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愛を語って下さいな★
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桜花寮の廊下で——。
「♪べーにべにべにべにべにふぐぉっ!」
徐々に白いページが埋まっていくグリモワール・デ・ルージュを上機嫌でめくりながら即興の歌をうたっていた紅緒は、突然柔らかいものに顔面をぶつけてぽよんと後ろに跳ねた。
鼻を摩りながら「ごめんなさい!」と頭を下げた相手は、同学年10組の
羽生 碧南
だった。
「あらあなた——」
紅緒は彼女と会った事がある。学校の話ではなく、仕事中。同人誌即売会ネコミケの、コスプレステージの上でだ。
互いに簡単な挨拶をして、紅緒は点と点を繋げる作業を始めた。
「——ネコミケにはグッズを買いにいらしてたの?」
コスプレステージがあったのは企業ブースだから同業の誰かの作品ファンなのかもしれない。と、紅緒は質問する。
「私、乙女ゲーが好きなの。ビバ二次元!」
「なるほど、そういう愛もありますわね」
紅緒が何かを得ているのに気がついて、碧南は「何が?」と首を傾げた。紅緒はあのステージに立った碧南なら審査員だった自分の職業は分かっているだろうと前提して、必要なところだけ言う。
「執筆中の作品の為に、『愛』について取材中なんですの」
「愛って……恋とか、そういう?」
「ええ。だから今あなたの話しを聞いて、趣味へ注ぐ愛情を再認識しましたの」
「趣味って言うか、攻略対象のイケメンたちに愛を注いでるのよ」
「理解できないけれど、よく分かりますわ」
紅緒はルームメイトの
伊橋 陽毬
が、テレビ画面を見ながら悶えている姿を思い出していた。
「陽毬はよく『尊い』と叫びますけれど、届かない者へ募る愛情は、究極の片思いと言えるかもしれませんわね」
「片思い……」
言葉を聞いた途端に碧南は表情を変えて、重い響きで繰り返した。紅緒はその変化を目敏く感づいた。
「あなたにも取材をして宜しくて?」
二人はプライベートな話しが出来る場所へ移動していた。
「……実は一応、恋愛経験はあったりする」
碧南は女性としてはとっつきにくい180センチの高身長ではあるが、全体的にほわっとした柔らかい印象の美少女だ。密かに想いを寄せる男子生徒がいても不思議ではないが、これは片思いの話しだった。
「相手は同じクラスの男子。部活は吹奏楽部で、音楽が好きな子だった。
教室で席が隣同士になったのをきっかけに、少しずつ彼のことを意識するようになったの——」
ごくありふれた導入部に、紅緒は静かに聞き入る姿勢を見せている。碧南は安心して続けた。
「でも、自分の心の中に蓄積される、あのなんとも言えないような、胸の奥でくすぶる痛みのような想い。それをどうしたらいいのかわからなかった。
あの感情は『初恋』と呼ぶのだということを後で知ったわ」
幼い感情を成長して理解した碧南の表情は、過去と現在の感情が行き来している。紅緒はそれを注意深く見ていた。
「ある日、意を決して彼に告白した。けれども、彼にはもう付き合ってる子がいた。同じ吹奏楽部の子だった。
表面は笑って「そっか、残念ー」とか言って笑って……」
この瞬間、碧南の顔は完全に『あの頃』に戻っていた。苦しい、悲しい、どうにもならない遣り場のない想いが溢れている。
「一人になった時に、ひたすら泣いたわ」
ああそうだ、これは泣いている顔だ。
紅緒はまだページを真っさらにしたまま、「有難う」とペンを置いた。自分は碧南の大切なものを見せて貰っている、今は目の前にいる人を置いてせこせこと自分の創作に浸っている時じゃない。
寮の中で生徒たちが生む生活の音が、碧南の姿をくっきりと浮き立たせていた。
「……何だかしんみりしちゃったね」
暫くして、碧南は紅緒に微笑みかけた。
その表情は、どこかスッキリしていて、光さえ放っているようだ。泣くほど苦しい思いをした初恋も、時間を経て美しい思い出に変わるのかもしれない。
「それが成長と言うのかしらね」
一人得心している紅緒の横顔を、碧南は不思議そうに見ていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月21日
参加申し込みの期限
2016年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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