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迷え! バッドステータス
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そんなわけで桜と黒子は、三人の男子高校生を引き連れて歩き出した。桜は勝手知ったる場所、黒子は星ヶ丘寮生とあって、ずんずんと進んで行く。
頼りになる背中だ。
「助かりましたね!」
顔を上げた英二の表情に安堵の色を見て、エリセイは意味ありげに微笑んだ。
「俺らが? あの中学生達が?」
「ジュラヴリョフ先輩、見つけてボコボコにするのが手っ取り早いのは分かりますし賛成ですが、あれお勧めしないです」
刀は近頃『暴力に訴えた途端、親しい人間から批難をされたり哀しい顔で見つめられたりする』と気づいて自分を戒めようとしているところらしい。
「ホントしんどいんで地道に何とかしましょう」
刀が振り返ると、案の定、アルバイト先でも先輩後輩の間柄の英二の表情が曇っていた。
「年長者として暴力に訴えるのは無しということで」
英二は強く言い切った。まずは行為に至る経緯や事情を聞き、その後話し合いをして決着をつけるべきだと至極真っ当に提案する。
エリセイは自分の発言がここまで本気に取られるとは思っていなかったので、真面目な後輩二人とどう会話して良いのか分からなくなり、地面に向かって「眠い」と呟いた。
「原因じゃないかと思うその中学生たちって、エリ先輩に心当たりはないんですよね?」
改めて確認をされたエリセイは、曖昧な顔で逡巡した。
「……日本に来てからは、喧嘩してないよ。そりゃちょっとした悪戯はするけどさ、俺は成績も性格も平均点の普通にいい子なんだ。暴力はおばさんと、おばさんの店に迷惑がかかるから、しない。ただでさえ居るだけで迷惑なんだから」
それが本人の証言通りなのだろうと信じて、英二は空咳をした。
「中学生のしているのが、イタズラのつもりなら、よく言い聞かせます。明確に犯意があるなら、エリ先輩にも心当たりがなさそうなので誤解の可能性を考えて示唆してみます。
多分これはろっこんなので、彼らを探し出して状態解除してもらう方向で考えましょう」
だから手を出さないように。と英二に念を押され、エリセイが両手をあげる。方針が概ね決まるなか、刀は通り過ぎていく町並みを眺めていた。
地中海を思わせる白い壁に青い屋根のパン屋、洒落た石畳の道を挟んで向かいに雑貨屋。
放課後にミルクホールへ行こうとしてどちらか分からない双子の片割れに声をかけてから今迄に、この光景を見たのは3度目だ。
「紅茶が飲みたいなー。この間アウトレットの正月セールで新しいカップ買ったんだけどイーリャが——」
エリセイは次兄にメールを打とうとして、スマートフォンを操作するために手袋を咥えたが、相変わらずの圏外だった。
「……うんざりしてきた」
「そうですね。腹減ってるとイラつきますしお菓子食べます?」
刀は通学鞄から、スナック菓子を取り出した。小腹が空いた時用にストックしてある、2本でひと組にパッケージングされたウエハースチョコレートだ。
エリセイが視線で言うので、まずは桜と黒子へ勧める。礼を言った彼女たちがパッケージを破いている横で、英二とエリセイへ渡し終えた。
「こういうのって大体かけた本人が近くに居ないと駄目なんだけど、そうじゃない場合はそこそこの時間で効果が切れる筈なんだよな」
刀はろっこんについて自身の経験から得た情報を話しながら、菓子をひとつ口に放り込む。
刀のセリフは呼びかけのようなものなのに、反応が返ってこないことを不思議に思い首を回すと、エリセイの手元を覗き込んだ英二が眉を寄せていた。
「すっごいどろどろ」
溶けたチョコレートがエリセイの指先を汚している。手袋を外していたおかげで被害が少なく済んだのが救いだ。
刀は慌てて最後のパッケージの封を切ったが、これも、桜と英二に渡したものも、全て溶けてはいなかった。
「すみません!」刀は慌てて謝ったが、エリセイは「いいよ、多分これもろっこんの影響だから」と笑う。真実、この地味な不運は水海道のろっこん能力だったのだが、彼らは知る由もない。
そんな騒ぎのなか、ひとり先を進みかけていた桜が、ぼんやり立ち止まっていることに気づいた。
「どした?」
エリセイが覗き込んだ桜の顔は呆然として、寄った眉だけが彼女の混乱を示している。
「交差点から通りに入って、ビルの左に曲がって小さい通りを抜けるとすぐ駅なのに……」
ブツブツ言っている彼女の隣に居た黒子が、突然数メートル前へ駆け戻っていった。
「道が分からないの?」英二が桜へ聞いた。
「でもさっき着たばかりの道を反対側にきただけなのに! 星ヶ丘の駅から着たのに!」
自分は間違っていない筈だと訴えるように、桜は皆の顔を見た。彼女の当たり前のものが崩れ、途方もなく不安げで、今にも泣き出しそうになりながら自身のコートの裾をぎゅっと縋るように握った。
「ていうかここ……突き当りだった? やだ、どうなってんのよっ!」
黒子も飛び込んできたのだが、彼女の表情で三人は全てを察することができた。
「……俺まで迷子になっちまった!?」
顔を見合わせている後輩たちへ、黒子は食ってかかるような勢いで続けた。
「俺だってこんな方向音痴じゃねーよ! それこそ不幸な時以外こんな事——」
言い訳のように口走った黒子が、はたりとそれを止めた。
「おいあんた、英二だっけ? さっき中学生がどうとか言ってたな!?」
詰め寄る先輩女子生徒の迫力に、英二は二三歩引きながらコクコク頷いた。
「これはもしかして……誰かのろっこん攻撃を受けてる!?」
黒子の言葉を三人の男子生徒は否定しなかった。
「あんたらが知ってる事全部教えろ!」黒子は前のめりになりながらシャウトした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月13日
参加申し込みの期限
2016年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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