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迷え! バッドステータス
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「えーどうせ刺すんなら刃物はやめといてもっと気持ちいいのにしようよ~。そうそう、格闘技見せて欲しいな。タカタカ君が快く実験台、じゃない相手をしてくれると思うよ♪」
「そんなことさせない!」
突然両腕を広げた翠響が、イリヤと高知の間に飛び込んだ。
「イリヤが犯罪者とかになったら、兄さんたちはもっと不幸になっちゃうよ? それってイリヤの望んでいること? 違うよね? とにかく落ち着きなさいよ」
「暴力沙汰は少なくとも日本じゃそれはまずい」
天懸もイリヤの腕を掴む。
「まさか!」
イリヤは笑った。「当てないよ、牽制」と言うものの、すっかり本気にしている天懸と翠響と、言葉とは裏腹に妙な凄みを感じさせるイリヤの問答は埒があかない様子だ。
ロベルトがエリセイたちへの状況説明を巻き上げようと努力している中で、だいたいを把握した黒子はもう待ちきれずに口を開いた。
「何あんた等バンドやってんの? ジャンルは? あたしはロック」
「プログレ」と泉が大雑把に答えると、黒子は頷きながら高知の方を向いた。
「……こんなしょうもねぇ事やる奴にはロックは似合わねェ!」
凄まじい剣幕だ。高知も、正気に戻っている水海道とマキリも口をつぐむ。
しかしこうする間、中高生の集団が何やら揉めている、と、閑静な星ヶ丘の住人の注目が集まり始めた。それにいち早く気づいた武道は両手で抑えろと皆に合図した。
そして高知たちへ話しかけた。
「さっき音春くんには言ったけど、君たち人違いしてるぞ」皆失念しているようだが、まずはここから正さなければならないのだ。
「君たちが狙っていたレナート君は双子で、そっくりな兄がいる。
それが今ここにいるエリセイ君。君たちはレナート君と勘違いしてエリセイ君にいたずらして、恐らく他にも色々巻き込んでいる」
武道はSNSねこったーの画面を見せ、圏外ろっこんで被害を被った人々のつぶやき彼らに認知させた。それは三人の罪悪感を刺激したが、双子の話しはいまいち信じられていない。
三人が困惑しているのを見てイリヤは諦観し、自分のカメラロールを開いた。
「こっちがレナート、こっちがエリセイ。こんなに違うのに、何で皆間違えるんだろう」
武道とロベルトは、あの双子が入れ替わっていると言う康子から聞いた話を思い出して目配せしている。武道はピアス以外でも見分けがつくようになりたいのだ。雰囲気や顔つきから少しでも……と観察しているが、違うと思うと似ている事が多々あるので、ややこしさを痛感している真っ只中だ。
イリヤはどうやって見分けているのだろうか。
「レナートのやったことは俺がやったようなもんだから、それはいいよ。俺らはいつも連帯責任で行動してるからね。レーナを殴ろうとした拳に代わりに殴られても俺は構わない。……いやなんだこのマゾっぽい発言。違うよ? 勿論タダで殴られるつもりはないかんね」
エリセイは問題の根本を簡単に覆して、更に「それより」と言った。
「地味に不幸になるろっこん持ってる奴いるでしょ」
エリセイの質問に、泉が水海道の方を向き顎をしゃくった。
「あれ、今この黒子さんが請け負ってくれてるよ」
伝えられたのは事実だが、シンプル故に高知たちは浅はかな行動を反省し始めていた。黒子は高知へ一歩近づいた。
「別にシスコン拗らせようが誰かの為に何かやるのはいい。けどな、こんな逆恨みに陰険な事しねェで正面からぶつかるべきだったな。
竹高よォ……姉の顔に泥を塗ってるあんたはロックじゃねェ……」
泥を塗る、と言う発想は無かったらしい高知は、その言葉にハッとして、傍目にも分かりやすく落ち込んだ。そんな彼の素直な気持ちは分かっているからこそ、刀は言葉をかける。
「高知くんのお姉さんが悲しい目にあうかもしれないというのは分かった。
けど、その予想はお姉さんもしてる筈だ、それでも挨拶に行くって言うんだから覚悟決めてるんだろう。
なら君のやる事はお姉さんの覚悟を邪魔する事じゃなくて、最後まで見届けた後に支える事なんじゃないのかな」
刀は「まあ俺は当事者じゃないし、戯言かもしれないが」と小さく付け足した。
「弟が姉ちゃんの世界に入るもんじゃない」
天懸の言葉は、あたたかく冷たく高知に響いたようだ。高知は壁の向こうから身を晒して、真摯に頭を下げた。
「……すみませんでした……」
水海道とマキリもすぐに続いた。「解決したみたいですね」英二は先輩の顔を見上げて、今度こそ安堵の笑みを浮かべた。
「……あの……」
女性の声に皆が振り返る。それは弟の事を聞いて駆けつけた高菜だった。
レナートの説明は「最後の日のことで弟さんが怒って、俺と勘違いしてバンドの子とエリセイに悪戯しかけてるみたいよ」と高菜を必要以上に昂らせまいとするものだったので、これだけ沢山の人が事情——高菜が振られたことを——聞いていたとはと驚き、赤くなって俯いている。
「ごめんね。弟が迷惑かけたみたいで」
「俺の弟も迷惑かけたから」いやむしろ、おあいこだと言うよりも——。エリセイは言い直した。
「高菜さんを傷つけたのがいけなかったんだ。レーナ、何も言わなかった?」
「普通に笑って挨拶してくれたよ。…………あと応えられなくてゴメンって」
「うん……、無理なんだレーナは、誰かを特別にはしない。……ゴメンね」
沈黙が落ちた時、高知が皆に間をぬって姉の前に立った。
「お姉ちゃん、帰ろう」
「ありがとう竹高」
高知が姉と会釈して去ると、水海道とマキリが泉の方を見る。彼らはどうしたらいいのか考えあぐねていた。
「行ってやれ」泉が片手を振ると、二人は皆へぺこっと素早く頭を下げて走って行った。
* * * * *
怒濤の如き1日は、静かに幕を閉じた。
旧市街に帰る電車の中で、イリヤは天懸に話しかける。
「今日はゴメン、有難う」
「……疲れたな」天懸はため息混じりに脱力した。
「うん、疲れた。でも何もなくて良かった」
「解決して良かったぜ。あいつもさ——」
天懸は高知と彼の姉が帰っていく光景を思い出していた。自分の姉弟関係と比べると、あれはまるで夢の中のような、美しい絵にすら見えた。
「失恋するような普通の姉貴でよかったじゃねーか……」
友人の口からつい出てしまった言葉を聞いたイリヤは、窓の中で外の風景に重なって映っている兄の姿を見つめて、静かに唇を開いていた。
「そうかもしれないね」
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あとがき
担当マスター:
東安曇
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加頂き有難うございました、東安曇です。
当初コメディノリの内容を想定していたのですが、蓋を開けてみると多くのアクションの目的と内容は『真面目に事件解決しよう!』というものでした。
不真面目なのはマスターの私だけだったようです。
結果リアクションの雰囲気はテンションはおかしく、トゥーヘヴィーで食中りしそうな内容になっております申し訳ありません。PLさん同士のアクションが重なるって楽しいですね。醍醐味醍醐味。
それではまたお会いしましょう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月13日
参加申し込みの期限
2016年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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