられた太陽の本を手に、由貴奈は扉の前へと向かう。
そして、仲間達が見守る前で、由貴奈は扉の窪みに本をそっと近づけた。
「それじゃ、行くよぉ」
本を押し込むようにすれば、窪みはそれを受け入れるようにぴったりと形を定めたのだった。
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担当ゲームマスター
巴めろ
前回シナリオ
パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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