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愛を語って下さいな★
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部活もぼちぼち終了した時刻である。旧市街への道を歩み始めた
志波 武道
の前に、二人の怪人が現れた。
二手に分かれた怪人は武道を前と後ろで挟むと、律儀に「カニカニカニカニ」と口に出しながら左右に行ったりきたりしている。外見はアウターのフードを目深に被っただけの中学生なのに。キャラ作りが丁寧なのか雑なのか分からない。
「何やってんのイ——」「おほほほ!」
怪人の正体に触れるのはご法度のようだ。親玉が高笑いしながら登場した。知ってるゾ、あれは闇ノ吟遊詩人(ダークミンストレル)だ。
「飛んで火にいる水泳部! さあ志波武道、愛について語りなさい。私の糧となるのですわ!」
「お……」
一瞬呆気に取られたがすぐに気を取り直し、武道はサムズアップをグッと立てて見せる。
「おーけー愛ね! 愛しのマイブラザーに関して熱く語っちゃう! ほら愛おしい子ほどいぢわるして泣かせたいっていうあの独特の感覚っていいよね!」
「締めろパープルクラブ」闇ノ吟遊詩人の命令を「ウス」と素直に聞いたひょろデカい怪人に、背後から脇に腕を入れられ持ち上げられる。『違うそうじゃない』と意訳出来る行動に、武道は足をバタつかせながら「デスヨネー……」と諦めを吐いた。
「見られてるしねー……」
闇ノ以下略さんが自分に求める『愛』の話しとは、恋の話しだと分かっていた。大晦日の日に恋人とのデートを見られているのだから、誤魔化しても言葉を濁しても無駄だと顔を上げた時だ。
「志波、何をしているんだ?」
聞き間違えようのない声に、武道は驚きで足をばたつかせた。
「櫻ちゃん!? ナンデ!? ナンデ今このタイミングでココニ!?」
「声が聞こえた。騒がしかったしな」
ひょこっと後ろから顔を出してきたのは、他でもない武道の恋人
楪 櫻
だ。武道の周囲にいる者を見て、「大晦日の」と呟き会釈している。
「紅緒さん、二人揃ったならもう逃げられないんじゃないですか?」
「そうね」紅緒は怪人キャラを捨てて、鞄から「お疲れ様」と出演料の少しお高いチョコレートスナックを蟹怪人役二人に配って解散させた。試験を控えた受験生をあんな事に使って良いのだろうか……。
その後、寝子島高校から旧市街への通学路を、三人は連れ立って歩いていた。一応取材中の一幕だ。
「——言葉の定義について話し合うのではないのだな」
「それはどちらかと言うと私の専門分野ですわね。私が知りたいのは、お二人の間にある感情とそれを形成したものたちについてですわ!」
「ふむ。交際するようになったのはクリスマスイブからだが……」
櫻は丁寧に思い出そうとして、無意識に武道の横顔を見つめていた。
「そういえば、志波への感情がいわゆる恋愛感情だと気付くまでいくつか切っ掛けがあったな」
手紙事件が筆頭だが、どれを話したら紅緒は満足するのだろう。櫻が紅緒の方へ首を回すと、先に武道が話し始めた。腹を括ったらしい。
「最初は、同じクラスのまじめでしっかりした子、俺が馬鹿したときに追っかけてくれる子、って印象だったんだよな。ほらよく脱ぐのが癖でテヘ☆」
紅緒が分厚いハードカバーのなかに『露出癖』を書いた瞬間を、櫻はしっかり目撃してしまった。
「それがうれしかったんだろな、かまってくれることが。
そういう『ありがとう』の気持ちが膨れ上がっていった感じかな」
「膨れ上がって告白を?」
武道はたっぷり硬直してようやく頷く。その顔はドギマギと誤魔化しの笑みでいっぱいだ。
「覚悟なかったし断られるのが怖かったので告げるまで大変時間がかかりましたハイ……」
「時間がかかろうと変わらない、恐怖を乗り越えても伝えたい強い感情ですのね」
ストレートに、それも櫻の目の前で言われて、武道は恥ずかしさがつま先まで詰まったが、紅緒の真剣さにこたえてあげようと努力する。
「隣で安心して眠ることができる、背中を任せられる……。
一般的なラブと比べたら控えめかもしれないけど、俺にとってはかけがえのない物だよ」
武道は櫻の顔を見なかった。そして「こ、こんなので参考になった?」と珍しく気弱に紅緒の顔色を伺っている。
その態度こそは彼が言う通り控えめだが、紅緒は武道の自身の恋愛を客観的に表した言葉を、内心否定していた。
(これは控えめな感情ではない。深層で強く、強く、焦がれて求めたものですわね)
紅緒はそれを指摘せずにおいて、彼らと別れた後にメモに取ろうと頭の真ん中に取っておいた。
さてこうなると櫻の話しも詳しく聞きたい。紅緒に顔を向けられて、櫻は話し始めた。
「志波と一緒に過ごすのは楽しいよ。
志波がいろいろと連れ出してくれるおかげで、今まで行った事の無い場所、食べた事の無いもの、経験した事の無い事……いろいろな物事を経験している」
櫻の容姿だけ見ても、彼女が所謂一般的な高校生の少女でないのは分かる。詳しい説明を貰うまでもなく、聞き手は相槌をうった。
「それまでは抜刀術の事ばかり……とまではいかないが、それでも生活の中に楽しみを混ぜるような生活ではなかったから、余計にな」
「素敵ですわね」
新しい経験を得る事を楽しみとする紅緒は同意に微笑んだ。櫻はふっと気を抜いて、恋人を一瞥する。そのときたった数秒だが、二人の目があった。
「とても明るくて、でもそれだけじゃない。
気も利くし、そして優しい人間だ。正直、私には勿体ないぐらいだよ」
瞬間に、紅緒は櫻の瞳の奥に煌めくものを見つけて、はっと息を飲んだ。恋する彼女は、なんと美しいのだろうか。この美しさを表現したい気持ちが湧き出て全身を駆け巡り、ゾクゾクして止まらない。
目を見開いて言葉を失ったままの紅緒の様子に、櫻は心配げに彼女の顔を覗き込んだ。
「……こんなもので良いか?」
「ええ、ええ。結構よ、有難う! さようなら」
紅緒はハードカバーを鞄に入れるのすら忘れて踵を返し、寮へ走って行く。そんな彼女の背中が点になるまで見つめて、櫻は武道へ振り返った。
これで良かったのだろうか? と質問する顔に、武道はまだ赤みを残した頬をかいて笑った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月21日
参加申し込みの期限
2016年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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